奥 山 豊 和 (おくやま とよかず)公式ブログ

培った経験と人脈を活かし、生まれ育った故郷を元気に。
対話重視、市民が主役の市政運営を取り戻します。

6月定例会、閉会。

2021-06-20 21:29:12 | 日記

みちのくは例年より少し遅めの梅雨入りとなりました。これから特に、豪雨災害に気をつけなければならない季節となります。

横手市議会6月定例会は17日(木)に閉会となりましたが、私達広報委員は、議会だよりの作成にしばらくは慌ただしくしております。

今議会を振り返ってみると、(広報委員長としての分析ですが)議会だよりに大見出しで掲載するような特筆事項がなく全体的に議論も低調で、採決が割れたのは一般会計補正予算(4号)のみでした。

その中で、温泉観光施設費613万4000円の追加補正は、丁寧な議論がなされないままに議会を通過しました…

私は一般質問でも触れていますが、「公共温泉5施設の建物の現状把握調査」をすることを名目にいたずらに時間稼ぎをはかろうとするこの予算は認めるべきではないと考え、議会人としての矜持から、魂を込めた反対討論を行いました。

結果は、賛成18・反対5で撃沈しましたが、ご理解ご賛同いただいた議員各位に深く感謝申し上げます。

よろしければ、動画をご覧下さい。

繰り返しになりますが、この予算は無責任極まりない、税金を使った単なる「時間稼ぎ」です。

以下、討論原稿の全文を掲載します。


私は、議案第68号「令和3年度横手市一般会計補正予算第4号」に反対の立場で討論いたします。

歳出7款1項5目温泉観光施設費613万2000円は、民間譲渡したものの市に戻された「鶴ヶ池荘」と「さわらび」、譲渡が叶わず市の直営が続いている「さくら荘」「ゆっぷる」「ゆとりおん大雄」の5施設について、今後の在り方・方向性を検討する上で、判断材料の一つとするための施設の現状把握調査に係る経費を補正するもので、今後のスケジュールとしては、補正予算案が可決成立した場合、入札手続きに着手し、8月には、改修工事コンサルティング業務委託契約の締結、11月〜12月にかけては、必要な改修工事、投資コストなどが判明したことを受け、各施設の方向性案を作成し、年明けの1月から年度内に議会との協議を行うとの説明を受けております。

市長は、今定例会冒頭の所信説明において、市民に対し「公共温泉施設に関する施策につきましては、今後も民間譲渡の手続きを進める方向で協議しておりましたが、これまで地域の皆様や議会の皆様より頂戴しましたご意見、ご指摘を重く受け止め、個々の施設の位置づけや方向性案等について改めて検討することといたしました。」

と「方針転換」したかのように見せかけた一方で、私の一般質問おいて、

「今後につきましても、行政の施策として経営に関与し続けることの妥当性や市財政への影響、また、公金を投入しての温泉経営は民業圧迫の側面が残ることなどを考慮し、運営の民営化を推進するという基本的なスタンスについてはこれまでと同様」とはっきり答弁されていることから、政治判断により進められてきた公共温泉施設民間譲渡については、何ら「方針転換」するものではないということが明らかとなりました。

市長、市民に対し、議会に対し、あなたのこの不誠実なふるまいは一体何なのでしょうか?

また、市長は自らスピード感を持って取り組むとして平成28年3月に策定した「公共温泉の在り方・再編方針」において、「今後5年間で全ての施設を維持するために必要な当市的経費は8億円近くにのぼることが予想」され、単年度の財政負担として3億円を超える負担が必要になることを試算しており、「今後の市の財政状況を考慮すれば、その負担は物理的に困難であることが予測される」と名言していることからも、今回の補正、新たな公金の支出は明らかに矛盾しています。

今後投資はできないと政策決定していたはずなのに、その事について方針転換したわけでもなく、この期に及んで一体何を調査するのでしょうか?

わざわざ税金を使ってコンサル調査を行った結果、どの程度であれば改修を行うのか、今後の投資の判断基準、上限を全く想定していないという驚くべき事実も明らかとなりました。

本来は、これまでの民間譲渡の進め方について、反省すべきは反省し、正々堂々、施設ごとの方向性をきちんと示した上で、施設の現状を把握するための調査を行うというのが筋ですし、そもそも、改めて調査をする前に、すでに分かりきっている直営3施設の老朽化について、現場から上がってきている修繕の要望に答える方が先ではありませんか?

自らの政治判断により招いた結果責任を一切とることもなく、またしても市民の血税を利用し、何とかして秋以降に結論を先送りしたいという姿勢が見え隠れするこの補正予算、613万2000円の支出は認められません。

市長。税金を、市の予算を、政治利用することは許されませんし、結論の先送りによって振り回される市民の気持ちをどのようにお考えでしょうか?

議会は、あなたの姑息な時間稼ぎに利用されるために存在しているのではないということを申し上げ、私は、議会人としての責務を果たし、本補正予算案に反対します。


何度読み返しても、市長所信で述べられていたのは「方針転換」だと理解します。なぜ、「民間シフト化を基本に」というような文言を入れなかったのか、この点をとってみても誠実さを欠いているのではありませんか。

3月議会にて突きつけられた「問責決議」という議会の意思をスルーして、躊躇なくまた税金を投入する政治姿勢は全くもって理解不能です。

一体、いつまで結論を先送りし続けるのでしょうか?横手市政、これでいいの?

 

追伸・本会議の最後の方で、所属する総務文教常任委員会・青山委員長から「所管事務調査の報告」がありました。

災害時の避難行動についてということで、議員間討議によって導き出した以下の論点

①避難方法・避難所の在り方について
②備蓄の在り方について
③災害時の情報伝達手段について
④防災リーダーの育成について
⑤災害弱者の不安解消について

私達の委員会が1年以上をかけ、避難所の視察や青年会議所の皆さんとの意見交換会、地域での議会報告会など、対話をベースにとりまとめた即実行すべき重厚な内容となっております。

詳細については、今後の議会だよりや市議会ホームページにてお知らせいたします。


一般質問〜真実を語らない不誠実な市政運営〜

2021-06-10 21:02:45 | 日記

今日の横手市は30度を超えたようですね。

空調がいまいちな市役所本庁舎ですが、汗っかきの自分には苦しい季節の到来です…

本日、一般質問に登壇しました。

ストレートに申し上げれば、真実を語らない不誠実な市政運営が白日の下に晒されたような印象です。

ぜひ、動画をご覧下さい

温泉施設については、民間譲渡した施設が市に返還されたことを受け、今後の方向性についてはゼロベースで施設の存廃を含めた議論を行っていくかのように見せかけながら、「民間シフト化」が規定路線となります。

大型公共施設整備(横手体育館・横手市民会館の建て替え)に関しては、様々な心配事があるのにも関わらず、場所ありき、スケジュールありきで押し切ろうとしています。

議会は、市民は、市長の方針に従えという本心が垣間見えた、60分1本勝負でした。

明日は委員会審査、管内視察も行います。


田植え終了、6月議会へ!

2021-06-03 22:07:36 | 日記

随分久しぶりの投稿となってしまいました(汗)

拙いブログを毎日覗いて頂いている読者の皆様には心苦しく存じますが、1ヶ月にわたる田起こし・代掻きに続く田植えをようやく終えることができ、こうしてパソコンの前に座っています。

我が家は家族経営の大規模農家、担い手として地域の受け皿となっていますが、横手市農政、いや、日本の農政は待ったなしの状況に追い込まれていることを痛感しています。

70代、80代が今も現役バリバリで農地に立っているのが実態で、特定の人への農地集積が加速している中、冗談抜きに「担い手の育成」を早急に進めなければ、農業が基幹産業たる横手市は終わってしまいます。

最後の最後に待ち受けているのが、条件の悪い田んぼ。

歩行の田植え機(じゃじゃ馬)を使いこなすのは容易ではありません(笑)

地域の担い手として条件の良い圃場だけをつまみ食いし、「面倒くさい」ところに手が回らなくなったらどうなるのか?あっという間に「耕作放棄地」だらけになります。

一度水田でなくなった田んぼを元に戻すことは容易ではありません。

園芸振興を否定するつもりはありませんが、稼げる園芸でなければ続きませんし、農地には適正があり、水田が水田でなくなった時に何が起こるのか…やめることは簡単だけれども、やり抜くことには相当な労力と投資が必要です。

私達自身、もはやどこの田んぼが自作地なのか、こだわっている余裕はありませんし、それはさほど重要な事ではないと思っています。

少なくとも、地域の担い手の責務として別け隔てなく丁寧な仕事をすること、目先の損得に飛びつくことなく「公共の精神」を貫くことの大切さを、私は両親の背中から学んでいます。

これは、政治にも通じる部分だと自分自身を戒めているところです。

私は、次の世代が農地を相続することを負担に感じることのないような社会を創りたい!

 

さて、「公務優先」と「農業振興」を天秤にかけながらの日々を過ごしている中、横手市議会6月定例会に突入しております。

昨日は一般質問の要旨提出日で、本日は質問者数確定を受けての議会だより編集会議・広報分科会を開催しました。

印刷業者さんを交え、何をどう載せるのかをゼロベースで議論する中で紙面を作り込んでいますが、今回は雰囲気が変わった議会だよりをお届けできるものと思います。ご期待下さいませ。

全ては「対話」の中から生まれる新たな「気づき」を一つずつ実践することによって、「開かれた議会」実現に向けた一翼を私達広報広聴委員会が担っているものと自負しています。

 

以下、一般質問の内容となります。10日(木)の2番目、11時前後からの60分一本勝負、「一問一答方式」で市長に論戦を挑んでみます。


1.首長の責務とリーダーシップについて

1)市長の強い思い入れと政治判断により、平成28年度から進めてきた公共温泉の民間譲渡は方針転換したのか。判断に至った経緯と横手市財産経営推進計画(FM計画)における温泉施設の位置づけ、今後の方向性について伺う。

2)郷土に誇りと愛着を持ち、住み続けたいと思える持続可能なまちづくりについて、「均衡ある発展」を掲げていた市長はどのようなビジョンをもって取り組んでいるのか。FM計画改訂と大型公共施設整備の進め方、都市計画マスタープラン・立地適正化計画との整合性について伺う。


3月議会の延長戦として、今回は「コンパクトシティ」の視点から市政運営の矛盾点を指摘してみたいと思っていますが、早朝からの農作業がまだまだ続いています…