奥 山 豊 和 (おくやま とよかず)公式ブログ

培った経験と人脈を活かし、生まれ育った故郷を元気に。
対話重視、市民が主役の市政運営を取り戻します。

12月議会へ~市民の声が原動力~

2020-11-28 21:59:05 | 日記

前回の投稿から、だいぶ季節が進みました。

Y8サミット中学生議会が行われた日には、季節外れの最高気温25度を記録したこともありましたが、天気予報にはいよいよ雪だるまマークが。この時期に人と交わす言葉といえば、やはり今冬の積雪量についてです。何事も程々がありがたいですね。

新型コロナの感染拡大がいよいよ第3波に入り、各地で重症者が増加するなど医療現場は逼迫してきています。「Go Toキャンペーン」に代表されるように、経済活動と感染拡大防止策を両立してきた結果起こっていることにどう対処するのか。

もはや「個人の努力」で対応できる範疇を超えているとはいいますが、マスク着用や手洗いうがい、手指消毒の徹底、3蜜の回避などは油断なく続けていかなければなりません。

近隣自治体では、経済対策として飲食店への補助や地酒購入への助成、市民への商品券配布などの対策を打ち続けています。当市では、スマホによるキャッシュレス決済ポイント還元をPRするポスターをちらほら見かけるようになりました。地元消費を促す「横手愛フォトコンテスト」も、次の展開があるようです…

 

まずもって、『釣りキチ三平』の作者で知られる、横手市増田町出身の矢口高雄先生がご逝去されました。

今や、原画保存数世界一を誇るまでに成長した「増田まんが美術館」の礎を築かれた矢口先生。

合併前の増田町時代、「矢口記念館」として整備することを提案された際には、将来を見据え広く漫画文化を世界へ発信するために、敢えて冠に自らの名前をつけることを断られたそうです。

その後、昨年のリニューアル以降、続々と著名な先生方から20万枚を超える原画をお預かりしており、保存・活用・発信の拠点として国内外から大きな注目を集めています。

昨年夏、全国若手市議会議員の会総会を横手市で開催した際、全国の仲間をまんが美術館にご案内しました。「漫画文化の継承」という矢口先生のご意思を、私達はこれからも引き継いでいきたいと思っています。

巨星墜つ…

ここに、生前のご功績に深い敬意を表しながら、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 

さて、来週30日(月)から、令和2年を締めくくる横手市議会12月定例会が開会となります。

昨日は、総務文教常任委員会のメンバーで集まって、審査される議案についての論点整理を行いました。

旧金沢中学校校舎を野菜の水耕栽培施設として利活用していた企業から、会社の方針転換により設備ごと一括で返却されたことを受け、新しい事業者に対し無償・減額で貸し付けるための議案と、横手体育館・武道館の指定管理に関する議案について、特に議論になりそうな予感がしています。

いずれの案件についても、当委員会が集中的に調査研究を行っている、公共施設再配置・財産経営推進計画(FM計画)に深く関わりがあります。

思い入れのある空き校舎は、私自身母校が解体されていますし、何とかして残したいという気持ちは痛いほど理解できますが、「役目を終えている施設」だということも受け入れつつ利活用を考えていかなければなりません。市は、新たにお金をかけてまで維持していくつもりはないようですし…

一方で、閉校後何年も放置され続けている施設があちこちにあります。先の議会報告会でも話題になりました。

新しいものを建てたいというのであれば尚更、市民が日常利用する既存施設をどのように維持管理し、具体的にどの施設をいつまでにどのように減らしていくのか、そのためには、一体全体どれだけのお金が必要なのかということをまずはきちんと示すべきだと思います。

将来世代につけを先送りしないために覚悟を持って作ったはずのFM計画を着実に進めていくためには、対話を重ねた先にある住民理解と、強力なリーダーシップが必要です。残念ながら、その辺りの動きは感じられません。

私達のチームは、活動テーマを元に市民の声を踏まえた議員間討議を重ねることによって、横手版政策形成サイクルの形を示し、市民の負託に応えられる組織でありたいものです。

他にも、先月の議会報告会・意見交換会で承った多岐に渡る貴重なご意見は、広聴分科会において担当する委員会への振り分けを行いました。12月議会中に内容を精査した上で、今後の委員会活動や個人質問に活かしてまいります。

(やはり、件数でいえば防災に関する話題が一番多かったです。)

 

追伸・市民の皆様の関心が高い、温泉施設の今後の方針が議会に示されました。

そもそも非公開で行われる意味が分かりませんし、確かに難しい課題ではありますが、それにしたって自己矛盾極まりない説明を繰り返す姿勢に唖然としてしまいました。

その説明で納得できる人などいないと思いますが…

6月の議会答弁では、「市民の皆様、議員の皆様と協議を重ねることで私の責任を果たしてまいりたい」との事で、何やら新しい責任のとり方をお示し頂いておりましたが、市民不在で勝手に決めて、議会には事後報告という相変わらずの姿勢の何が「協議」なのでしょうか?猛烈な違和感を覚えます。


地域局庁舎の開所式~どうなる?十文字庁舎エリアの利活用~

2020-11-04 22:50:51 | 日記

午前中車を運転していたら、雨に混じって氷のつぶがフロントガラスに張り付いてきました。もうそんな季節なんですね。タイヤ交換は早めがいいのかもしれません。

 

さて、2日(月)は、2か所の地域局庁舎の開所式が行われ、地元議員と総務文教常任委員にご案内を頂きましたので出席してきました。

セレモニーは、市長挨拶とテープカットと言う簡素なものでしたが、週末に慌ただしく引っ越し作業を終え、月曜から真新しい庁舎で業務に励む職員の皆さんには、現場の最前線で気持ち新たに市民福祉向上のために励んで頂きたいものです。

市民生活にとって無くてはならないどちらの庁舎も、議会での白熱した議論の末にこの日を迎えました。

まずは、十文字庁舎。

本体工事費だけで、いわゆる「庁舎建設は5億円まで」という壁を突破した6億5700万円。設計や旧庁舎の解体も含めれば12億円を超える一大プロジェクトとなった十文字地域多目的総合施設整備事業。

昭和33年建設の旧庁舎の建て替えは、市町村合併以前からの待ったなしの懸案でしたし、職員の皆さんにとっては長い期間、過酷な職場環境だったことでしょう。

同じく老朽化の著しい、隣接する「幸福会館」や「文化センター」が担っていた機能と合わせて、行政機能、地域防災機能、健診機能、生涯学習機能に加え、十文字地区には民間施設を含めて大人数が集まれる場所がないことから、市民交流機能も含めた「多目的総合施設」として整備されました。

交流ホールあり和室あり調理室あり防音室ありで、まさに至れり尽くせりの、間違いなく行政機能を持つ市内の建物の中では断トツに立派な施設が出来上がりました。長年待った甲斐があったとも言えるのでしょうか。開所式前に、おそらく普段部外者は立ち入れないであろうバックヤードを含めて一通り見させて頂きましたが、他の地域がうらやむような充実した仕上がりとなっています。

もともと生涯学習活動が盛んな地域ですので、オープンの日には早速地域の方々の予約で埋まっているようでしたし、古い建物で何かとご不便をおかけしてきた経緯を考えれば、時間も空間も、思う存分新しい施設を使い倒して頂きたいですし、これまで以上に地域活動が活発になることを期待しています。

市民にとって頼りになる地域の拠点として、市民に愛される施設として…

待望の施設の完成を、皆さんと共に喜び合いたいと思います。

 

一方で、このエリアには大変重い課題があります。

旧庁舎、これまで健診機能などを担っていた「幸福会館」、来年3月で長い歴史に幕を下ろす「十文字第一小学校」など、約38,800㎡もの広大な土地の利活用について、民間活力によるプロジェクトが動き出そうとしています。

この場所に、横手市民会館を誘致したいとの声やそのような報道があることは承知していますが、そもそも「多目的総合施設」を建てなければならないのだとすれば、行政機能だけでなく、ホール機能を含め「文化センター」の代替となり得る多目的施設としてのあり方、隣接する道の駅のリニューアル(いつも満杯の駐車場対策)、十文字統合小学校の立地場所と閉校となる一小跡地活用の一体的な検討も含めた総合的視点から、一つ一つ取り組んでいくべきだったと今でも思っています。

来春以降、あそこからはもう子どもたちの元気な声は聞こえてこないことになります。あえて統合小学校をあの場所にしなければならない明確な理由は何だったのか、もはや今更ですので、理解はしますが納得はできていません。

市は、懸案だった文化センターのホール機能のあり方はなぜか横に寄せて、生涯学習機能と庁舎の合築を検討してきました。人が集える代替機能として、新しい庁舎には立派な交流スペースが整備されたのにも関わらず、またホール機能の是非が再燃?しているのはどうしてでしょうか?

議会は、平成29年当時から、市民会館の新たな建設場所を含めてその事を指摘し続けてきました(公共施設の在り方調査特別委員会)。市は、この辺りの経緯も含めて、市民や利用者に対しきちんと説明する責任があります。

結果として、学校は学校、庁舎は庁舎とバラバラに考えてきたことによって、38,800㎡の空白地を生むこととなりました。

サウンディング型市場調査による民間活力の導入…と言えば今流行り?に聞こえますが、裏を返せば、市民を含めて民間に対し「(市としてお金を出すつもりはないが)何でもいいからアイデアを出してくれ」というのは、これまで何のビジョンもなく場当たりで大型事業を進めてきた結果招いている市の無策を証明しているのではありませんか?

今になって、都市計画マスタープラン上「十文字は副拠点」だと強調されても、だとすれば最初から長期展望、グランドデザインを持った副拠点にふさわしい事業展開を行うべきでした。

「副拠点」の避難所は一体どうなるのでしょうか?今後の動きを注視していきたいですし、市民の皆様にもご注目頂ければ幸いです。

 

次に、雄物川庁舎。

現在の庁舎の敷地内、雄物川小学校の真向かいに建てられました。

こちらは、そもそも昭和35年建築の第一庁舎よりも若干新しい?昭和52建築の第二庁舎を改修して使用していくという計画でしたが、元々議場や会議室として使われていた建物に、市民窓口としてそれなりの床面積の確保やバリアフリー化を考えると、想定以上に改修費がかさむことが見込まれたため、一度政策決定されたものを方針転換し、新しく建てられることになりました。

当時議会としても、現場の状況をみて第二庁舎の改修は現実的ではないということは理解していましたし、隣接する雄物川図書館の2階がすっぽり空いていることから、増田庁舎のように行政機能を上に持っていく使い方ができるのではないかと提案してきた経緯があります。

結果として、こちらは身の丈にあった?行政機能単独の施設として整備されました。

玄関ホールはそれなりのスペースがあり椅子やテーブルも置かれていることから、送迎を待つ中学生が、雨や寒さ、暑さを心配することがなくなりそうで何よりです。給湯室もありましたから、地域の方々がお茶を入れて、気軽に懇談できるかもしれません。

一方、「身の丈」過ぎるが故に、十文字庁舎と比べてしまうと物置が手狭であることから、備蓄品などの必要なものが十分に保管できるのかという課題もあるように感じています。

横手市財産経営推進計画(FM計画)上、新設の建物は複合化が基本だと理解していますが、この庁舎は「エリアが複合化」だという理由から単独で建てられた経緯がありました。

雄物川地区は空き校舎も多数抱えていますし、公民館などの拠点施設を含め、地域の建物の機能をどう考えていくのか、地域の皆さんと一緒になって考え答えを出していく必要があります。

 

いずれにせよ、2つの立派な地域局庁舎が完成しました。

これで、旧8市町村の内、山内、平鹿に続き4つ目の拠点整備となります。増田は、まんが美術館のリニューアルに伴う図書館等の移転に地域が振り回されて?、エレベーターの設置やその後修繕が加えられていますが、大森、大雄はいずれ大規模な改修が必要になるでしょう。築32年の本庁舎の長寿命化も含め、市民生活にとって今後も欠かすことのできない行政機能を存続させるだけでも一体どれだけの予算がかかるのか、議会はもちろん市民には全く知らされていないのが現状です。

いくらハコが立派になろうとも、地域に十分な予算がないことによって、市民要望に満足に応えられていない根本的な課題もあります。これをどう解決していくのでしょうか?

議会報告会や議員の日常活動で承る市民の声というのは、いつも身近な課題ばかりです。


11月。

2020-11-01 21:55:01 | 日記

早いもので、今年もあと2か月。

稲刈りが終わってようやく作業小屋の片づけがひと段落したと思ったら、冬囲いの支度が始まっています。すっかり日が短くなりましたし、厚手の布団が必要になってきました。

 

今朝は久しぶりに消防団としての活動が行われ、横手市消防団大雄支団の駆け付け放水訓練に参加しました。

新型コロナの影響により、夏の訓練大会が中止になっていましたから、小型ポンプを操作するのは随分久しぶりです。しばらく動かしていなかったこともあり?案の定、バッテリー交換が必要になりました。

やはり、現場に来ると頭の中が真っ白になります。

ポンプを設置しホースをつなぎ、エンジンをかけてから放水に至るまでの一連の動作が一瞬分からなくなるのです。火災現場では尚更のことでしょう。

やはり、訓練の重要性を身に染みて感じたところです。

班の統合により、出動するポンプも随分少なくなりました。今まで無かった「軽積載車」の配備もだいぶ進んでいますし、一方で「団員の減少」という深刻な課題もあります。

先日の議会報告会では、消防団の皆さんから現場の生の声を聴かせて頂きました。

所管する総務文教常任委員会はもちろん、我々消防議員連盟でもしっかりをフォローしていかなければなりません。

これから寒くなるにつれて火を取り扱う機会が増えていきます。近隣で住宅火災が発生していますが、何とか無火災で過ごしたいものです。家庭や畑でのゴミ焼きはやめましょう。

 

さて、先週28日(水)に行われた臨時議会。

新型コロナウイルス感染症対策の補正予算案1億2210万円について審査し、全会一致で可決成立しました。

所属する総務文教常任委員会では、「小学校トイレ改修事業」について議論しましたが、今回の5878万円によって、小中学校のトイレ洋式化率は約70%まで向上するとのことです。

これまで市としては、国の補助事業が採択された時や、校舎の長寿命化大規模改修事業と合わせてトイレ洋式化を進めてきましたが、一番低い学校は17%にとどまっているということで、議会からは、教育環境に格差があってはならないとの指摘がありました。

国の補助事業やコロナ対策交付金の有効活用により、有利な財源を使って市の持ち出しは極力抑えたいとの姿勢は理解できなくもありませんが、市民のために、子どもたちのために必ずやらなければならない事業の優先順位がどうして上がってこないのだろうかと、身近なものに一般財源を使わずに何が「健全な財政運営」なのかと疑問符がつく、象徴的な市政運営です。

十文字地域統合小学校の建設から、普通教室へのエアコン設置、一人一台のタブレット端末配備に加え、今後も校舎の大規模改修事業が控えていることから、「教育費」の予算は相当膨らんでいる状況です。

繰り返しになりますが、教育環境に格差があってはなりません。

いわゆる、mustの事業を積み重ねた財政シュミレーションを示した上で、「新たな投資」とやらを語って頂きたいものです。

 

追伸・第143回秋田県種苗交換会が横手市で開催中です。JA秋田中央会が主催する農業の一大イベントですが、コロナ禍により規模も期間も縮小しての実施となりました。

初日は冷たい雨で、この土日はお天気に恵まれましたが、秋田の農業や横手の食に触れる良い機会ですので、体調に配慮しながら無理のない範囲でお出かけ頂ければと思います。