昨日は地元の夏の風物詩、大雄サマーフェスティバルが行われた。
夕方少しだけ雨に見舞われたものの、JA青年部の仲間たちと出店したブースは例年以上の大盛況。
休む間もなくかき氷をつくり続けて右手首が若干腱鞘炎(笑)
お蔭で中々の職人技を身につけました!
30回の節目を迎えた地元最大のイベント。毎回著名な演歌歌手をお迎えし市内外の認知度も高まってきている。
「大雄の誇り」を再確認する意味でも、そのあり方も含めこれからもしっかりと関わりを持ちながら大切に育てていかねばならないと思っている。
さて、議会報告会を無事に終えた先週28(木)、29日(金)、全国若手市議会議員の会今年度4回目の役員会と研修会に出席するため、北海道は札幌市へ。
ブロック代表を務める青山先輩とともに秋田空港10時20分発新千歳行へ乗り込んだ。
事前の天気予報では「北海道は大雨」という予報だったものの、秋田空港では特別「条件付き」というアナウンスはなかったため、何とかたどり着けるだろうなと楽観視していたのが大間違い。
着陸態勢に入り翼から車輪が出てきたものの、一向に雲が切れない。
定刻の11時25分、無事に降りられるかなと思いつつぎりぎりまで高度を下げた瞬間、それでも滑走路が見えない。そして車輪は収納され急上昇。
上空で旋回すること30~40分。
役員会は札幌市役所で13時半から行われることとなっており、1時間遅れでもいいから何とか降りてくれないかなと祈っていたのもむなしく、目的地は函館へと変更された。
ビジネスマンや夏休みの家族旅行風の方々など、ほぼ満席だった機内は一気に沈んだ雰囲気に。
左側の窓際に座っていたことから、偶然に五稜郭を眺めることができた。
直感でここから札幌まで3~4時間かかるなと、役員会はもちろん午後からの研修会にも間に合わないことが確定し、このまま函館から北海道新幹線に乗って秋田に帰ろうかとさえ思った。
しかし、翌日の研修もあったし、全国各地の同志との交流会も予定されていたことから、特急「スーパー北斗」で3時間40分かけて一路札幌を目指すことに。
中学校の修学旅行の時、札幌から函館まで太平洋側をなぞるようにひたすらバスで通ったこの道を、東京に行くのとほぼ変わらない、北海道の広さを満喫することになった。
やはりこの区間、新幹線は必要ですな。
函館駅は大きなスーツケースを抱えた人であふれ、私の知っている函館ではなくなっていた。
秋田空港を飛び立ち札幌にたどり着くまで8時間。
思いがけないアクシデントに見舞われたものの、仲間との交流、そして二日目の研修は若市議メンバーでもある室蘭市の若き市長、青山剛さんの講演をお聞きできたことで、大変内容の濃い有意義な時間となった。
150年の歴史を誇る天然の良港を抱える世界の室蘭市。
大型クルーズ船の誘客と水素エネルギーの取り組みという2本柱で地方創生へと邁進している。
B級グルメ、ゆるキャラ、道の駅、ふるさと納税、フィルムコミッション・・・ものまねはやめよう。
歴史も背景も違うのに、よそのまちで成功していることをそのまま地元にあてはめようとする愚かさ。
活性化のための施設整備は順序が逆。うちのまちが北海道のために、日本のために何ができるのかをまず考えるのが活性化策だ。
アジアを見据え仕事をしている青年市長は私と同年代。
これまでも、市議から市長に転じた青年市長の皆さんのお話を聞く機会は何度かあったが、ビジョンも覚悟も信念も、何もかもスケールが大きい人たちである。
そのことが、市民に選ばれる理由、誇りを持ってまちづくりに邁進する原動力、エネルギーなんだと圧倒された。
たどり着くのに苦労した分、得たものも大きかった充実した研修であったと思う。幹事役の北海道ブロックの皆様には深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
札幌と函館は、大学時代、北日本インカレで訪れて以来である。
札幌は高2の冬、北海道東北地区選抜合宿の印象が特に強烈だ。
同部屋だった別海町の彼は、今も元気にしているだろうか?
全国各地のまちの思い出は、自分自身が陸上競技で切り拓いていったところばかりである。
市役所の目の前にあるテレビ塔、そして札幌時計台。
各地の著名な観光スポットよりも、汗や涙を流したことの方が強く印象に残っている。
15年ぶりの北海道は、昔の仲間のことを思い出し、さらに進化したまちの力、色々な意味でのスケールの大きさを感じることができた大変充実した時間だった。
今度は、未経験の道東や道北まで足を延ばしてみたいものである。
追伸・7月も終わり。
2か月にわたる全国ツアーは、兵庫・京都から北海道を経て、明日は秋田市で若市議の東北ブロック総会と研修会。
その後も8月いっぱい続きます。
19日(火)から始まった今年の議会報告会も前半戦が終了。
今年は一方的な説明ではなく、「意見交換」を主にしたことから内容の濃い議会報告会になっているような気がする。他の班の雰囲気は分からないが、私たちの3班は少なくともとてもイイ感じでやれている。
共催している地区会議の委員以外の方にもお越し頂いており、他の会場も盛会のようである。
さて、先週の行政視察報告を完結させなければなりませんね(汗)
日程二日目、7月12日(火)は、宿泊した兵庫県朝来市和田山から特急に揺られ2時間、京都市へ移動。
独特の湿気と、祇園祭の雰囲気がまちのいたるところで感じられた。
全国若手市議会議員の会研修会で1月に訪れてから半年。こんなにも早く、また「約束の場所」に帰ってくることになろうとは・・・。
感情に浸るいとまもない、大変内容の濃い充実した研修だった。
まずは、「京都国際マンガミュージアム」へ。
前回に引き続き、館長さんに丁寧にご案内頂き、短い時間ではあったが学芸員の方からもマンガ文化の核心迫るお話をお聞きすることができた。
この施設の機能として、
1、マンガ文化の調査研修
2、人材育成
3、新しい産業の創出
というものが挙げられる。
まず、調査研修としては、資料保存30万点の内7~8割はデータベース化をしており、引き続き予算を確保しながら行っていくことと、古くは江戸時代から続くマンガの歴史文化の研究成果を公表していくこと。
人材育成に関しては、登録制のインターシップの学芸員を受け入れたり、若手クリエイターの育成にも力を入れている。
新しい産業ということについては、より一層の産学官連携事業を推進することを市から要望されており、このことに関しては市長も跡地活用された旧龍池小学校の出身ということもあって、かなり力が入っているようだ。
特に印象的だったのは、「5感で楽しむイベントづくり」である。
前回の視察でも報告した通りであるが、あいにくの雨の中でも、多くの方が詰めかけ、椅子に腰かけ熱心にマンガを読んでいらっしゃる。
まさに、マンガの図書館。騒いでいる人はいないし、皆真剣そのもので思い思いのマンガの世界に酔いしれているのだ。
いわば「静」の状態。
公の、単なるマンガ喫茶だと言われないような取り組みとして、「動」のしかけが必要なのだろうと思う。
実際に、作家のトークショーや描画手順を観せるライブドローイング上映会。アニメソングのコンサートや、料理マンガに出てくるレシピを実際に調理して食べてみるイベントなど、聞いているだけで、ファンにはたまらない、わくわくドキドキのイベントを数多く行っているようだ。
とても興味深い取り組みである。
東京で明治大学が主体となってやろうとしているミュージアムは、いわゆるアキバ系、昭和後半からの新しいものが中心となるようだ。京都は京都らしく、古いものをたくさん集めようとしている。
では、私たちの増田まんが美術館は誰に対して何をするのか?ということである。
つい先日、増田ふれあいプラザには「マンガライブラリー」が誕生し、迷走に迷走を重ねた増田地域局庁舎改修事業にも一定の目途がつきつつあるように映るが、勝負はこれからである。
今回築き上げた京都とのパイプをより強固なものにしつつ、「増田らしさ」でマンガ文化を世界に発信し、多くのお客様でにぎわうまちにしていきたいものである。
これからも注目し、積極的な提言もして参りたい。
京都での2件目の視察研修は、小中一貫教育を行う「東山泉小中学校」へ。
6年生から9年生が学ぶ東学舎の中を見学させて頂いた。
大切なのは、「手段としての小中一貫教育」である。
例えば算数と数学は、小学校の先生と中学校の先生が連携したカリキュラムによって指導を行っている。
いわゆる「中1ギャップ」の問題についても、6から7年生への接続がうまくいっているようだ。
リセットがなく、むしろ連携した教科指導によってアドバンテージをもって7年生に上がり、その良さを保ちながら9年生を卒業させることが重要で、他の6年3年の連携と同じになってはいけないということである。
国語・算数・社会だけは小学校の担任が教え、他の科目は中学校籍の教科担任が指導していたり、中学校の部活動には6年生が練習に参加しているとのこと。
また、小学校の学習発表会は6年生までだが、中学校の文化祭や合唱コンクールは5年生からで、体育大会や児童・生徒総会には1から9年生まで全員が参加して行っているなど、上の学年の生徒ほど小さい子どもたちに気遣いができる仕組みが自然とつくられているというのは、大変意義深いものであると思う。
京都には有名私学が多数あることから、途中で抜けてしまう子も中にはいるようだが、9年間の学びの中で、「小学校を中学校風に運営しているように見えるが、1人の学級担任の先生が指導するという小学校の良さをうまく活かしていけば、びっくりするほど子どもたちを伸ばすことができる」というお話がとても印象に残っている。
これは、子どもたちが自由に自習を行う部屋。
いつも満席のようだ。
お兄さんお姉さんの背中から、「自学」という姿勢を自然に学んでいるのである。
学校教育法が改正され、小中一貫教育を行う学校を「義務教育学校」とし、自治体の判断で5・4制や4・3・2制など柔軟に運用できるようになった。
我らが横手市においても、少子化による学校統合の必要性は否定するものではないが、学区内で安易に行うのではなく、新校舎建設にはそれなりの巨額な予算をつぎ込むのだから、「小中一貫教育」の在り方についてもキーワードに加えて考えていくこともこれからは必要なのではないだろうか。
京都市の教育改革は、「市民ぐるみ、地域ぐるみ」で進めている。「伝統と文化を受け継ぎ、次代と自らの未来を切り拓く」ことが、目指す子ども像である。
その心は、「かまど金の精神」。
明治維新後の京都の町衆が、「まちづくりは人づくりから」の精神でお金を出し合い、64の番組小学校を自らで立ち上げたのは、明治5年の学制発布に先立つ明治2年という歴史がある。
廃校舎の跡地活用も含め、「学び」に対する京都というまちの揺るぎない姿勢に、今回も深く感銘を受けた次第である。
最終日13日(水)は、「公益財団法人京都市景観・まちづくりセンター」へ。
この「ひと・まち交流館京都」も、旧菊浜小学校の跡地活用である。
「京都が京都であり続けるために」
平成3、4年頃から高いビルが見境なく建ち始め、全国どこにでもあるような看板に埋め尽くされてしまい、「京都らしさ」を失いつつあった。
そこでつくられたのが、厳しい景観規制である。
建物は私有財産だが、景観は公共財産であるという考えから、京都の大文字がどこからでもきれいに見えるように、視線の規制や全ての建物を対象としたデザイン規制が行われ、眺望景観の保全が進められている。
確かに、コンビニもファーストフード店も、全国一律の看板ではなく、ちょっと黒っぽい雰囲気でまわりにマッチしたおちついた感じだったし、看板規制が進められたことによって、店頭の大きな看板が撤去され、代わりにかけられたのれんがまた、店の雰囲気を良くしている。
現在は、住民参加による地区計画の策定をということで、地域住民が景観の自主ルールづくりを担っているようだ。
例えば、先斗町まちづくり協議会の「地域景観づくり計画書」は100ページを超える代物である。
これを地域の人たちで書き上げたというから驚きだ。
京町家の保全についても、相続という大きな問題を抱えて新たな局面にさしかかっている。
税の優遇制度がなく、売らないと相続税を払えないという現状が、町家の維持に大きな壁として立ちはだかっているのだ。
元々は庶民の住まいであった「町家」という財産を、単なる私有財産としてでなく京の都の歴史を繋ぐ価値あるものとして残していくための措置を、国に強く訴えていかなければならないという主張が印象的で、まさに、日々の生活の営みの中で、地域の歴史や伝統文化を守っていくためには、まさにその通りだと感じた。
規模は違えども、増田の重伝建地区も同様であると思う。
今回の研修も、大変有意義なものとなった。御調整を頂いた事務局、そして、快く研修を受け入れて下さった皆さまに深く感謝を申し上げます。
また一つ、経験を積むことができました。
ハコモノありきではなく、自分たちのまちの魅力を深く知るということ。
そのことによって、私たちの故郷はこれからも変わらず次の世代へと引き継いでいくことができるのだと信じている。
追伸・いつか、清水の舞台から飛び降りる覚悟を決めなければならない時が来るかもしれない。
京都はやはり、私にとって「約束の場所」であり、何かに挑戦するための「原点」である。
今年の総務文教常任委員会行政視察は、兵庫と京都へ11日(月)~13日(水)の日程で行われた。
初日11日(月)は兵庫県朝来(あさご)市へ。
秋田空港から大阪伊丹空港へ飛び、大阪駅から特急で2時間程の場所。山あいに水田が広がるのどかな場所である。
平成17年に4町合併により誕生した同市は、㈱宝島社『田舎暮らしの本』において、2016年度住みたい田舎ベストランキング総合1位に輝いているということで、研修テーマは移住定住対策について。
現在の人口は31600人ほどで、合併から10年で5000人減少しており、平成25年に策定した第二次総合計画では、「あなたが好きなまち朝来市」を目指し、人口政策を最重要課題として掲げている。
昨年10月に策定した地方創生の総合戦略においても、「シビックプライド(まちへの愛着・誇り)を醸成し、朝来市を担い貢献する『ひと』をつくり、その『ひと』が魅力ある多様な『しごと』をつくり、その『ひと』と『しごと』が、希望を持ち、心豊かな暮らしを営める『まち』をつくり、その『まち』が、『ひと』を呼び込むという好循環の確立を目指す」ことを基本理念として掲げている。
そして、市長公室内に「あさご暮らし応援課」を立ち上げ、「ひと」を中心とした希望の実現のために、「空家活用による定住促進」、「婚活支援の促進」、「通勤圏の拡大」、「定住促進への支援制度の充実」、「UIJターン総合窓口と情報発信」、「田舎暮らし・多自然居住支援」に力を入れている。
例えば「空家活用」に関して言えば、横手市でもやっているようなメニューが並んでいるものの、これらをワンストップで切れ目のない支援策を市長直属でやっているというところが肝であるように感じた。
「人口減少」という地方共通の課題を市の総合計画のど真中に掲げ、それに立ち向かうための組織をつくり政策を打っていく。これこそ市役所としての仕事の進め方、口先だけではない、本気で取り組もうとしている覚悟なんだろうと思う。
一通りの説明の中で特に気になったのが、市民自治が盛んであるということである。
小学校区単位の地域自治協議会、横手市でいうところの「地区会議」的組織の活動が総務省表彰を受けるなど全国的に高い評価を得ており、そういうベースがあってこそ、行政だけでなく市民一体となった取り組みが成果を上げているようだ。
質疑応答の中で私から申し上げたのは、移住者というのはともすれば長年地元に暮らす方々にうまく溶け込めずに孤立してしまい、定着せずに都会に戻ってしまうという事例が全国的にあることから、特に地域協働で進めているという移住定住施策について、地域自治協議会の取り組みをお聞きした。
お出迎えを頂いた木村副議長のお話によると、ご地元が11自治会あるうちに特に市民の意識レベルが高いところだそうで、朝来のモデルになっており、産業振興や子どもの健全育成など住民からの発意によってまちづくりがなされている。
また、平成21年の自治基本条例策定に合わせ、「包括交付金」を設けて使い道を地域住民にお任せしている取り組みは、横手市における「地域づくり協議会」の仕組みと似ている部分がある。
具体的な活動としては、集落営農組織が核となって移住体験のイベントを行うなど、地域の自主的な取り組みに対する財政支援を行うことで、移住者に対してウエルカムな雰囲気づくりをしているほか、実際に大阪や神戸から入ってきた若者たちが、これまではシルバー人材に委託していたような草刈作業などを買って出でくれているそうだ。
このことによって、都会から来た若者が田んぼの見回りをしてくれたち子どもの面倒を見てくれるなど、地域に溶け込み人間関係も次第につくられていて、まさに「私たちができないことをやってくれる」頼もしい存在になっており、空き家を活用してシェアハウスにし、人が人を呼びさらに仲間を連れてくるといういい流れを生み出しているようだ。
外から人を呼び込むのが移住政策である。
それと同様に、今ここに暮らす方々の定住・Uターン政策に力を入れていくことも大切である。
「このまちが好きで、ここで暮らしてみたい」
横手市においても、住んでみたい田舎として注目されるように、これからますます横手ファンを増やしていくこと、まちへの愛着を深められるような具体的な政策を打ち続けていくことが大切であると強く感じた次第である。
次回に続く・・・
参議院選挙の開票が始まっている。
秋田県選挙区は20時ちょうどに、自民党公認の現職、石井ひろお先生が再選を決めた。
私も一応末端のはしくれではあるが、圧倒的な組織力だったと思う。
内外ともに山積する諸課題解決のため、オール秋田で取り組んで頂けることを僭越ながらご期待申し上げます。おめでとうございます。そして、お疲れさまでした。
さて、8日(金)に平鹿生涯学習センターを会場に行われたDMOを考える市民勉強会。
観光地域づくりプラットフォーム推進機構会長をお務めの清水愼一先生をお迎えしての講演は、これで3回目。
今回は市報と一緒に全戸配布されたようで、初めて市民向けに広く呼び掛けたようであるが、市の幹部職員はじめ幅広い方々にご参加頂いた印象を受けた。
清水先生のお話。今回はかなり踏み込んだ内容であったと思う。
・地域全体を豊かにするための観光。一部の人が儲かるためのものではない。
・焼きそばのまちからの脱却。行政がゆるキャラをつくる時代ではない。
・あらゆる産業を下支えする観光。
観光の捉え直し。観光の位置づけが今までと違うことが分からないと間違えてしまう。
・大型バスで訪れる団体客は全体の1割以下。
対個人客、公共交通機関で訪れる人はお酒を飲み滞在時間が長い。そういうお客様を大切にしなければならない。そのための2次交通の整備は必須。
・観光振興のためのこれからのお金の使い道。
駅前が荒れ果てていてはだめ。電柱の地中化など、景観をよくするためにはつぎ込むべきだが、施設を建てることには使うべきではない。
・あるもの探し。横手にしかないもの一つ一つをどのように結び付けてお客様に提供するか。
・どうやったら春夏秋冬まんべんなくこの地域に来てもらえるか、お金が落ちるか。
そのことを考えて実行するのがDMOの役割。
・司令塔としてのDMO。組織もさることながら、誰がリーダーを務めるかが大事。
今回も切れ味抜群の大変刺激的な内容であった。
清水先生のお話を聴いていると、このままではいけないんだと魂が揺さぶられるし、色々な「気付き」を与えてくれる。
横手市は、国の地方創生交付金をつかってDMOを立ち上げることを決めたわけである。
であるとするならば、行政とDMOの関わり方をどう考えるのか、明確な方向性が必要である。
お金の出し方をどうするのかをはっきりさせければいけない。
一切出さないのか。それとも5年程度の期間限定にするのか。
ヨーロッパでは行政が観光に対して手厚く支援しているものの、宿泊税などを徴収し一般財源からは観光にお金を出さないのが基本のようである。
ここをあいまいにしたDMOは成功しないのだろうと私は思う。
3回にわたって行われたこの勉強会がゴールではない。
私たちはこれから何をすべきなのか。市民一人ひとり、何ができるのだろうか。
そういうことを一つずつ対話によって積み重ねていかなければならないのである。
「話し合う場所を提供するのが行政の仕事」
私が一般質問で申し上げたのはこういうことである。
最後に、あまり言いたくはありませんが苦言を。
たった一つだけ残念だったのは、最初から最後まで続いた意味不明の行動。
あれは不快以外の何物でもなかった。そう感じていたのは私だけではなかったようである。
上から言われた仕事を愚直にやるのは結構ですが、頃合いってものがあるでしょうよ。
何のために3回も清水先生をお迎えしたのだろうか。DMOを進める横手市にとって何が課題なのか、それぞれの立場で何ができるのかということをみんなで考える場所であるはずだ。
3回連続で聴いた人にしか分からないヒントもあったような気がする。
それが、よこて版DMOが成功するかどうかの分かれ道であると確信している。
私には、「横手市さん、このままではいけませんよ」というふうに聞こえたし、このことによってこれまでの考え方、行動を変えられなければ、「住んでよし、訪れてよし」にはなり得ないんだろうと思う。
追伸・明日から3日間、総務文教常任委員会の行政視察のため兵庫と京都へ出張する。
18日間にわたる参議院選挙の活動が終わった。
全県選挙は自分が今どこにいるのか分からなくなります。
全国比例の方々はもっともっと大変でしょう。
戦い抜いた全ての皆様に、まずはお疲れさまでしたと申し上げたい。
でも、選挙運動はできませんが、投票箱が閉まるまでやれることはあります。
秋田県の期日前投票は全国一だそうですが、まだお済みでない方はぜひとも投票をお願いします。
1票を投じ政治に関わりを持つ。そのことが、まちづくりに携わる第一歩だと私は信じています。
さて、東京都知事選挙について。
これまでは直前に名乗り出た方が当選する、いわゆる「後出しジャンケン」が必勝の法則であったものを、小池先生の突然の出馬表明。流れを完全にご自分のものにされていらっしゃいますね。さすがです。
明日、増田元総務大臣・岩手県知事が出馬表明をされる見通しとのこと。
増田氏と言えば2年前、日本創成会議の座長としてセンセーショナルに打ち出したいわゆる「地方消滅」のレポートである。
その後、国も地方創生=まち・ひと・しごと創生ということで閣議決定し、2060年に人口1億人を目指すとした長期ビジョン、5か年の政策目標を記した総合戦略を策定し、地方へも同様に人口ビジョンと地方版総合戦略の策定を義務付けたわけである。
とにかく、東京一極集中の是正だと、日本版CCRCとして、急速に高齢化する東京圏の危機回避をこれまで訴え続けてこられた。
実際、昨年11月に県の市議会議長会主催の講演会で秋田市にお越し頂いた際にも、
「東京のネガティブな状況をもっと発信しなければならない。高齢化により今後益々医療介護の需要が増えていったとき、東京だけではもう耐えられない」
ということをおっしゃっていた。
地方創生ということで各自治体が知恵を絞って行っている政策に改めて目を向けた時、移住対策しかり、ふるさと納税しかり、結局は地方自治体同士のパイの奪い合いになっているではないか。
本気で「東京一極集中の是正」を成し遂げない限り、工夫とアイデアでいくら勝負しても、それは他の地方都市にいくはずのものを自分たちのところに引き込んでいるにすぎず、どこかが栄えればどこかが廃れていく。
結局は地方の衰退に歯止めはかからず、根本的な問題解決にはならないではないかということは、私自身この2年で強く感じた部分である。
それが、東京23区の特別区長会、東京都市長会・町村会が相次いで増田氏に出馬要請をされているようだが、首長の皆さんは、「東京の縮小」を受け入れているということなのだろうか?
だとすれば、この国は変わると思う。
真の地方分権が進み、これまでの地方重視の政策が大きく変わるものと期待している。
しかし、果たしてそのことを有権者である都民は受け入れてくれるのだろうか?
5年半東京都民だった私。都知事選も都議会議員選も、区長選も区議会議員戦も1度ずつ経験している私の経験上、「東京を縮小」させようとする人に想いを託すことができるだろうか?
むしろ、2020年東京オリンピック・パラリンピックの成功、世界一のまち東京を訴えることが至上命題ではなかろうか。
待ったなしの防災対策。待機児童の問題。増え続ける医療介護の需要。
都民として頭では理解していても、その問題を根本的に解決させるためには、東京からヒト・モノ・カネを引き剥がさなければならないという事実を、どれだけの方々が受け入れられるのだろうか、ということである。
報道で増田氏の公約として挙げられている「東京から地方再生」という文言。
東京も地方もどっちも大切だという主張のようであるが、東京が発展し続け、地方のどこのまちにも元気がある、これをどうやって並立させようというのだろうか。ものすごく興味がある。
日本が成熟社会を迎えひたすら人口減少に突き進んでいく中で、東京に元気がなければ、東京がしっかりと引っ張っていってくれなければ、この国は成り立たない。東京は日本の大黒柱であることは言うまでもないことである。
東京を衰退させることによって地方創生が実現できたとしても、それがこの国にとっていいことなのかと言われれば、私は必ずしもそうではないと思っている。
私程度にはこれを両立させるアイデアなど浮かんでこない。
明日以降、都知事選がどのような流れになっていくのかは知る由もないが、「地方消滅」、「東京一極集中の是正」を訴えてこられた増田氏が、首都東京のトップに名乗りを上げるということが、改めて「地方創生」のあるべき姿、地方に暮らす私たちはこれから具体的に何をすればいいんだろうかということを考えるきっかけになるような気がする。
まずは、できることから始めよう。
そのためのキーワード、手段がDMOであるような気がしている。
昨日行われたDMO勉強会第3弾。感想はまた明日。