奥 山 豊 和 (おくやま とよかず)公式ブログ

培った経験と人脈を活かし、生まれ育った故郷を元気に。
対話重視、市民が主役の市政運営を取り戻します。

どうなる「公共温泉」?

2023-02-27 23:26:56 | 日記

開会中の横手市議会3月定例会は、明日から会派代表質問・一般質問が行われるようです。

私自身「一般質問」を議員活動の大きな柱に据えて毎議会のように質問しておりましたので、あの時の緊張感やら準備に費やした時間など、とても懐かしく思い出されます。

今議会の大きな目玉は「200億円の大型公共施設」な訳で、定例会初日の市長施政方針演説において「計画を確実に実現させるべく、財政負担の軽減を図りながら着実な推進に努める」と述べたことが報道されています。

議会から様々な懸念や指摘がある中で、それでも「10年間取り組んできた中で特に重要な事業」とも述べていることから、政治生命のかかる一大プロジェクトに対しどのような論戦が展開されるのか…

ネット配信もありますで、他にも市民生活に密着した様々なやりとりの中から、ご興味のあるテーマだけでもチェックして頂ければと思います。

 

さて、同じく施政方針で触れていましたが、「大森健康温泉が3月末で市に返還」されることが明らかになりました。

横手市では、平成28年3月策定の「公共温泉のあり方再編方針」に基づき市町村合併により引き継いだ市有9施設の「民間譲渡」を進めており、これで、譲渡された6施設中4施設が市に返還、3施設が譲渡できずに市直営が続いていることになります。

この「公共温泉の民間譲渡」につきましては、私自身誰よりもその問題点を指摘し続けてきました。

何度も申し上げてきたように「民間譲渡」は取りうる政策の選択肢の一つではありましたが、所詮幻想に過ぎないことが改めて明らかになったものと思います。

この「大森健康温泉」は平成30年4月の引き渡しから5年間、地域密着の地元企業による運営がなされてきた訳ですが、市との契約に基づき「5年間のサービス提供義務」は果たして頂けたものの、やはり何と言っても築30年に迫る老朽化著しい施設設備の補修が重くのしかかっていたようです。

今後、一体どうなるのでしょうか?

ここから先は、私が議員辞職した後の話になりますが、市では令和3年6月補正において成立した613万2000円(当時、私はこの時間稼ぎに反対しました←これが最後の登壇でした。懐かしい…)をかけて、返還施設(さわらび・鶴ヶ池荘)と直営3施設(ゆっぷる・さくら荘・ゆとりおん大雄)における今後必要な施設改修工事や設備更新費などを把握するためのコンサル調査を実施しました。

結果、必要な経費は「4億4445万円」であることが明らかになっています。

しかし、それを知ったところで今後具体的にどうするのかは何も分かっていませんし、議会答弁ではこれまでの「公共温泉再編方針」について「方針転換した」ことは認めているようですが、未だに市民は蚊帳の外です。

今回返還された「大森健康温泉」は、先のコンサル調査を実施していないことも「想定外」なのではないでしょうか?

いずれにせよ、今後も「民間譲渡」という幻想にすがるのだとすればなおさら、市が責任を持って施設の修繕を行うことが大前提となるはずですし、この4億超という積み上げられた数字に各施設ごとのバラツキがあるのは、十分な予算がないことによってこまめな修繕が放置され続けてきた結果です。そして、今後その額は増えることはあっても減ることはないということも付け加えておきたいと思います。

(そういえば、譲渡した施設の空調を直すという名目での、滅茶苦茶な公金支出もありましたね…)

7年経っても方向性を示すことのできない「公共温泉」という大きな課題。

私は、市長選の公約「現場に光を、身近なものこそ大切」にするために、「地域資源を活かすための休館温泉施設の復活」を掲げました。

公共温泉民間譲渡とその後の施設返還による休館は、雇用が守られず地域の光を消してしまう結果となったこの事実。その大きな反省を踏まえて、「市有温泉の民間譲渡は行わず、民間活力と市民協働により地域の拠点施設として有効活用する」ことを掲げました。

この「公共温泉」問題をとってみても、大きな「公共施設」を維持し続けていくことがいかに大変なことかを物語っています。

そして今議会、個人的に注目する議案が提出されています。これも、議員時代指摘し続けていた案件でした。

次回に続く…


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