ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

ニューヨーク帰りの“捨てられない女”

2019-12-10 23:56:00 | 日記
新しい利用者さんが入ってきた。

ニューヨーク生活50年という触れ込みの女性。

そんな方がウチなんぞで暮らせるのか⁉︎
話し相手になる人なんかいないよねえ。

入居前から大盛り上がりである。

実際お会いしてみるとそれは穏やかで上品。
本人いわく
ニューヨーク万博のときに日本館のコンパニオンとして渡米し
その後帰国することなく
向こうのアパレル業界で働いてきたのだとのこと。
なるほど、御年70半ばというのに
黒のパーカーとスキニーパンツをさりげなく着こなしている。

ルー大柴みたいな日本語はなんだかおかしいが
会話も上手で、この人だったらすぐに人気者になるだろう。
そう思っていた。

だがしかし…

保証人である弟さんから「掃除と洗濯の援助だけはお願いしたい」と言われ
先週からヘルパーが訪問することに。
ところがいつ行っても援助は拒否。
自分でできるから大丈夫と、やんわり断られるという。

困ったねえと職員同士で話をしていた矢先
弟さんがやってきた。
「お掃除も洗濯もご自分でできるとおっしゃって…」と言うと
弟さんの口から思いもよらない事実が語られた。

この女性、実はニューヨークで悠々自適な一人暮らしをしていたが
認知症にかかり、色々なことができなくなっていた。
部屋は荒れ、ゴミは溜まり
ついにはネズミまで出てくるようになって
近隣の人たちと裁判沙汰にまでなったのだという。

連絡を受けた弟さんが急ぎ渡米して彼女を強制送還。
これは一人暮らしはさせられないと、ウチに入居させた。
ざっと、そんな経緯らしい。

管理者との面談ではそこまで語られていなかったようだが。

優雅でモダンな帰国子女(?)と思っていたが
はは〜ん、そういうことか。

面白い新人の登場。
しかし、今後は頭痛の種になるのだろう。


気味が悪い

2019-12-05 23:45:00 | 日記
仕事を終え、ロッカールームでスマホを開く。

LINEをチェックして、思わず固まった。

産みの母からLINEが入っていたのだ。

そんなはずはない。
今年連れ合いが亡くなったことで認知症が悪化し
生活保護を受けながらグループホームで暮らしているという母。
(それについてはこの間も書いたが)
元気なころから携帯電話は使いこなせていなかったし
LINEなんぞ、その名称すら知らないだろう。

ましてや、成年後見人さんの話によれば
連れ合いを亡くしたことも理解できず
家に帰ると言ってはグループホームの職員を困らせているという。
その母が、私にLINEできるわけがないじゃないか。

あ、書いていて思い出した。
母が持っていたのは確か、古いタイプのガラケーだ。
ますます持って、LINEなんかできるはずがないわけであり…。

じゃあ、母の名前で友達承認を求めてきたのは
いったい誰なんだ!?

成年後見人さんに確認したところ
もう解約しているはずだし
少なくとも携帯料金は支払っていないという。

気味が悪い。

いったい誰なんだ…