入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

   ’18年「初夏」 (40)

2018年06月25日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 いい天気だ。12時30分現在の気温が24度C、もしかすれば25度を超えるかも知れない。そうなれば、今夏の最高気温を記録することになるだろう。しかし、こういう気象状態をどういうふうに説明するのか、山際は中アも北アもはっきりとは見えず、その薄い靄のようなものは美ヶ原の広大な台形の上部まで隠している。盛夏から晩夏にかけての午後、雷雲が発生するときをふと連想した。
 
 以前、友人に「コンビニの弁当と握り飯を食えて、ようやく一人前の肉体労働者じゃ」と嘯(うそぶ)いたら、愚かなことを言うでないとたしなめられた。同じようなことを別な人にも言われたが、それは愛情がなく、「落石雪崩注意」の警告のように聞こえた。ともかく、しばらくコンビニ店の弁当に頼りすぎ、そして一昨夜は上だったから、栄養状態に問題が生じたのかも分からない。いつになく疲労感を感ずるようになった。味よりも栄養主体の弁当を自作してきたが、それはあくまで一時的かつ気分的なことで、これで元気が戻るわけではないことは分かっている。



 栄養不足の管理人が、塩分不足の牛たちに、日課となった塩の給仕に行ってきた。牛はきょうも牧草地でなく、日陰の濃いモミや落葉松、白樺の林の中にいた。コウ塩はそれなりに重量があるし、2本の木の間に置けば引っくり返さないだろうと思ったが、甘かった。作業道で〝性悪″の伐採に汗を流していた間に、コウ塩は引っ張り出され、容器は別の木の根元に転がっていた。調教には程遠いが、それっでも一応塩の味は分かってきたようだ。
(「性悪」とはコナシの木のこと。枝打ちでも大変なのに、幹ごととなると疲労ばかりか、かなり血圧を上げてしまう)。

 T石さん、予約確かに受けました。観測条件が良ければ望遠鏡(タカハシ製100ミリ屈折望遠鏡)も出します。土星の環ぐらい見ることができるでしょう。
 午後、大型の罠を調整していたら、こんな好天に誘われたのだろう、孫娘のMさんの運転する車で北原のお師匠がお出でなすった。

 ボツボツ予約が入り始めました。お早めに。FAXでも予約や問い合わせに対応できるようになりました。ご利用ください。 入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。

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     ’18年「初夏」 (39)

2018年06月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨夜は上に泊まった。きょうは雨こそ降っていないがはっきりとしない天気。梅雨らしいと言ってもいい。午前8時半の気温が15度C、昨日よりは気温だけは高いが、空模様に大差はない。

 降り出さなければいいがと思っているが、「高尾の森づくりの会」御一行は御所平峠、高座岩、テイ沢、ヒルデエラ(大阿原)と、最も標準的な順路から入笠の山頂へ向かった。まだ山頂を経験してない人もいるようだから、ここに泊まった以上はこれはすごく妥当な選択だと思う。晴れてもよし、雨でも良し、というのがこの道筋で行く入笠の楽しみ方だと言える。
 しかし、もし、入笠山々頂を捨てたらどうだったろうか。そして縦横に走る林道に迷い込んだら・・・。横岳、鋸、東駒、いやいやもっと中央、北のアルプスの長大な眺めはもちろん、ブナ、ミズナラ、シラビソの生い茂る中級山岳の森の素晴らしさに圧倒されるはずだ。名もない峰や鋭く切れ込んだ沢に釣られて、虜になってしまうかも知れない。
 あるいはまた、高座岩から半対(はんづい)峠まで足を伸ばし、そこから小黒川に下り、法華道よりもさらに500年近くも遡る古道「石堂越え」の一部を歩いてみたらどうか。清冽な渓流の中に足を浸し、思いがけない悪路に緊張し、山径・古道などと呼ぶには抵抗があるかも知れないが、川床に残る古(いにしえ)の踏み跡をたどる面白さ。満腹を知らず、いくらでも味わえる山の感動。
 こんな天気だったが、それが良かったのか「高尾の森づくりの会」の皆さんの中には、きょうのテイ沢が一番良かったと言う人もいた。ただ、飲み過ぎて、折角沸かした風呂にたった1名しか入らなかったとは!泣いた。


 赤羽さん、通信多謝。実際に歩いた奥多摩はさておき、当初に計画していた山行はしっかり計画を練って、あくまで慎重に。

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     ’18年「初夏」 (38)

2018年06月23日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

 
 今朝は曇天、午前9時の段階で気温は10度C。雲高はかなりあって権兵衛山も見えているが、いつ降り出すか分からない。と言ってるうちに、屋根を打つ雨音がしてきた。
 きょうは9時半から、また別の企画のCM撮影の下見に立ち会うことになっている。こんな天気ではと思うも、草原でなく、森の中だというので応じることにした。昼過ぎには知人が、犬の遊び道具に鹿の角を使いたいということで来ることになっている。それに、何よりも、キャンプと宿泊の予約が入っている。6月は、いつになく静かだった。少しここいらで頑張らねばと、気を引き締めているのだが、さて。
 どうやら第一番目の約束の車が到着したようだ。



 感触は悪くなかった。大きな企画の実績もある。それでも「すごいですね」とか「こんな景色があるんですね」などと言って、丁寧に何枚も森の中の写真を撮って帰っていった。ついでに草原も案内したら、もうひとつ別の企画も持っていて、それも検討してくれるということだった。最終決定はスポンサーや監督になるが、期待しておこう。

 そしてきょうのキャンプ場には「日本山岳会 高尾の森づくりの会」も来た。この後、観光と自然保護について、いろいろ勉強させてもらうつもりだ。雨でテントを張るかどうか迷っている他のふた組には、自動車に寝るくらいなら、小屋を勧めようと思っている。「高尾の森づくりの会」も、野外での焚火は諦めて小屋の中にいる。こんな天気でも、「露天風呂を立てろ」、「いや屋内がいいと」皆さんいろいろ喧しい。吠えるぞ!

 昨日は、独り言を家でようやく10時ごろに果たせた。

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    ’18年「初夏」 (37)

2018年06月22日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 好天はきょうだけのようだが、夏の高原に相応しい気候になった。風が草を揺らし、草の原が波のうねりのようになって、低い方から高い方へと移動していく。大きくて深い夏の青空に薄い雲が広がり、いつになく引き立て役にになって見えている。



 昨日、帰る前にもう一度雷電様に上っていけば、6頭の牛はそこからそれほど遠くない場所に移動していた。木に吊るした鉱塩にも、木の根元に置いた塩にも、期待したような格別の変化はなかった。そのあと念のため御所平にいた牛の群れに塩を持っていくと、3番と4番の若い牛(ホルスタイン)が近寄ってきて、「なんだぁ」といったふうにしきりと容器の縁を舐め、関心を見せ、そのうち舐め始めた。しかし、他の牛はどこ吹く風だ。
 そしてきょう、群れの中に容器ごと塩を置いて、少し離れて様子を伺った。すると、5番が来て、10番が来て、というように何頭かが反応したが、それはケーキを喜ぶ子供のようにはとても見えなかった。普通なら奪い合いが始まる。塩化ナトリュウムは取り敢えず足りていると思うも、しばらくは牛さまのお給仕役をさせられそうだ。
 雷電様の近くに置いた鉱塩は撤収し、鹿を誘引させないため、土の上に撒いた塩はその上に岩と石を置いてきた。その後ふと振り返ると、100メートルと離れていない牧柵に何かが見えた。鹿だった。柵を飛び越えようとして、足をからませてしまったのだろう。たまにこういうことはある。あるがしかし、その対処については逃がしたか、殺したか、放置したか・・・、本日ここでは明らかにしないでおきたい。

 いつも通信ありがとうございます。そうです、大方の牛舎ではこれを置いて、牛がいつでも好きなようにミネラルを摂取できるようにしてます。牛は鹿と同じ偶蹄類で、両方とも塩は大好物です。人間で言えば、正しく酒に反応する紳士、淑女のようなものです。
 きょうは撮影の下見の立ち合いのなどもあって忙しく、この独り言は家のPCを使い、小酌の助けというか、その影響を受けながら呟きました。

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   ’18年「初夏」 (36)

2018年06月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 きょうも権兵衛山は雲の中。時折周辺を霧が包むこともあるが、雨は止んでいる。いつの間にか、森の背景音のように、あれだけ威勢よく鳴いていた春ゼミの声がしない。たまにカッコーの声が聞こえてくるくらいで、森はこの時季らしく生い茂った木々の葉を雨に濡らし、さらに少し重そうに見せ、静まり返っている。
 
 昨日までひと群れでいた牛たちはもう、3群になってしまっていた。何が気に入っているのか、愚鈍(こういう言葉を使うとI藤さんが怒るかも)の代名詞のような牛が6頭、きのうの場所から500メートルくらいも離れた、それも100メートルほど上部にある例の雷電様の祠の近くに戻っていた。
 群れが分散しないうちに給塩の‶秘策″を実行してみたかったが、仕方なく雷電様の6頭に試してみようと思って準備しているところだ。
 牛が普段牛舎で舐めている「鉱塩(こう書くのだろうか?)」と呼ばれる塩の塊を、木にぶら下げておいたらと考えたのだだが、果たして上手くいくだろうか。わざわざそんな手間をかける理由は、牛より目敏いと思われる鹿に横取りされないためで、以前に県の獣害対策室の職員とこの鉱塩を鹿の誘引に使ったら、15センチ角、厚さ10センチの塊がまるで煎餅のように薄くなるまで舐められた。



 午後、実験は考えていた通り雷電様の群れで試した。この群れの牛たちの方が比較的神経質ではないからだ。念のため、鉱塩を吊るした木の根元にもここで使う塩をばら撒いて、どちらに反応するかも比べてみることにした。
 さてその結果っだが、少し離れた所から見ていると「アイツ何を置いてった」といったふうに、2頭の牛が鉱塩にまず反応した。ところが、舌を当てた途端それが揺れて動くので、驚いて後ずさりした。怖いらしい。もう1頭はその間に、地面の塩に近寄ったが、大した反応を見せなかった。慣れるまでに時間的な余裕が必要かと思い、雨も降りそうではないし、そのままにして帰ってきた。
 多分上手くいくと思うが、このつづきは明日。

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