入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’18年「晩夏」 (4)

2018年08月22日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨日の夕焼け。実際はもっと感動的だったと言ったところで仕方ないが、それでも、ここの夕焼けの素晴らしさは映画にも使われたくらいだから、知っている人は知っている。売り言葉は「モザンビーク海峡のグリーンフラッシュにも比肩する」だが、それがどれほどの効果があるかまではかは分からない。

 入笠の3軒ある山小屋を転々としながら、幾日も避暑生活をしている80歳を超えた老婦人がいて、変なことで知り合いになった。その人が、夕暮れの登山口にあるお花畑で悄然としていたのを見付け声をかけたら、どこへ行くのだと聞いてきた。M君のご苦労会をするため、富士見まで酒と食料を買いにいくところだったので「下まで行く」と言うと、気分転換をしたいから連れていけという。
 ここにいると、いろいろな人との出会いがある。多くは少し変わった人だ。そんなことをその老婦人に話すと、否定もせずに笑っていた。「アンタが一番変わっているのよ」と、心の中では思っていたのかも知れない。

 山奥氏が"坊主"で海から帰ってきた。マグロを釣りに行ったはずなのに釣果なしで、代わりにシューマイを持って朝早くに立ち寄ってくれた。昨夜はここに泊まると電話で話しておいたから、そうしてくれたらしい。信州の山の中に暮らしていて、趣味は海釣り、川の魚には全く手を出さないというから、この人も変わっている。「入笠奇人の会」の有力会員だが、肝心の会は殆ど分裂状態で、それも奇人の会らしい。

 例の馬は、彼も奇人かも知れないが、昔ながらの馬を使って農林業を行っているY山君から預かった。そういうのを「馬耕」というらしいが、今回だけは特別に、放牧料を貰わないことにした。何故なら、仮に10日置いても、その料金は3千円にも満たない。それで他の牛のように諸々の責任を負うことはできないからだ。そこで、観光目的という扱いにした。
 親愛なる読者各位に告げたい。これが公共牧場の背負う実態なのだと。305ヘクタールという広大な牧場に、収容能力いっぱいの200頭の牛を入れたとしても、その事業規模はせいぜい1千万円程度でしかない。このような実情を知れば、仮に牛乳が10円ばかり値上がりしたからといっても、大騒ぎすることはないと思うがどうだろう。牧畜の広報活動の不足は否めない。

小屋もキャンプ場も充分に余裕があります。FAXでも予約や問い合わせに対応できます。ご利用ください。入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。


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