12月は一般向けではないクローズドの演奏がいくつか続きました。(クローズドではないけど)関西スウェーデン協会のルシア祭での演奏がとても印象的でした!グルッグにルシアのパン(ルッセカッテル)、スウェーデン料理もすばらしく、今年着任されたスウェーデン大使とも少しお話しできました。30代と若い大使で、スウェーデン協会の会長さんからは、北欧は実力主義で年齢は関係ない、どうやって昇給、昇進するかという具体的な話も聞けて興味深かったです。ルシア祭では演奏したくせに、実際のルシアのことはボンヤリしてて、前夜に突然「」と思い出し、あわててサフランを探したけどあるはずもなく。…白いルッセカッテルを焼きました。翌朝、無事にサンタルチアを歌ってパンを食べました。まあ、正確には…、ねぼけた家族がゾンビみたいな顔して私の指示に従った、ですね。
次回予告をしておくと、次は、レクチャー系ではいつも話していましたが、まだブログには書いてなかった「古楽器コントラバスハルパ」についてを予定しています。
年末はいつも本や音楽の紹介、雑談で終わるので今年も。
バッタの研究者の面白い本とか色々とありますが(本の感想だけで違うブログが書けそう)、今年一番と言われると、ごはんの本です。
日本の家庭料理は和洋中にB級メニューと食事のバライエティが広いですよね。反対に、ドイツだとメニューが豊富にないとか、イギリスの日常食は簡素だとか良く聞きます。私もイギリスにホームステイした時は、毎日毎日ポテトとホウレン草で、週末だけメニューが変わりました(夜ごはん、食パン…)。スウェーデンはメニュー豊富なほうですが、時代で途切れていないのが日本と違います。時代で途切れるというのは…この本を読むと、なるほど、です。
「小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代」 阿古真理
人気の料理家の名前がタイトルについていますが、日本の家庭の食事について興味深い話です。本格的でセレブ風の西洋料理の紹介がされた時代(3日煮込むとか、フルーコースとか)、初めて自分のキッチンを持った核家族・専業主婦が登場しはじめた時代は、ウスターソースやケチャップ、マヨネーズが販売されメーカーがレシピを広め始めた時代でもあります。その親の世代は、戦中、戦後に育ったので自分自身が豊かな食生活(いわゆる家庭料理)を経験していない等。また、現在、和食とされていても割烹料理で、元々は庶民の家庭料理でなかったりします。軽い読み物という口調で書かれていませんが、内容が面白く読みやすかったです。
「英国一家、日本を食べる」 マイケル・ブース
先ほどの本とは違い、外国人の目を通してみる日本の料理は、こういう風になるんだなという本です。異なる食感の組み合わせを楽しむのは和食独特なんだとか、ひき算の料理(フランス料理は足し算の料理)、季節を料理に入れる、苦みを味わうのも日本の特徴だそうで、着眼点が面白いです。B級グルメから、ちゃんこ鍋に、割烹料理まで日本中を食べてまわった旅の本です。ただ、著者がアクの強いキャラで…そこだけ個人的には読みにくかったです。
「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる」「東京の空の下オムレツのにおいは流れる」 石井好子
五感に訴える本!ミュージシャンで料理好きって多いですが、やはり食べ歩きではないところが面白いです。シャンソン歌手石井さんの本で、「メリケン粉」など昭和の言葉が出てきますが、全体が読みやすく気になりません。フランスを中心に外国の料理ばかりでかなり妄想かきたてられます!「○○という料理を食べました。これは、ニンニクを刻んで、バタをおとし、じゅっとなったら…」と作り方が続くので、匂い、刻む音、とろける映像が浮かぶんです。それと作り手(ロシア系マダムとか)とのエピソード。いまだに売れ続けているベストセセラーという書評を見て読んでみたら、納得でした。
さてさて、次は、よく見た動画。「オモシロ系クラシック」が一番見たかな。クラシック音楽をお笑いにできる、それで客席が埋まる、それなりに弾ける人が笑いの道に進む…!!本場ってこういうことなんだなって思いました。いくつか紹介します。
リモコンでCDを操作(実際にはオーケストラ)。この二人組、掃除機でバイオリンの弓を吸いこむとか、他にもたくさんオモシロイことしてます(ピアニスト&バイオリニスト)。
Where is the Remote Control?
うわーー!手がいっぱい!
Salut Salon "Wettstreit zu viert" | "Competitive Foursome"
このグループはいつも安定していて、隠し芸的な技がベテラン級です。
Grupa MoCarta / MozART Group - Wyścigi skrzypcowe / The Race - HD
大阪なんばのショーっぽい…?
ESTILOS del espectáculo PAgagNINI de YLLANA y ARA MALIKIAN
疲れたり色々あっても、笑って過ごしたいものです。では、良いお年を。
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