スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

ウロフと個人レッスン

2007-03-12 23:09:50 | 授業 楽器
昨日はワールドミュージック(インドや中近東系?)のバンドがうちの学校のサロンを借りてコンサートをした。
もちろん私は楽器作りでいなかったのでコンサートは見ていない。
でも、週末はここに泊まっていて、見知らぬ英語を話すおじちゃん達がいっぱいウロウロしていた。

さて、今日はウロフとの個人レッスン。

前回に引き続きボーイングの練習…と思ったけど、やはり楽器上の問題があり、ウロフに「音色はいいけど、この箇所の問題が練習上バリアになっている」と言われた。
先日、エスビョンに楽器を見てもらったけど、私がウロフほど問題を理解していないため上手く説明できなかった。あの時は音色が非常にいいというコメントをもらったけど、短時間でざっと見ただけで、次回もう一度じっくり見るとも言われていた。

ともかく、前回たたいてずらしたサデルが再びズレていたので再びガツンとやった。
私は風邪をひいたペットを病院に連れてきた飼い主のようにじっと見守るしかない。
うちの子、具合はどうですか?といった面持ちで見つめていると、ウロフはC線上のEとGのlövがゆるすぎると言い、歯医者さんのようにすぽっと引き抜き、ぺろっとなめた。
「湿気を与えるとちょっとだけ安定するから、音が変わるかどうかを試している」とウロフ先生。
それから、Dのlövが弦に軽くふれるのでウロフが持っていた携帯ナイフで削った。

そうしてもう一度作った本人に見てもらったほうがいいと思う、とウロフ。
私が「うーん」とためらっていると、「じゃあ、今からウッレ・プランに電話してどういう問題か説明してあげるよ」とさっそく電話で話しはじめてしまった。
ウッレ・プランはもちろん腕も人柄も良い職人!!
ただ、ハンドメイドなだけに楽器ごとに特有の問題が生じることがある。しかも数年前の作品で、問題を経験した後に改良している可能性もあるので、本人と話すのが一番だというのがウロフの意見。
とりあえず話しただけで、どうするかはまた連絡することになった。

そんな感じでレッスンは始まった。
「感覚をつかむために、これで試してみて」とウロフの楽器と弓を渡された。
弓がやたら長い!ぱっと見、弓の毛は42cmくらい(私のは38cm)。

弾いて見ると、弓のバランスや重さが絶妙なせいか長さは全く気にならない。
楽器(ちなみに私が今、製作を習っているエスビョンの作品)もすばらしく響く。
「なんでキーボックス(鍵盤部分)黒いの?ぴかぴかした塗装だけど素材はスウェディッシュ・メープルよね?」と尋ねた。
やはり素材はスウェディッシュ・メープルだそう。
「色は、1800年代の流行からとったんだ。キーボックス、ストリング・ホルダー、ペグが当時は黒いのがファッションだったんだよ」って。ふーん。
そして、「ハイ、こっち弾いてみて」と私の楽器を返された。
で、弾いてみた。
「ハイ、次はこっち」と私の弓を返された。
で、弾いてみた。
「かなり良くなったね!」とウロフ。
やったね!

それから、あえて長くゆっくりした弓運びの曲を選んで弾いた。
弓がゆっくりのときは圧力を抑え目にしないといけない。弓の長さが後どのくらいかも感覚的にコントロールしないといけない。

そしてあっという間に時間が来て終了。
今日は、習いたいワルツがあったのにそんな時間はなかった。
ニクラスがアレンジの授業でそのワルツAのパートのみ使った。
続きが知りたくてニクラスに言ったら「ウロフに聞いたほうがいいよ、よく弾いてるから」とのことで、この日を待っていたのだ。
それをクラスメートに休憩時間はなすと、一人「JPPの演奏でよければCDあるよ」と貸してくれた。今、ちょうどそれを聞いていたところ。
コントラバスハルパのソロで始まり、いい感じ。”Vals efter Jan Olof-Olsson”という曲。
JPPを持っている人は聞いてみてください。
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