モッチリ遅いコメの距離感

オーディオルーム、シアター、注文住宅などに関してのblog。

造作棚による壁面音響処理のモジュール化構想

2020-11-13 13:24:33 | オーディオ
以前のアイディアとして水平にリブを走らせて、それ自体を拡散体にしつつ、
備え付けの棚として、物置に使用したり、吸音材を置いたりさらに拡散体を置いたりすることで、音響効果の調節性を持たせようというアイディアを記事にしたのだが、
そのアイディア自体は、壁面を基本的には拡散することを前提に、プラスアルファの付加効果をアレンジできるような構想だが、
側面はそもそも吸音を主体に処理すべきという考えに触れ、あくまで可変性のアレンジできる範囲内で本格的に吸音できるシステムにすべきなのではないかと思うようになった。

それなりにしっかり吸音できるメカニズムを作ろうとする場合、やはりそれなりに厚みは必要だろう。20cm以上欲しい所ではある。
また可変性のある吸音材というのは基本的には見た目的に好ましくないものではある。
それを見た目的に許容範囲内にするための工夫をした方が望ましい。

そういった事情から今考えているのは4つの壁全てに高さ60cm幅60cm奥行き30cmの造作棚を敷き詰め、60cm×60cmをモジュール化した壁面処理を行うというアイディアである。



イメージはこんな物(出典:Yahoo!不動産)


そして高さ60cm幅60cm奥行き10cm以内の格子(格子の間はクロス貼りして完全に目隠しする)を作り、棚にぴったりに置けるようにする。



格子自体が多少の拡散効果があり、高さと幅が同じ寸法なので横向きでも縦向きでも設置できる。
そして格子自体は固定しないので外すこともでき、格子の深さも浅くしたり深くしたりの調整ができる。格子を何十にも重ねて拡散効果を増強することもできる。

棚の表面に格子を置くとその奥に奥行き20cm超のフリースペースができる。そこに吸音材を無造作に敷き詰めたり、QRDを設置して拡散させたり、何も入れずにそのまま反射させたり、物置にしたりすることができる。
棚ごとに別のことをやっても格子が隠し見えない部分なので雑多な印象にはならない。
寸法を60cmと30cmにしたのは、市販の板材に多い寸法だからである。QRDを自作するときに長さ60cm幅30cmの薄板を買ってきて棚に入れれば無加工で簡単にスリットを作れるし、長さ60cmで任意の板を買ってくれば溝のスリット毎の深さを変えることができる。
棚の中に長さ60cmの棒材を複数立てればシルヴァンアンクのようになる。

これで壁面の吸音反射拡散を好きなようにアレンジできる。そしてそのアレンジは「工事」ではなく「設置」をするだけである、簡単に変えられる。
吸音や拡散は細かくいろいろやると雑多な部屋の印象になるがそれは視覚の届かないところで処理できる。
有効な部屋の寸法がそれぞれ30cm縮まってしまうが、そもそも拡散も吸音も本来的にはそれくらい余裕をもってやるべきなので仕方ないか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする