モッチリ遅いコメの距離感

オーディオルーム、シアター、注文住宅などに関してのblog。

Signature805,Nautilus SCM1導入(できない)

2013-07-29 00:16:47 | オーディオ
今の住環境ではまだ4.2ch以上は無理ですが,
将来的にサラウンド環境を拡張しようと思って,
805系のスピーカーを少し収拾し始めました.
以前から所有していたNautilus805に加え,
805Diamondの登場の御蔭で入手しやすくなっていたSignature805
壁掛け対応のNautilus SCM1を手に入れました.

スピーカー的にはこれで8.2chまでのサラウンドは拡張できることになります.
ただ今の部屋は狭いし,AVアンプも古いので現時点では全てのスピーカーを
同時稼働することはできずただの物置の肥やしになっています.



せっかく同じような機種を3種類も手に入れたので比較試聴を行いました.



Sig805とN805では各所でレビューがあるように,
Sig805は中高域に華があり,明瞭に鳴る印象があります.
N805も情報量自体はそこまで落ちていないですが,
スピード感が若干劣り,音色が少し地味な感じです.

N805とSCM1の比較では音色はそこまで違いはないものの
SCM1は音場の奥行きが少なく,N805に比べると平面的な音がします.
見た目通りの感想で申し訳ないのですが,実際にそういう印象です.
少しCM5みたいな音に近い感じもします.
予想外だったのは中域の輪郭が予想外にバッチリで,
POPSでボーカルが結構しっかり決まります.
ジャンルによってはN805よりも楽しく聴ける可能性もあるかも.

サラウンド用なので音の焦点が決まらないのかと思っていたら,
意外にそんなことはなかったです.
説明書には壁掛けでフロントやセンターで使う用途も想定されているようで
なるほどなと思いました.

総合的に言うと下馬評通りのSig805>N805>SCM1であることは疑いないようです.
N805とSCM1の違いがキャビネットの形状のみであるとすれば
キャビネットの奥行きや流線型フォルムが音場の形成に
大きく関与していたことになります.
感心すると同時におもしろかったです.
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オールジャンルを上手く鳴らすということ

2013-07-14 07:59:27 | オーディオ
私のメインで現在鑑賞しているジャンルはクラシックで
それを上手く鳴らすことを一つの基準としてはいますが,
実際は気分に合わせてポップスやロックなど他のジャンルも聴いています.

ポップス、ロックなども概ねそこそこ綺麗に鳴るとは思うのですが、
時折、分離しすぎて破綻している、酔ったような気分になる、聴いていて気持ち悪くなる
そういう印象を感じてしまう楽曲に出会うことがあります.

生演奏が存在しない楽曲(デジタル的にミックスされて生まれる楽曲)を
最も一般的な視聴環境で良い音として聴いてもらうためには,
ある程度再生機器側でクリアネスが下がることを想定して
ソースの時点ではまだ過剰に分離された状態で収録されているケースがあるのではないかと考えます.

料理で表現するなら、煮込み料理で
消費者が煮込んで食べるために用意された食材を
私の環境では煮込みが浅く,硬く,それぞれの食材の味がうまく調和しないというような感じです.

そういったミキシング、マスタリングを否定するつもりはさらさらないですが,
私が言いたいのは,生演奏を正確に再現することを目指したシステムと
一般再生機機向けにミックスされた楽曲を上手く鳴らすシステムは両立しないのではないかということです.
どちらも上手く鳴らそうとすると,少なくとも精細さはある程度犠牲にならざるを得ないのではないかと思います.

そう考えると,セカンドシステムが単純に趣味性のものではなく,全てのジャンルの音楽を楽しむためには必要であることの合理性が説得力を帯びてくるような気がします.
精細さは重要な要素ではないとすれば一つのシステムでも可能なのかもしれませんが.

「オールジャンル上手く鳴らせる」というセールストークは純粋な褒め言葉では無いのではないかと,穿った見方をしてしまう今日この頃です.

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