モッチリ遅いコメの距離感

オーディオルーム、シアター、注文住宅などに関してのblog。

Acoustic Fieldsのエッセンスを入れたオーディオルーム構想

2020-11-11 00:46:07 | オーディオ
youtubeでリスニング用途の室内音響を多く扱っている動画チャンネルAcoustic Fieldsでこうすることが望ましい、とレクチャーされているエッセンスを取り入れつつ、自分のポリシーも入れつつオーディオルームを設計してみる。



外形としては縦91×7横91×7cmの正方形にはなるが、内面は縦7:横6の長方形に設計。
横方向は左右で45cmずつ使って吸音材を置いたり視覚的にうるさい拡散体を仕込んだりできるスペースにする。

後方では左後方に二重扉の出入り口を設けて、隣室への漏音を最小限にする。
右後方では機材などの物置にして左右対称性を確保する。

側面を基本的に吸音する、正面背面をしっかり拡散する、というAcoustic Fieldsのメソッドは踏襲しつつも、個人的にはあまり好きではない側面の吸音材の分散配置は回避する。
吸音材の表側に格子を付けることで、格子が反射面もしくは拡散面、格子に当たらなかった音を吸音するという均等な部分吸音・部分反射をできる状態を狙う。
格子の中の吸音材は建て付けの固定式のものとせず、取り外し式のものとする。
格子の中の吸音材を入れる面積は完成後に量を調整することもできるし、吸音は必要無いとなれば格子の内側の吸音材を除去して拡散体を入れれば全面拡散環境にできる。Deflexionを狙ったような傾けた反射板を入れても良い。

このアイディアのメリットは吸音材の表に設置する格子が目隠しとしても有用なことである。
壁に吸音パネルがあったり、凹凸が多く目がチカチカするような拡散体を置いたりするとインテリアとして雑然としてしまう。
特に可変性を重視して取り外し式のパネルを簡易に取り付けたり、ポン置きしたりするとみっともない感じになる。
だが格子で隠せばインテリアとしての悪影響はひとまず無視して好きなように特性をアレンジできる。

そして横方向の定在波の軽減効果が強いというメリットもある。リスニングポイントは基本的に横方向的に中央が基本になるので横方向の定在波の腹や節が集中し、影響が強く出やすい。
このデザインの場合横方向が吸音材が多い上にリスニングポイントの付近で横方向の寸法が変わる、つまり定在波になる周波数が変わる境界なので、どちらの定在波も定在しづらい位置取りになっている。

ただこのデザインの欠点は外形が正方形になっているので、内面で形を調整したと言っても、実際は正方形的なモードになってしまっている懸念がある。
また、左右の壁で45cmも響きを整えるエリアを設けていることもあり、部屋の面積効率が悪いというのがある。

また天井の部分的吸音が望ましいと言われているが、その部分を側面のように可変的にすることは難しいので、それをどう組み込むかは今回の設計では盛り込まれていない。
コメント
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