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モッチリ遅いコメの距離感

オーディオルーム、シアター、注文住宅などに関してのblog。

屋内配線用ケーブル調達

2015-09-05 12:42:25 | 注文住宅-オーディオルーム関連
7.2.4chのマルチチャネルにもなると、配線も多く長くなるし、無計画にはできない。
屋内工事はまだまだ先だが、施主支給品をそろそろ調達しておきたいと思い、施主セレクトのケーブルを購入した。



業務用スピーカーケーブルのカナレ4S8の100m巻き。150円/mの低価格品だが、長尺使うのでコスパ重視のものにした。70円/mの4S6にしなかったのは、少しだけ贅沢したいという気持ちの表れ。ゾノトーンとかホームオーディオ用のケーブルを使いたい気もしたけど、過剰なコストはつぎ込まないことにした。

長尺のRCAケーブルを使うので、これは引き渡し後が終わってからの使用だが、送料節約の関係で一緒に注文した。カナレのGS-6(同軸ケーブル)とF-09(RCAプラグ)。既製品は5mを越えるとちょうど良い長さが売っていなかったりするので自作することにした。

ステレオシステムはグレード重視だけど、シアターは主要コンポーネント以外はコストパフォーマンス重視の方向がコンセプトになりつつあります。

石井式リスニングルーム開口部の改良案

2015-08-16 15:41:44 | 注文住宅-オーディオルーム関連
石井式リスニングルームは吸音材として32kグラスウールを用い、
吸音開口部は木枠にジャージークロスを被覆して使用する。

グラスウールはアスベストのような発がん性は報告されていないが、
だからといって、体に無害とは言い切れない。
裸のままだと、少しは飛散してしまうことが予想される。
それに部屋のホコリが増えてしまう可能性もある。

一般的な部屋であれば石膏ボードなどで室内はグラスウールから完全にシャットアウトされるので、心配いらないが、石井式の場合、吸音部では室内とグラスウールを仕切るのは一枚のジャージークロスしかないことになる。
ジャージークロスで殆どフィルタリングされるだろうし、石井式リスニングルームを使って喉がイガイガするという報告はまったくないので大丈夫だとは思うが、できればもう少し安心できる構造にしたい。

なので、吸音部木枠のジャージークロスのさらに内側に2cm厚の軟質ウレタンフォームを入れれば、十分なフィルター機能を発揮できるのではないかと思っている。



軟質ウレタンフォームは吸音材として使われるくらい吸音性がいいので、吸音部が2cm厚くなることも期待できる。近くのホームセンターでは100cm×200cm×2cmが1680円で販売されていた。極端に高価な材料でもなければ、入手性に困難があるわけでもない。



フィルター機能と吸音厚付加で一石二鳥なのではないかと思い、自分では妙案と思っている。

基礎断熱で使われたミラフォーム(板状のポリスチレンフォーム)は単価がさらに安く、当初フィルター兼吸音材としての利用を考えていたが、こちらはあまり適性がないようだ。なぜなら、板状の断熱材は叩くと変な音が発生する。余分な共振音になってしまいそうだ。吸音率も劣るというデータもある。安いので使いたい気もしたが、やはりウレタンフォームの方が良いようだ。



今度打ち合わせの時に相談してみよう。

オーディオ、シアタールーム照明計画に関する考察

2015-08-11 23:47:27 | 注文住宅-オーディオルーム関連
 ホームシアターやオーディオルームの照明計画はインターネット上で転がっている事例を見ても十人十色で教科書的な照明計画すらないという魑魅魍魎な状況。
 よく理解できてないけど、過去の事例をみて、なんとなく過去の事例を見て気に入った雰囲気のものを頭に思い描いただけで打ち合わせに望んだら、見事に広げた風呂敷を畳めず撃沈。

 これに懲りて、照明計画について、その要件について改めて考えてみた。

 要件1:目に直接光が入らないこと。
 シアターにしろ、オーディオにしろ直接光が目に入ってくると画に不利なだけでなく、不快で落ち着けない。直接光が入りそうな、スポットライトや壁面照明は不利であることが多い。自分の場合南北の壁をどちらも使うので、特に気をつけないといけない。

 要件2:スクリーンに迷光を入れない。
 コントラストの低下を起こし、画質を悪化させるので迷光は避けないといけない。これはよく言われていることだが、「目を疲れにくくするために、スクリーン周りを明るくすべき」ともよく言われており、スクリーン周りにスポットライトの光が当てられることがある。スクリーン周りのスポットライトは、相当に上手く扱っても多少なりとも迷光が入ってしまう上に、迷光の分布もスクリーン内でまばらであるため、画質への悪影響が強い。スクリーン周りに当てる照明はスポットではなく間接的に明るくするの方が良いと思われる。

 要件3:手元の明かりを確保。
 リモコン操作、読書など用途に応じて調光が必要であるが、スクリーンを明るくさせないまま、手元を明るくするスポット状の光源があると不便がない。

この3要件は確実に満たしておいた方がよく、要件を満たすための照明は機能的な照明、その要件に反したり関係がなかったりする照明は装飾的な照明と解釈することにした。どこまで自分の考えが正しいかは不明だが、ある程度のことは分かってきた。

・壁面照明はけっこう眩しくなりがち
 相当うまくやらないと眩しくなってしまう。我が家の南北の壁を両方利用するスタイルでは、直接光または眩しい壁面反射光が入りやすいので無理に入れない方がよさそう。

・角度調整型のスポットライトはあまり使わない。
 シアター面に向けて角度調整すると迷光になりやすいので、無理に角度調整機能を持たせるメリットが少ない。オーディオ機器や装飾物を目立たせたい場合のみ使う感じが無難。

・出っ張った照明は不要振動のもと
 照明の外装は薄いスチール、アルミやプラスチック製なので、あんまり大掛かりだと、音質面でも質の悪い共振音の発生源として悪影響がでかねない。

こういった事情から埋め込み式のダウンライトのみを3ペア設置する方向が良いのではないかと思案中。
シアター側のペアは迷光対策やまぶしくないことを重視し照射のレンジが狭いもの。
中央部のペアはリスナーの作業しやすさを優先して、温白色で、スクリーンに影響がない程度の照射範囲のもの。
オーディオ側のペアはレンジは適度にスポット感がありつつもまぶしくない程度の電球色。

そんな感じで検討中。

壁材、天井材の羽目板が決めきれない。

2015-08-03 10:31:09 | 注文住宅-オーディオルーム関連
以前に天井や壁の化粧材として石井式で最も採用されているシナ合板にする予定と書いたが、どうしてもまだ決めきれない。
シナ合板の羽目板は、それはそれでかっこいいと思うように、自分を言い聞かせていたが、やっぱり、無垢板の方が格好いい。
オークで全面張り切った実例があったが、



大きな酒樽の中に入っているかのようだ。木目が統一されていて、正直かっこいい。
オークはコスト高であるにしても、響板として使われ、安価なスプルースという選択肢もある。
やっぱり無垢を張る方がかっこいいし、ラワンとシナの合板よりも響きに期待が出来そう。

もう少し悩んでみよう。

建築木材の樹種について

2015-07-08 19:59:14 | 注文住宅-オーディオルーム関連
オーディオルーム室内の化粧木材は、
どうすればいいか、引き続き考えているが、
やはり、楽器と全く同じにできない独特の判断基準は存在していると思う。

 楽器に使用する木材の場合は、まず寸法安定性が優先され、木目の美しさ、手にひっかからない滑らかな質感(散孔材)、丈夫な割りに軽い特性などが重宝され、その中に響きの美しさも考慮される。

 一方、建築木材の場合は楽器ほど寸法安定性が求められるわけでもなく、楽器と同じような木目を求められるわけでもない。木目も少しザラザラしたもの(環孔材)も使用できるし、比重の高い木材も使える。そして、響きの特性も、好みやケースに応じて異なるので、何が絶対に良いというわけではない。

 寸法安定性が楽器ほど必要ないこと、表面の滑らかさが必ずしも必要でないことから、楽器ではあまり使用されない環孔材が建築材料では使用できる。環孔材は導管が太くオイルの馴染みが良いという特徴があるので、オイル仕上げに向いている。

 また重い木材や多少軽くて丈夫で無い木材も使用できる。弦楽器ではスプルースが響板を使用しているくらいなので、結局、不要共振が起こらないような下地さえあれば、化粧板は硬い木材が必ずしも良いというわけでもない。ただ、音を全音域で反響させるならなるべく重い木材の方が良い。

 木材の響きが心地良いという意味では木琴に使用される木材も考慮される。木琴に使用されるのはローズウッド、インドカリン、パドックなど。狂いの少ない散孔材が使用されているようだ。ただ、楽器という特性上、狙った音が湿度温度に変化されず出ることが高度に要求されるので、狂いが少ないことが高く要求された上でチョイスになっているのかもしれない。

 いろいろ考えは巡らせたが、何が良いという結論は出ない。ただ高級品を使えば良いというわけでもない。それでもやはり、1周回ってインドカリンが一番無難な気はしてきている。塗装が最小限でも使える表面性状、変形しづらい硬さ、木琴に使用されるほどの響きの良さ、いろいろな要素のレベルが高い。
 ただ、希少木材でありレッドリスト入りしている木材である。あまり持続性が高くない材料を使用するのは倫理的にどうかと思うこともあるし、そもそも安定した品質の物が板張りできるほどに多量に手に入るのか疑問となる。最悪の場合偽物掴まされるおそれもある。そのあたりが問題なければカリンなのだが。。。

オーディオルーム内装の仕様

2015-06-01 17:57:04 | 注文住宅-オーディオルーム関連
オーディオルームの断面の仕様が決まった。

基本的に石井式に乗っ取っているが、多少の省略や、利便性を重視した部分もある。
いろいろ考えたが、床材はホワイトオークの無垢材、壁面はシナ合板にした。
無塗装のものを使用して、最終的にオイルで仕上げる予定。

前例としてはローズウッドやカリン、チークなどのフローリングを使用することも多いようだ。
自分のところでホワイトオークを採用したのは、コスト面はもちろんのこと、あまり暗い色の木材を多用して部屋を暗い印象にしたくなかったこともある。
全面に木材を使用するので、ただでさえ圧迫感があり狭く見える部屋になりがちだが、暗い色の木材を使用するとさらにそれが顕著になってしまう。
また壁面は表面木材の硬さを妥協する例が多いのに、フローリングだけ硬い木材に拘りすぎても仕方ないというのもある。(そもそもホワイトオークもかなり硬い。)
それにローズウッド、マホガニー、チークなどの高級木材は希少性が高く、現状では入手できるものは代替材を使用していることが多い。希少材を選べば選ぶほど、その性質をどこまで信用していいのかわからないことになりかねない。
また希少材の場合、置いてある業者が少なく仕様の選択肢が少なくなってしまうことも難点である。インターネットで格安の銘木フローリングの販売を行っている業者はいくつもあるが、ほとんどが近縁種だったり、最低グレード品を使っていることが多いのだそう。もし希少な銘木に拘るなら、本物が間違いなく手に入るように気をつけないといけない。

シナ合板を壁材に採用したのも同じような理由で、コストが安く、仕様の選択肢が多いこと、色調が暗くなりすぎないこと、それに木目がうるさくないので壁面の圧迫感が比較的少ないことが理由。

コスト面も十分に気を遣いながらもそこそこの仕様がまとまったとは思っている。

仕様図はこんな感じ↓


オーディオルームの内装木材の塗装について

2015-05-17 16:30:21 | 注文住宅-オーディオルーム関連
 オーディオルームの内装として安価で使用しやすく反射音が良好なのは木材であることは、様々な意見からほぼ一致している。
 一般的な建築用内装木材には表面塗装がされていることが多い。オーディオルームでの内装木材の塗装に関しては無塗装か薄塗りが良いという意見が多い。
 一般的には何かしらの塗装がされることの方が多い理由として、無塗装というのはメンテナンス性が悪く、経年劣化しやすい為であると言われる。
 また響きが命である楽器でさえ、外装は基本的に塗装されている。
 ピアノの響板すらニスが塗られている。木製楽器にとっても表面塗装は必須の要素なのである。

 ではオーディオルームの内装に塗装はすべきなのか、塗装はどのようなものがいいのかという問題がある。楽器での実績を見る限り、無塗装原理主義はさすがに盲目的と言った方がいいのかもしれない。
 幸い木材の塗装による響きの影響に関する情報は楽器関係で多く検証、考察されており、情報は豊富である。
 単純に無塗装が良いとレッテル貼りをするよりも、塗装に関するメリットデメリットに関しての分かった範囲での情報を纏めてみた。

 内装のフローリングや化粧板に使用される塗装パターンとしては、メジャーなものとして、無塗装、オイル仕上げ、ニス仕上げ(またはラッカー仕上げ)、硬質ウレタン塗装あたりだと思う。結論から言うと、どれも楽器でも実績があり、絶対に選んではいけないというものはない。それぞれの特徴を正しく理解して、自分で納得いくものを選ぶことが大事だと思う。

硬質ウレタン塗装(またはシリコン塗装など)
現在のフローリングで採用が多くなっている。上記群の中では最も硬さに優れる塗装で傷がつきにくい。安価でもある。ギターやピアノの表面塗装でもよく使用されている。ただ、木材と硬質ウレタンでは硬さの違いが大きく、経年的には剥離をすることもあるのだそう。ウレタンというとウレタンエッジのような加水分解も気になるが、実用上は極端に劣化が早いわけではなさそう。表面性状としては木材とは大きく異なる物性のため、木材らしい反射音を期待して使用するのは避けた方がよさそう(楽器にも多く採用されているので反射音が悪いというわけではないと思う)。特性としてはウレタン塗装によって吸音率はやや上昇(反射音が少し低減する)するとのこと。

ニス仕上げorラッカー仕上げ
現在はニスはあまり使用されず、特性のよく似たニトロセルロースのラッカーが使用されることが多いのだそう。木材と似た特性であるので木材が歪むときは塗装も一緒に歪む。なので比較的剥離はしにくい。古来からの楽器はニス仕上げ、高級ギターなどはラッカー仕上げが多いのだそう。少し手間がかかるのでやや高価。ウレタンよりも傷は付きやすい。「楽器響板用木材の音響特性に及ぼすニス塗装の影響」というペーパーの中では、ニス塗装により低音の吸音はやや上昇する。しかし高音は上昇することもあれば低下することもある(塗装厚さや木目の向きの条件でいろいろ変化する)、とのこと。無塗装との優劣に関しては述べられるものがないが、低音をしっかり反射させたいなら無塗装の方が有利だということだそうだ。有機溶媒を使用したニトロセルロースはシックハウスの原因になるが、水溶性であれば比較的安全性が高いとのこと。どこまで安全性が担保されるのかは不明だった。またフローリング用のニスと呼ばれるものはウレタン塗装であることが多いのでニスと表記されたものは成分を確認することが重要。

オイル、ステイン仕上げ、(ワックス仕上げ)
木材に油分を浸透させ硬化させたもの。広範囲に油分を供給するのがオイルで、ワックスは表面に油分を集中させコーティングさせたもの。表面性状としては上記の塗装よりも木材の風合いを保てている。音響効果としてはオイル成分が多いほど響きが低域優位となり、オイル成分が少ないほど高域優位となる傾向があるようだ。無塗装よりもやや硬化しているので硬質な木材寄りの反射音になることも予想される。多少保護されているものの、表面の木材肌が直接露出するのでカビやすい種類の木材などでは向かないようだ。1年に1回程度の塗り直しが必要でメンテナンス性はよくない。乾燥に時間がかかり、速乾性のものはシックハウス症候群の原因になるので、内装材には使えない。

無塗装
木材の表面性状そのままの特性が得られる。最大にして明らかなメリットはそこにある。挙げるとすればデメリットになるわけだが、変色しやすい、劣化しやすい、傷つき易い。ささくれなど出来やすい。耐食性が悪い木材に向かない。木材によって向き不向きもあるようだ。

枠組壁構法でオーディオルーム付き新築を建ててもよいと考えた理由

2015-05-09 23:07:19 | 注文住宅-オーディオルーム関連
 ハウスメーカーを決める際にツーバイフォー、ツーバイシックスを採用しているHMを当初は敬遠していた。

http://www.salogic.com/AudioRoomDesign/AudioRoomDesign01.html
上記のようにインターネット界隈ではいわゆる「ツーバイなんとか」と言われる木造枠組壁構法は壁強度が低くオーディオルームには向かないという考えが主流になっていたからだ。

ただ、家造りに関していろいろ調べていく内に壁構法へのアレルギーがなくなっていき、そうした最終的にそうした構法を採用しているHMで家を建てることにした。
 音響効果について大して考慮されていない通常の木造枠組壁構法が頑強な壁構造を持つRC造、地下室に勝るとは考えていないし、音響効果に気を配った住宅にも勝るとも思わない。木造枠組壁構法は一般的に室内の音が響きやすいというのも否定はしない。
 だが枠組壁構法が通常の在来木軸の壁に比べて壁強度が低いと言って良いのかは疑問というのが現在の見解。日本での実績があり風土に適していると評される在来木軸と国産材が本当に優れているのか正直疑問に思い始めているのが現状。それに関しては話が逸れるので、後の機会に。

 木造枠組壁構法が在来木軸に比べて不利とは考えていない理由の一つとしては壁で建物の強度を得ている構法なので厚く強い壁を採用しているということ。壁構法では内装下地の石膏ボードだけでなく、耐力壁が必要な部分には外壁の内側に構造用合板が付与される。戦後かつ震災前の在来木軸だと壁というのは内装下地の石膏ボードと外壁のみであるから、壁強度としては壁構法の方が強いとすら思える。(それがゆえの太鼓現象があるのだが後述)

 また最近の在来木軸で耐震性、気密性を向上させるために構造用合板を付加するケースが非常に増えていること。


 要は在来構法でも枠組壁構法でも壁の構成は同じものになってきており、構造板と内装下地板の間にサンドイッチされているのが在来構法の柱であるか枠組壁構法のスタッドであるかの違いというだけ。これは音響効果として影響を及ぼす部分ではなく、どちらでも同じような壁構成になりつつあると考えるべき。そういった時代にツーバイだからオーディオには不向きと断言していいのか疑問を覚えるのは自然な流れでは無いだろうか。

 1階の床に関しては枠組壁構法でも在来構法でもある程度融通は利くので特に優劣はないと思っている。最近は根太を使わず厚い構造用合板を床の下地に使用する根太レス工法が木造住宅全体の主流になっている。工法自体は優れたものではあるが、音響効果を考えると低い周波数で共振しやすいのでオーディオルーム用途でのお勧めはできないと考えている。



 
 最も枠組壁構法で音響的に問題になってくるのは2階の床と間仕切り壁だと思っている(気密性の高い在来木軸でも問題になっているが)。吸音材(断熱材)が入っておらず、外壁ほど強固な構造でなく、内部が中空で両面が薄板で構成されている。こういった構造の時に起こる太鼓現象によって不要な共振音と音漏れが生じ、ホームリスニングに悪影響を与える。間取りの工夫や壁・天井・床の仕様を変更するという対処が必要とは思う。



結局のところ、オーディオルームに関しては「在来が良くてツーバイが駄目」というような単純な二元論は実態に合うものでは無く、どちらにせよ音響的に不利な壁を作らないというのがポイントであるように思う。

新築のオーディオ用電源工事はどこまでやるべきか?

2015-05-06 11:55:42 | 注文住宅-オーディオルーム関連
専用アース設置や200V電源、ホスピタルグレードコンセント
マイ電柱やオーディオ専用ブレーカーなど
オーディオ用の電源工事は工事はこだわると奥が深い。
すべては安定し、ノイズの少ない電力を得るためにある。
それに加え、レギュレーター、アイソレーショントランスなど
クリーン電源の機器を揃えると大規模かつ高額になりがち。
ただそこまで頑張っても電力会社から供給される交流電力にノイズが混入していれば、影響をゼロにすることは難しいというのが定説だ。

最近太陽光の蓄電がフォーカスされていることから家庭用蓄電池の発展がめざましい。
CP-S300Eという家庭用蓄電池は15万円程度の価格ながら質の良い100V交流電流が得られることが明らかになっている。この機器は300Wh(300W消費で1時間しかもたない)なので複数台必要かもしれないが、プレーヤー、プリアンプ、メインアンプ2台の4台分しても60万程度で質の良い電源を確保できる。

蓄電池が高いか安いかは各人の思うところに委ねられるが、ともあれマイ電柱、マイトランスといった大規模な工事は行うことが絶対的な正解という時代ではないのかもしれない。
家庭用蓄電池を導入するか否かはともかく、蓄電池という選択肢がある以上は、新築の段階でないと困難だからといって、大規模なオーディオ用電源工事を入れる必然性はないと考えている。

オーディオルームの床構造について思案する。

2015-05-03 22:45:52 | 注文住宅-オーディオルーム関連
石井式リスニングルームで推奨されている床構造は
ベタ基礎の土間コンクリート床に直接コンパネを敷き、フローリングを貼る構造である。


これはフローリングがコンクリート床と完全に連結することで共振を起こりにくくすることを目的としたものであるようだ。
確かにこういう構造にすることで床は強固になるし、根太や束などを使わないのでローコストでもある。

ただ、コンクリートは硬化後長期間にわたり空気中に湿気を放出する性質があり、この構造だと土間コンクリート床とコンパネの間の湿気の逃げ場がなく、結露とカビの原因になってしまう。現に同じ構造の床がカビ臭くなったという報告もネットで見かける。
音質的に好ましいことを追求したいところではあるが、他のすべてを犠牲にして音質を追求するほどの熱心さは自分にはない。あえて欠陥になりそうな構造を採用するわけにもいかないのが本心だ。
また、床下に配管ができないのも不便である。

サーロジックでは半間間隔で布基礎を作り、根太-コンパネ-根太-フローリングと載せていく方法を推奨している。



これだと床の強さがある程度保たれ、床下を通気させることはできるが、正直大がかりすぎて、ここまでやるのは個人的には厳しい。


ハウスメーカーとも相談して、結局ベタ基礎にプラ束を間隔狭めに配置して、床下に吸音材を充填させた乾式二重床にしようと考えている。プラ束は遮音性能の低い、安物の方がいい。遮音を備えた製品は防音ゴムが介在されており、床が軟らかくなってしまう。間隔を狭く配置することで共振が起きにくい高域に共振周波数を追いやることができるだろうと考えている。
湿気対策としてはコンパネとコンパネの間にあえて隙間を作り、部屋の空気と床下の空気が交通するようにすることで床下だけ湿度が高い状態を作らないようにする。

根太は木製だから結露やカビ、白アリに弱く、スチール束は結露に弱いのでプラスチックがコストや耐食性の面でベターとは考えている。
サーロジックではプラ束は緩い床でブーミーになるとの記載があるが、束を多めに配置し、床下にグラスウールを充填した床構造は石井式リスニングルームの壁構造に開口部をなくした状態と似ており、壁構造と同程度の硬さの床と考えれば、そんなに悪影響があるように思えない。



実際に石井先生が直接設計したリスニングルームにもプラ束の使用実績があり、コストとの兼ね合いも考えると、間違った選択はしていないのだと思いたい。
http://www.tsukasa-sk.com/tadaimasinkoutyu/tadaima_08AS/tadaima_08AS_09.html

そんな感じで下から、土間コン-プラ木レン10cm丈30cm間隔配置(隙間にグラスウール32K充填)-コンパネ-フローリングで構成された床構造にする予定でいる。音響的にうまくいってくれるかは実際やってみないとわからないが、良い結果になることを願っている。