合宿で宿泊したのは、ちょうど4年前まで区民保養所で、廃止・民間に売却した施設。全国で廃止した公の施設を買取り活用し、チェーン展開している「四季倶楽部」が運営している「ベルフォーレ那須」です。
バブル期に35億円かけてつくって、平成5年にできあがった、区の管外施設で一番新しい施設。これをなんと1億2000万円で売り払ったんです。
売却後も、「区民提携施設」と足立区のHPに掲載されており、「区民は一般より少し安く泊まれる」と宣伝されていました。でも民間に移行直後から、区民から苦情が殺到している、以前とは違う!と強い声も寄せられていた施設でした。
だから、どう変わっていたのか、検証しようということでもありました。
行ってみて、苦情の意味は納得でした。
従業員は愛想もよく、がんばっていていい雰囲気でしたよ。
でも、何にしても
職員が少なすぎる!徹底したコスト削減で、人がいない!のです。
だから、受付のチェックインも時間がかかるし、受付の人も、食事の準備にかり出されるし。お風呂だって、以前は一晩中入れたのに、夜は23時まで、朝も6時からしか入れません。お布団は自分で敷く。(これが一番苦情が多く、特に高齢者は。やすらぎにくつろぎに来た時くらいそういうことやって欲しい人も沢山いますよね)2拍の宿泊者の部屋は、よっぽどのことがないと掃除しない。もちろん売店もない。
食事は、夕食が3150円ですが、
こんな感じでした。このあとにさばの味噌煮とかも来ましたけど。
私が区議団のメンバーに「期待しないでね」と言っていたので
「まあまあじゃない」と言ってくれる人もいましたが
「これが3150円だったら、外で食べた方が・・・」との声も
「創作和風懐石」と銘打ってましたが、少なくても「創作和風懐石」ではありませんでした。
有名な「大瑠璃」よりはましみたいですが、民宿よりは落ちるかと。
まあ、民間が低料金で、採算を取ろうとすれば、徹底したコスト削減しかありませんものね。でも大切なものがなくなってしまったと実感。だって宿泊業はサービス業なのですから。
この那須保養所の廃止条例が出される前後、私は担当する区民委員会所属だったので、何回も保養所に行きました。
その時は、食事も美味しくて美味しくて、サービスも良く、両親も連れて行きましたし、仕事の合間に地域の方ともいっしょに行きました。ファンになり、ある意味リピーターになっていたんですね。
今回は、リピーターにはなり得ないと。
参考に、当時の本会議での反対討論をUPします。関心のある方は、このあともご覧になってみて下さいね。
◆ぬかが和子 議員 ただいま議題となりました第102号議案、足立区区民保養所条例の一部を改正する条例について、日本共産党足立区議団を代表して反対討論を行います。
本条例は平成5年に竣工した一番新しく、一番人気のある那須の区民保養所を廃止するための条例です。政策判断で廃止すると言いますが、委員会で区も答弁したように、区民から「那須の保養所について廃止してくれ」という要望や申し入れは全くない中、区が勝手に使命が終わったと判断し、廃止を提案したものであり、とうてい認めることはできません。
区は「国の公共施設改革の閣議決定で、公共保養所の早期廃止、または民営化その他の合理化を進めており、地方自治体についても、同様の措置の要請がきている」と言いました。しかし、国の通知は廃止の義務付けではなく、区の自治体がそれぞれ判断することです。現に新宿区では、箱根の区民保養所の廃止を撤回し、存続を決めています。
那須区民保養所は、今でも高い利用率となっています。民間ホテルの客室稼働率の平均は60から70%と言われる中、下がったと言っても、平均77%の客室稼働率であり、休前日の土曜日やゴールデンウィーク、夏休みなどはハガキで申し込んで抽選に当たらなければ宿泊できない状況は全く変わりありません。
また、那須区民保養所は、トイレ・お風呂に車いすのまま入るれる部屋など、障害者などのバリアフリー対応が充実しております。那須の地域には珍しくベッドのある部屋も多く、高齢者、障害者にやさしい公ならではの施設になっています。区内のある難病患者の団体の代表は、「那須の区民保養所は他の施設と比べても使いやすい。なくなると、身体障害者が多い私たちが泊まるところがなくなってしまいます。残していただけるなら何でもしますから、どうか残してください」と涙声で訴えておられました。
今、介護予防の充実が叫ばれる中、介護予防に最も効果的と言われる外出支援の一環としても、区民保養所の役割はますます重要となっており、工夫次第で区民の財産を生かす方法はいくらでもあります。
委員会で区民部長は「今どき温泉宿泊業を自治体がやる時代ではない」と言いましたが、とてもホテル計画を進めた人の発言とは思えません。こうした発想の根底にある市場原理主義・コスト主義、もうかっているかどうかだけで判断することは大きな誤りです。区民保養所は単なる温泉旅館ではありません。条例に定められた区民の健康増進に寄与し、もって福祉の向上を図ることを目的とする役割・使命は今こそ生きるものです。
区は「単純売却でなく、3年から5年間、区民優遇の枠を設置する」などと言っていますが、数年後に区民優先の枠も無くなり、廃止することには変わりがありません。しかもその数年間ですら、今までどおり休前日に区民が全室使用できる保証は全くないのです。
部長は「単に資産を持っていればいいということではない」と答弁しましたが、区民保養所は管理職個人の資産ではなく、区民の財産です。土地取得と建設費を合わせて30億円近くかけてつくった4,000㎡近い土地と施設の区民財産を、僅か1億2,000万円台の価格で売り払うことを、区民の声も聞かずに区の都合で行うべきではありません。
最後に廃止条例の可決前、すなわち廃止が決まってもいないのに、9月10日付広報に「那須区民保養所を条件付きで売却します」と掲載し、事業者を募集したことは、前例のない異常な議会軽視、議会無視であり、許されるものではありません。しかもそのことを委員会で質されると「財価審の審議などでもこのようなケースは往々にある」と開き直り答弁を繰り返しました。しかし、財産価格審議会が、廃止が決まっていない施設を売却の公募にかけるなど、二重にあり得ないことで、委員会でのこうしたその場しのぎの答弁をすること自体が重大な問題です。手続き上も重大な齟齬がある本条例を議会として認めることもできません。区民要望の強い区民の財産を安易に売り払う区の姿勢を改めるよう、強く求めまして討論を終わります。
バブル期に35億円かけてつくって、平成5年にできあがった、区の管外施設で一番新しい施設。これをなんと1億2000万円で売り払ったんです。
売却後も、「区民提携施設」と足立区のHPに掲載されており、「区民は一般より少し安く泊まれる」と宣伝されていました。でも民間に移行直後から、区民から苦情が殺到している、以前とは違う!と強い声も寄せられていた施設でした。
だから、どう変わっていたのか、検証しようということでもありました。
行ってみて、苦情の意味は納得でした。
従業員は愛想もよく、がんばっていていい雰囲気でしたよ。
でも、何にしても
職員が少なすぎる!徹底したコスト削減で、人がいない!のです。
だから、受付のチェックインも時間がかかるし、受付の人も、食事の準備にかり出されるし。お風呂だって、以前は一晩中入れたのに、夜は23時まで、朝も6時からしか入れません。お布団は自分で敷く。(これが一番苦情が多く、特に高齢者は。やすらぎにくつろぎに来た時くらいそういうことやって欲しい人も沢山いますよね)2拍の宿泊者の部屋は、よっぽどのことがないと掃除しない。もちろん売店もない。
食事は、夕食が3150円ですが、
こんな感じでした。このあとにさばの味噌煮とかも来ましたけど。
私が区議団のメンバーに「期待しないでね」と言っていたので
「まあまあじゃない」と言ってくれる人もいましたが
「これが3150円だったら、外で食べた方が・・・」との声も
「創作和風懐石」と銘打ってましたが、少なくても「創作和風懐石」ではありませんでした。
有名な「大瑠璃」よりはましみたいですが、民宿よりは落ちるかと。
まあ、民間が低料金で、採算を取ろうとすれば、徹底したコスト削減しかありませんものね。でも大切なものがなくなってしまったと実感。だって宿泊業はサービス業なのですから。
この那須保養所の廃止条例が出される前後、私は担当する区民委員会所属だったので、何回も保養所に行きました。
その時は、食事も美味しくて美味しくて、サービスも良く、両親も連れて行きましたし、仕事の合間に地域の方ともいっしょに行きました。ファンになり、ある意味リピーターになっていたんですね。
今回は、リピーターにはなり得ないと。
参考に、当時の本会議での反対討論をUPします。関心のある方は、このあともご覧になってみて下さいね。
◆ぬかが和子 議員 ただいま議題となりました第102号議案、足立区区民保養所条例の一部を改正する条例について、日本共産党足立区議団を代表して反対討論を行います。
本条例は平成5年に竣工した一番新しく、一番人気のある那須の区民保養所を廃止するための条例です。政策判断で廃止すると言いますが、委員会で区も答弁したように、区民から「那須の保養所について廃止してくれ」という要望や申し入れは全くない中、区が勝手に使命が終わったと判断し、廃止を提案したものであり、とうてい認めることはできません。
区は「国の公共施設改革の閣議決定で、公共保養所の早期廃止、または民営化その他の合理化を進めており、地方自治体についても、同様の措置の要請がきている」と言いました。しかし、国の通知は廃止の義務付けではなく、区の自治体がそれぞれ判断することです。現に新宿区では、箱根の区民保養所の廃止を撤回し、存続を決めています。
那須区民保養所は、今でも高い利用率となっています。民間ホテルの客室稼働率の平均は60から70%と言われる中、下がったと言っても、平均77%の客室稼働率であり、休前日の土曜日やゴールデンウィーク、夏休みなどはハガキで申し込んで抽選に当たらなければ宿泊できない状況は全く変わりありません。
また、那須区民保養所は、トイレ・お風呂に車いすのまま入るれる部屋など、障害者などのバリアフリー対応が充実しております。那須の地域には珍しくベッドのある部屋も多く、高齢者、障害者にやさしい公ならではの施設になっています。区内のある難病患者の団体の代表は、「那須の区民保養所は他の施設と比べても使いやすい。なくなると、身体障害者が多い私たちが泊まるところがなくなってしまいます。残していただけるなら何でもしますから、どうか残してください」と涙声で訴えておられました。
今、介護予防の充実が叫ばれる中、介護予防に最も効果的と言われる外出支援の一環としても、区民保養所の役割はますます重要となっており、工夫次第で区民の財産を生かす方法はいくらでもあります。
委員会で区民部長は「今どき温泉宿泊業を自治体がやる時代ではない」と言いましたが、とてもホテル計画を進めた人の発言とは思えません。こうした発想の根底にある市場原理主義・コスト主義、もうかっているかどうかだけで判断することは大きな誤りです。区民保養所は単なる温泉旅館ではありません。条例に定められた区民の健康増進に寄与し、もって福祉の向上を図ることを目的とする役割・使命は今こそ生きるものです。
区は「単純売却でなく、3年から5年間、区民優遇の枠を設置する」などと言っていますが、数年後に区民優先の枠も無くなり、廃止することには変わりがありません。しかもその数年間ですら、今までどおり休前日に区民が全室使用できる保証は全くないのです。
部長は「単に資産を持っていればいいということではない」と答弁しましたが、区民保養所は管理職個人の資産ではなく、区民の財産です。土地取得と建設費を合わせて30億円近くかけてつくった4,000㎡近い土地と施設の区民財産を、僅か1億2,000万円台の価格で売り払うことを、区民の声も聞かずに区の都合で行うべきではありません。
最後に廃止条例の可決前、すなわち廃止が決まってもいないのに、9月10日付広報に「那須区民保養所を条件付きで売却します」と掲載し、事業者を募集したことは、前例のない異常な議会軽視、議会無視であり、許されるものではありません。しかもそのことを委員会で質されると「財価審の審議などでもこのようなケースは往々にある」と開き直り答弁を繰り返しました。しかし、財産価格審議会が、廃止が決まっていない施設を売却の公募にかけるなど、二重にあり得ないことで、委員会でのこうしたその場しのぎの答弁をすること自体が重大な問題です。手続き上も重大な齟齬がある本条例を議会として認めることもできません。区民要望の強い区民の財産を安易に売り払う区の姿勢を改めるよう、強く求めまして討論を終わります。