29日、放射能汚染対策として「除染」をすることなどを中心に、区長あてに申し入れを行いました。
区長とは緊急の申し入れだったため、スケジュールの都合がつかず、副区長が対応。写真は、申し入れ内容を、私(ぬかが)が説明し、区に対応を迫っているところです。
区も「ベクトルは同じ」と、好意的でしたが、具体的にはこれから話をつめていかなければ…。
震災以降の緊急申し入れは8回になり、そのうち5回、放射能対策で申し入れを行っています。
初めのころは区も1k所でしか測定していなくて、「子どもの生活圏内での測定を」というと区長が「測って何になるのか。どうするのか」などと言われたことを思うと、隔世の感が。繰り返しの働きかけが、区を大きく動かしたと実感しています。
申し入れ内容は、以前に掲載しましたが、再度UPしますね。
ここからは、関心のある方、ぜひご覧ください
足立区長 近藤やよい 様
2011年7月29日
日本共産党足立区議団
区内の放射能対策の抜本的拡充を求める緊急申し入れ
日本共産党区議団は都議団といっしょに、子どもたちの生活の場での放射線量の状況、そしてどのような場所に放射性物質が蓄積しているのかを調査するために、区内をほぼ1㌔メートルメッシュで区切り、65地点・142ヶ所の空中放射線量の測定をおこないました。測定は地上1メートルと地表面(地上5センチメートル)でおこないました。
この測定は、同機種で同測定方法で、広範囲にわたって行われたことで、専門家からも高く評価を得ているものです。
地上1メートルでの測定結果の特徴は、都議団が「自然放射線量を除いても年間1ミリシーベルトを超える目安」としている毎時0.15マイクロシーベルトを超える数値が、23ヶ所(31%)あり、区が目安としている0.25マイクロシーベルトを越える地点も4ヶ所あったことです。もっとも高い箇所は、隅田あいあい児童遊園(中川1丁目)の砂場で、毎時0.29シーベルトでした。
地上5センチメートルの地表面では、毎時0.15マイクロシーベルトを超える数値が53ヶ所(78%)で測定され、区の目安の毎時0.25マイクロシーベルトを越える地点が19ヶ所(28%)で測定されたことです。もっとも高かった所は、千住スポーツ公園の吹きだまりの砂地でした。詳細は、別紙「都内東部地域の放射線量測定結果について」の通りです。
公園内に限っても、広場の中央部か隅か、葉の茂った大樹の下に入るかはいらないか、雨樋のない建物の周辺かどうか、公園内に斜面があるかどうか、側溝の近くかどうか、側溝内が清掃されているかどうか、植え込み内が芝生地かなど、綿密に測定すればするほど、同一地域内であっても場所によって放射線量に違いがあることがわかりました。
足立区では、区内752カ所の全小中学校・幼稚園・保育園、公園・児童遊園、児童館などの測定を行うだけでなく、屋外プールや砂場の測定も行ってきました。独自の目安も設けて対策も講じてきました。これは、23区でも有数の測定体制であり、その活動にはおおいに敬意を表します。
同時に、測定位置は、各地点の中央部などに限られているのも事実です。これでは十分な対策が講じられません。区がいま緊急にやるべきは、放射線量の高い部分(地点)をおさえ、除染など必要な対策を住民と共同ですすめることによって、住民の不安を解消することだと考えます。
よって、区が、放射線の影響を受けやすい子どもたちの安全をしっかり守るという立場に立って、測定と対策をさらに拡充し、必要な除染などの対策をすすめることを強く求めるものです。
日本共産党区議団は、29日夜に放射線防護学の専門家を招いて講演会を開催し、また、様々な専門家の力を借りての研究も行っているところです。今後、全体に関わる政策提言や要望も行う予定でありますが、今回は、当面の対策として緊急に要望するものです。
区におかれましては、前向きに取り組んでいただけますよう、お願い申し上げます。
記
1、放射能測定については、広域的な線量分布を調べるものと、水の流れなどに留意したホットスポットの検出という、二つの異なる性格の調査を同時に行うという立場で
とりくんでいただきたい。
その中でも、すべり台・ベンチ下、雨樋がない建物の軒下、雨水が溜まりやすいところ、側溝などホットスポットになりやすい場所については、詳細に調査すること。
これらの線量の高い地点については、施設管理者や子どもを持つ親などからの要望をふまえ、必要な除染をすみやかにおこなうこと。
2、道路わきの砂が溜まりやすい部分、排水溝・側溝、雨水が溜まりやすい場所、草地などの放射線のたまりやすい場所について、都の協力も得て、詳細に調査し、その結果にもとづいて、必要な除染を行うこと。
3、東京都は「区市町村から協力要請があれば、できるだけ支援したい」と都議団に回答しています。以下のことを協力要請し、力を合わせて進めていただきたい。
①上記の場所をはじめ、都住の草地など都有地の測定と除染を求めること。とりわけ高い線量の検出された都立中川公園、東綾瀬公園の対策を緊急かつ強く求めること。
②荒川土手などの対策も国土交通省に求めること
③線量計を希望する住民に貸し出せるよう、都に協力依頼をすること。
④区は独自の目安を設けているが、国や都も目安もしくは基準を、住民の不安にこたえる形で設けるよう、改めて強く要請すること。
4、除染方法について
専門家のアドバイスを受けながら、側溝の洗い流し、草刈、土の入れ替え、チップの入れ替えなど、すみやかにおこなうこと。
以上