「子どもは大丈夫?」の不安にこたえたい
日本共産党が独自に区内65か所で
放射線量測定
大島よしえ都議会議員と足立区議団は、7月11日(月)と15日(金)子どもたちの生活の場での放射線量の状況、そしてどのような場所に放射性物質が蓄積しているのかを調査するために、区内をほぼ1㌔メートルメッシュで区切り、65地点・142ヶ所の空中放射線量の測定をおこないました。測定は地上1メートルと地上5センチメートルの地表面でおこないました。
この測定は、同機種で同測定方法で、広範囲にわたって行われたことで、専門家からも高く評価を得ているものです。
今回の調査は5月に共産党都議団の調査で東京東部地域の放射線量が23区の中でも高いことが判明し、より細かい調査が必要との判断から実施したものです。
ぬかが地域では8地点17か所で測定
私、ぬかが和子は、15日の炎天下、西新井周辺と六月地域を担当し、公園を中心に8か所を測定しました。
お母さんたちの要望の強かった西新井栄公園。幼児用遊具付近の溝(水の枯れた水路のところ)の地表5㎝では、0.184と比較的高い数値でした。区の示す目安(0.25μ㏜/h)以下ではありますが、都議団が専門家のアドバイスも得て設定した目安0.15よりは高い数値です。地上1mや、ほかの場所(遊具そのもの)などは大丈夫でした。
これは興野神社の児童遊園の側溝。側溝や砂の吹き溜まりなどが一番高い数値になります。ここも0.25を超えました。
西新井本町のあみだばし公園
ふれあいまつりを行っている西新井西公園
通称タコ公園の新西新井公園では、じゃぶじゃぶ池付近で測定。子どもを遊ばせていたお母さんも気になって一緒に測定を行いました
トップの写真は栗原中央公園です
ギャラクシティ前でも、居合わせた若いお母さんも気になって一緒に測定
六月1丁目の特養脇の公園
全体の測定結果は?
測定の結果、同一地点でも場所によって数値が大きく異なることが明らかになりました。
区が測定しているような公園の中央部分では線量が低く、側溝や草地面、植込みでは高くなる傾向があります。L型側溝ふたなどの道路脇ではたまった砂の量が多い場所ほど高線量でした。木片チップを敷いたところは、砂地や土よりも高い数値でした。雨水がたまりやすい滑り台の下なども比較的高い数値が測定されました。
地上1メートルでの測定結果の特徴は、74か所中、0.25を超える地点が4か所、0.15を超える地点が23か所ありました。もっとも高い箇所は、中川一丁目アリオ付近の隅田あいあい児童遊園で、毎時0.29マイクロシーベルトでした。
地上5センチメートルの地表面では、68か所中、0.25を超える地点が19か所、0.15を超えたのは7割以上の53か所でした。もっとも高かった所は、千住スポーツ公園の吹き溜まりの砂地でした。
詳細は、都議団HP「都内東部地域の放射線量測定結果について」をご覧ください。
公園内に限っても、広場の中央部か隅か、葉の茂った大樹の下に入るか入らないか、雨どいのない建物の周辺かどうか、公園に斜面があるかどうか、側溝の近くかどうか、側溝内が清掃されているかどうか、植込み内か芝生地かなど、綿密に測定すればするほど同一地域愛であっても場所によって放射線量に違いがあることがわかりました。
足立区では、区内752カ所の全小中学校・幼稚園・保育園、公園・児童遊園、児童館などの測定を行うだけでなく、屋外プールや砂場の測定も行ってきました。独自の目安も設けて対策も講じてきました。これは、23区でも有数の測定体制です。
でも、測定位置は、各地点の中央部などに限られているのも事実です。これではホットスポットを見つけられません。区がいま緊急にやるべきは、ホットスポットをおさえ、除染など必要な対策を住民と共同ですすめることによって、住民の不安を解消することだと考えます。
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測定結果にもとづき緊急申し入れ
よって、日本共産党区議団は、明日(29日)、測定結果にもとづいて、区が放射線の影響を受けやすい子どもたちの安全を厳しく守るという立場に立って、測定と対策をさらに拡充し、必要な除染などの対策をすすめることを強く求め、除染などの対策について提案、緊急申し入れを行います。
主な項目は以下の通りです(一部表現など変更の可能性があります)
1、放射能測定については、広域的な線量分布を調べるものと、水の流れなどに留意したホットスポットの検出という、二つの異なる性格の調査を同時に行うという立場で
とりくんでいただきたい。
その中でも、すべり台・ベンチ下、雨樋がない建物の軒下、雨水が溜まりやすいところ、側溝などホットスポットになりやすい場所については、詳細に調査すること。
これらのホットスポットについては、施設管理者や子どもを持つ親などからの要望をふまえ、必要な除染をすみやかにおこなうこと。
2、道路わきの砂が溜まりやすい部分、排水溝・側溝、雨水が溜まりやすい場所、草地などのホットスポットになりやすい場所について、都の協力も得て、詳細に調査し、その結果にもとづいて、必要な除染を行うこと。
3、東京都は「区市町村から協力要請があれば、できるだけ支援したい」と都議団に回答しています。以下のことを協力要請し、力を合わせて進めていただきたい。
①上記の場所をはじめ、都住の草地など都有地の測定と除染を求めること。とりわけ高い線量の検出された都立中川公園、東綾瀬公園の対策を緊急かつ強く求めること。
②荒川土手などの対策も国土交通省に求めること
③線量計を希望する住民に貸し出せるよう、都に協力依頼をすること。
④区は独自の目安を設けているが、国や都も目安もしくは基準を、住民の不安にこたえる形で設けるよう、改めて強く要請すること。
4、除染方法について
専門家のアドバイスを受けながら、側溝の洗い流し、草刈、土の入れ替え、チップの入れ替えなど、すみやかにおこなうこと。