ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

第5話 両替ババ・・・4   猿と巡礼家族

2015-11-10 | 第5話 両替ババ


 参道を通ってラムジュラを渡る。橋の上からガンガを見ると大きな魚が群れ泳いでいる。河面まで20mぐらいはあるだろう、この高さから見ても魚は大きい。大きいものでは1mぐらいはありそうだ。橋の上から餌を撒くのでその辺りに魚は群れている。
「爺ちゃんが言うとった、本当にこげな魚がおるとやねぇ」
子供は餌袋から皆に2~3粒ずつ渡して下を見る。餌袋を持った子供の手は橋の欄干に乗せたままだ。それっと餌を落とすとバチャバチャと餌を奪い合う大きな魚に、うお~と歓声があがる。さあ、もう1回と皆が餌を持っている子供を見ると、子供は半泣きの顔で猿を指差す。子供から餌を奪った猿が欄干の上を逃げていくではないか。ぼうっと猿を見ていたがやっと事態に気づき我に返った母ちゃんが子供の尻をどついた。わあ~と子供は泣き出す。お魚に供物をやったのだから堪忍してやれと父ちゃんはなだめる。わたしは魚に供物をやってない、と母ちゃんの気持ちは治まらない。子供から餌を渡されていなかった母ちゃんは怒っていた。

ハヌマンとはシバに仕える猿の神様だ これがいたずら者なのだ
子供が食べ物を持っていると狙われる
カトマンズの村で自炊をしていた ベランダ側のドアは上部半分は観音開きになっている
うと々昼寝 寝ぼけて猿を見た 鍋を持ってご飯を食べている 頭を起こすと猿と目が合った
ご飯は食べても良いが鍋だけは置いていけ 聞く耳はない猿は鍋を持って山へ逃げて行った
コメント
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