小雨ではありますが天上からの水滴は落ち続きます。
何年前のサン・モリッツか説明書きはありませんでしたが、「観光地と化す前はこんな姿でした」とホテルに飾られている写真に、私は勝手に説明文を書きます。 手前では多分そり競技中なのでしょうね。
1878年にはここまで氷河が来ていたんです。と添乗員さんが説明します。 行程表には「ベルニナアルプスを眺めながら間近に迫る氷河の先端まで散策します」とありましたがベルニナの「ベ」の字もアルプスの「ア」もなあ~んも見えません。
雨の中を氷河に向かったのは我がグループ14人のうち4人の物好き者だけ。途中でおひとり引き返したから添乗員さんを入れて4人。他の日本人グループの方も数人いらっしゃいましたが、やはり日本人だけ。多分添乗員さんは、「こんな雨の中、誰も行かないって行ってくれればいいのにな」と密かに思ったことでしょう。でも、行程表に載っているんだから一人でも行くといえば引率しなければいけない義務がおありでしょう。辛い辛い。 ずう~と感じていたんです。何故日本人は他国のお客さんがあまりいないところにまで分け入ってこんなに小まめに訪ね回るんだろうって。
氷河はすぐそこに。1990年にはここまで歩けば氷河の先端にタッチできたのに。地球温暖化がいまいましい。