ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

全然授業についていけなかった中学生君 成績が上がりました♪

2008-02-21 14:37:12 | ADHD
中学生の多くが一番授業についていけなくなる教科は
数学と英語のようです。
数学は 1年で習う方程式(X)でつまずき
その後 すべてさっぱりわからない…となるケースが
よくあります。

発達障害のある子の中には 
このXのように 「変化のある記号」の理解が
とことん苦手な子がいます。
虹色教室のAくんもBくんも そうでした。

ですから 学校で2年間くりかえし習い
夏休みの補習にも通っていたにもかかわらず
3X=6の答えがX=2という
初歩の問題すら解けないままだったのです。

そんなわけで AくんもBくんも 学校では同じようなテストの点でした。
しかし テストの点が同じだから
2人の能力が同じで 同じように教えたら同じように伸びる
わけではありません。
学習障害があるかないかで その伸びの差は10~30倍くらいの差が
あるのではないかと思われるからです。

そこで虹色教室では 先々 問題を理解していけるか測るために
学校のテストとは別に
簡単なチェックテストをしています。


写真のようにカードを並べ カードの横面と下面に数字を書き
(横面の数字 、下面の数字)を言って
カードをめくらせます。(3,3)のように…
いつもこの遊びは3,4歳の幼児としています。
でも バカにならないのは これが簡単にマスターできる中学生は
いくらつまずいていても 教えれば関数ができるようになります。
これに時間がかかりすぎる子は
できるようになるまで 何ヶ月間も 少しも進歩しない状態が
続くようです。


また5-8=-3を
数直線を見ながら きちんと答えられる子は
たとえ0点でも 教え方に気をつけたら 伸びていきます。
これを数直線を見ながら
何度も間違える子は
やはりできるようになるまで時間がかかります。


「長い 中くらい 短い」の辺からなる同じ3角形2枚を
ひっくり返した状態で描きます。
同じと思う辺を
長い長い 中くらい中くらい 短い短い
でスムーズに指差せたら
図形問題や証明問題がそこそこできるようになると
思われます。
そこで間違えてばかりだと かなり時間がかかると思われます。

Aくんは3のどれも
きちんとできませんでした。
特に2で毎回混乱し
4-(-3)ができるようになるのに
4ヶ月かかりました。

Bくんは3は間違えましたが あとはゆっくりですができました。

こうしたテストをしてから教えると
その子のできない理由が
聞いていないからか?
努力が足りないのか?
どこかにどうしてもできない原因があってできないのか?
判別できます。
お家でしている遊びは何か? TVゲーム(DS)をしているのか?どんなゲームか?
漫画は読むか? どんな漫画か? をたずねるのも
先の理解度を測る手がかりになります。

私の経験から判断すると
「テレビゲームをしない」「漫画も読まない」
と答える学力不振の子は
ゲーム好き 漫画好きの子より 学力が伸びにくい気がします。

ゲームや漫画を楽しむには 
そこそこの知力や好奇心や根気が必要で 
ゲーム好き 漫画好きの子=賢い子とは
いいがたいけれど それができるなら中学レベルの学習は
教え方を工夫すればきちんとマスターできると言えるからです。
しかし「テレビゲームをしない」「漫画も読まない」という
子の中には LDゆえに 「しない」のではなく「できない」「楽しめない」
子がいるのです。

まず子どもの能力について
なるべく正確に把握する努力をした上で
その子にあった教え方をしていくと 成績はあがりはじめると思います。

次回はもう少し具体的な教え方を記事に書きますね。 

 
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
一人ひとりを見極める目ですねっ (がっちゃん)
2008-02-22 22:06:05
 その子にあった教育していかなくてはと痛感しています。クラスにも4人ほど気になる子供がいます。根気強くできるまで子楽しめるまでですね。
禁句は「なんでこんくらいのもできんとかっ。」ですよと保護者にも話しているところです。
 学習障害ではないのですが,多動・衝動性の強い子供・本能のまましたがる子供達の共通点で,靴下をはきたがらない,上履きをいやがる(気がついたら脱いでいる),ポケットに手を入れたままで注意してもすぐ手をつっこむ傾向があるねと学年で輪デイにしています。何かあるのでしょうかね。
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がっちゃんへ (なおみ)
2008-02-26 20:57:52
コメントありがとうございます。靴下をはきたがらない、上履きをいやがる、ポケットに手…は、感覚過敏や体温調整の難しさにあるのかもしれません。
不安や緊張のある時、特にそうなりますね。
どうしたら、よいものやら…。
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