ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

泣き叫んで かんしゃくを起こす子どうする?(3)

2007-09-08 18:27:11 | 社会性
テレビで 子煩悩で人気の弁護士Aさんが
わが子の子育てについて
話を披露していました。

ある時 弁護士さんの息子さんが
学校でお友達の悪口を言ったそうで
日ごろは優しいパパのAさんが 
息子さんに手をあげて とことんまで叱った
といった話でした。

Aさんは自分の子育てに 自信満々で
「あやまらない」「弱いものいじめ」等
これは「手をあげてでも厳しく叱る」と親の代から
受け継がれる 子どもを叩いてでもしつける
「いくつかの決まり」があるそうなのです。

確かにAさんの子育て法は 一見 立派で
それくらいは守れるだろう…という決まりの設定に
無理はないように見えました。

でも でも…
もしAさんの子が 発達障害を持っていたとしたら…
その子は 毎日毎日叩かれるの…?
と 私は もやもや…
となんか すっきりしない気持ちでした。

どんなに子煩悩で立派なパパも 
(Aさんのことじゃないですよ。)
うまくいかない時には 正しい知識を探る努力をしなくちゃなりませんね。

前回は シフトダウンする方法について書きましたが
何でもかんでも それで対処するのは無理がありますよね。

ロス博士によると
問題行動を
3つのかごに分けてみるといいそうです。。

Aのかご たとえ爆発しても 言うことを聞かせなければならない問題 
Bのかご 大切だけど 「ばくはつ」を引き起こしてまで
         守らせる必要はない問題
Cのかご 何も注意する必要がないほど重要度が低い行動 

Aは 本人や周囲に危険が及ぶようなことだけ入れるそう。
親の権威で阻止します。
宿題は 「本人にとってちょうど良い量とレベル」ならAのかごです。

Bは 何かを選ぶ時のこだわりや わがまま 物を欲しがる…など。 
親が適度に介入し 子どもが考えるのを助け
問題を解決する方法をいっしょに考えます。
「共感」と「声かけ」がポイントです。

親としては めんどくさいし
かなり熟練しないと 上手くいかないそうです。
親の方が イライラかんしゃく
となりそうですが…
でも 自分で気づいて行動を修正できない子には
親が模範をしるして いちいち教えてあげないと
自然に学んでいく
という成長は ほとんど望めません。

時間をかけて 子どもの心に沿いながら
教えていくことが 大切なんですね。

Cは 当面は気にしないと決めたこと。 
「この服は着たくない」とか「これ食べたくない」とか
「ちまちましたわがまま」がこれです。
これは 大人が学習するためのかごです。
「子どもの能力の限界を知ること」は
こうしたタイプの子を育てる上で
親が学ばなきゃならない大切な課題なんですね。

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泣き叫んで かんしゃくを起こす子どうする?(2)

2007-09-08 16:27:27 | 社会性
ちょっと フラストレーションが溜まると
たちまち 
怒ったり
泣いたり…そのうち
本人も 何が何だかわからないほど混乱して
親や先生が説得しても 耳を貸さず
爆発を繰り返す子

そんな困ったちゃんに
いったい
どう接したらいいのでしょう?

小児精神薬理臨床研究プログラムの責任者
ロス・W・グリーン博士によると…

親や先生が 最初にしなくてはならないのは
子どもの様子をよく観察して
いつ どんな理由で「キレる」のか?
どこまでなら冷静さを保っていられるのか?
を見極めることなのだそうです。

そして「オーバーヒート」する前に
ゆっくり 子どもの感情をシフトダウンしていくのだとか。

シフトダウン?
加熱しつつある感情を
ゆるゆると 冷ましてゆくことです

親なら その子の気分がどんな言葉で和らぐか
どこまで許してあげたら 
とりあえず満足するか知っていますよね。

雲行きが怪しくなった時点で
子どもの気持ちがこだわりからそれるように
優しい言葉 お礼の言葉 子どもの長所を口にしてから
無理のない範囲で 
子どもの要求を満たしてあげます。
親が「イラッ」ときて
かたくなになると
子どもが フラストレーションから抜け出すための
「道しるべ」を
しるせません。

ここで 外野(通りすがりのおばさんや じじばば)の
「甘すぎるから こうなる」とか
「今時の親は叱れない」とかいう
偏見に満ちたアドバイスは無視してくださいね
百害あって一利なし…ですから。
 
次回は もう少し具体的に「対処法」を紹介しますね。
イラストは「空想する子どもたち」を描きました。

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