さんぽみちプロジェクト

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こんな柑橘も県内で 紀の川市産「グレープフルーツ」

2022-03-06 16:50:00 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、国内産としては貴重な存在で、香りを楽しむ柑橘「ライム」を取り上げた。
海外からの輸入品が一般的だが、近年、県内で生産される柑橘が他にもある。
今週は「グレープフルーツ」を紹介したい。


【写真】県内で収穫される「グレープフルーツ」

2018年の農水省統計によると、国内産の全国の生産量は23.3t。ほとんどが静岡県で栽培されており、統計値に和歌山県の表記は現れない。
筆者が産直市場で偶然見つけたのが、紀の川市で収穫されたもの。ごく僅かであるが、県内でも生産されている。

グレープフルーツの歴史を辿ると、発見されたのは18世紀頃。西インド諸島のバルバドスで発見されたとされる。
海外のフルーツという印象があるが、実は、春柑橘のひとつ「ブンタン」と「オレンジ」が自然交配したもの。1823年にアメリカのフロリダに伝わり栽培が盛んに。

大正期に苗が日本に輸入されるも寒さが故に普及しなかった。
1971年の輸入自由化により、年間をとおして市場に出回る一般的な柑橘となった。
ちなみに、名前の由来は、まるでブドウのように木に沢山の実が成ることにあるという。

国内で流通するグレープフルーツには品種が2つあり、ひとつは皮が黄色く白い果肉が特徴の「ホワイト・マーシュ」というもの。果汁が多く、爽やかな甘酸っぱさが特徴。
もうひとつは「ルビー」「ピンク・マーシュ」と呼ばれる、赤い色をした果肉が特徴のもの。酸味が強くなく味がまろやかであることが特徴。
筆者が入手した県内産のものは、ホワイト・マーシュ。輪切りにすると瑞々しい果肉に少し多めの種があり、輸入品と遜色ない出来栄え。

収穫からすぐに食べられる県内産は特別な存在。見つけることができれば、ぜひ食べてみてほしい。

(次田尚弘/和歌山市)

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