さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

トラムと融合した中心市街地 フランス・ボルドーのまちづくり

2013-06-02 13:32:53 | WAKAYAMA NEWS HARBOR

さんぽみちプロジェクト副代表の岸村敏充さんは、慶応大学に在学し地方都市の活性化について研究している。

その彼がフランスを旅し、欧州のまちづくり、公共施設、旅づくりについて様々なことに気づいたという。

聞けば和歌山をさらに元気な街にするために参考となるエッセンスが詰まっている。

今週は岸村さんのリポートを紹介したい。

 


 

 ここはフランスの南西部に位置する都市、ボルドー。人口約23万人、アキテーヌ地域圏ジロンド県の県庁所在地にあたり、ワインの産地として有名。役所や教会が建ち並ぶ中心市街地では、トラム(路面電車)がまるでミミズのように身をくねらせ走っている。

歴史の趣のある教会に整備された石畳。そこに多重連結のトラムが走る。それでいて違和感が無いのはなぜか。

 

  

 

【写真】中心市街地を走るトラム(平成25517日午後3時頃撮影)

 

それは架線を張らず地表集電方式(APS)を採用していることに起因している。

当初、地下鉄建設が検討されたがコストが高いこともあり、街や市民との親和性を重視しトラムが採用。

歴史地区の景観を乱さぬよう配慮されたトラム2003年の開業以来、大勢の市民が利用し都市圏へと路線を拡大させている。

 

トラムを実際に利用してみたが極めて便利。数分間隔で運行され、立ち客が多数出るほどの乗車率だ。

ビジネス客、観光客、都市圏からの買い物客など、用途は様々。平日の午後にもかかわらず沿線のオープンカフェで談笑する人々で溢れ、どこか落ち着いた、その街の魅力が集積された中心市街地がここにあった。

 

(岸村敏充/フランス・ボルドー)

 


 

 和歌山市に例えれば本町公園前にあたるような場所。人口密度は1平方キロメートルあたり約8千5百人と、和歌山市に比べて約5倍のコンパクトシティ

郊外や市外からも訪れたくなる中心市街地づくりが、電車や駅と連携して行われているモデルケースとして紹介させていただいた。

 

(次田尚弘) 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 和歌山はDC発祥の地 昭和53... | トップ | アートと身近に触れられる ... »
最新の画像もっと見る

WAKAYAMA NEWS HARBOR」カテゴリの最新記事