さんぽみちプロジェクト

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和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

ジュースにすると格別 「かんきつ中間母本農6号」

2022-04-10 13:36:00 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では紀北地方で盛んに栽培されている、国内産の「ネーブルオレンジ」を取り上げた。
果汁が多く甘味と酸味が濃い特徴をもつネーブルオレンジだが、近年栽培されはじめた希少な品種で、それを上回る味わいのものがある。
今週は「かんきつ中間母本農6号(通称・東京オレンジ)」を紹介したい。


【写真】果汁たっぷりの「かんきつ中間母本農6号」

かんきつ中間母本農6号は、1986年に静岡県にある果樹試験場で「キングマンダリン」に「無核紀州」を交雑し育成した雑種で、栽培が容易。2004年に品種登録された。
ボコボコとした外皮で、張りのある一般的な柑橘と比べると見劣りするが、味は抜群。
サイズが小さめで外皮が固くむきづらいことから、袋(じょうのう)ごと食べるには不向き。
搾ってジュースとしていただくのがおすすめ。

不向きとされるが袋ごと食べると、やや袋の固さはあるもののじゅうぶん美味しくいただける。
しかし、何といってもジュースにしたときの味わいが格別。さらりとした飲み口で、甘すぎない食感はやみつきになってしまいそう。果実1個から150㎖程度のジュースを絞り出すことができた。

親の品種となっている「無核紀州」とは、他の柑橘と交配しても種ができない品種。
果実は小さいが果汁が多くて香りもよく、さらに適度な甘みと酸味を持つことから、親譲りで紀州にも縁のある品種といえよう。

かんきつ中間母本農6号の生産量は少なく統計値として主な生産地を知ることはできないが、県内では広川町などで栽培されている。
筆者は産直市場で購入したが、希少な品種であることが明記され、店員からもその旨を教えてもらった。

今後、ヒットが期待される品種。見かけることがあれば購入し、その味わいを確かめてみてほしい。

(次田尚弘/和歌山市)



東京オレンジを絞ったジュースです。



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