骨髄の脂肪組織は、健康の維持を助けるホルモンを分泌する
ミシガン大学が主導の研究は、骨髄の脂肪組織がアディポネクチン・ホルモンの重要な供給源であることを示す。
アディポネクチンはインスリン感受性の維持を助け、脂肪の分解を促進する。
さらに心血管疾患と糖尿病ならびに肥満関連癌のリスクの減少と関連付けられてきた。
「骨髄の脂肪組織はポジティブで保護的な役割があり、骨以外の組織の適応機能に影響するかもしれない。
少なくとも、カロリーを制限している間は」、シニア著者のOrmond MacDougald, Ph.D.は言う。
アディポネクチンの高いレベルは、糖尿病と心血管疾患のリスクの減少と関連がある。
痩せている人と比較して、肥満の人々はアディポネクチンのレベルが最も低い。つまり、そのような疾患を発病するリスクが増大する可能性がある。
問題だったのは、アディポネクチンは脂肪組織で作られるのにも関わらず、体脂肪が減少するにつれてアディポネクチンが増加する理由であった。
以前の研究は末梢の白色脂肪組織に焦点を合わせていた。アディポネクチンの唯一の供給源であると考えられていたからである。
新しい研究は、骨髄の脂肪組織がカロリー制限の間のアディポネクチンの供給源であることを発見する。
そして骨髄の脂肪組織は、体重が減少するにつれて増加する。
学術誌参照:
1.骨髄脂肪組織は、カロリー制限中の循環血中アディポネクチン増加に寄与する内分泌器官である。
Cell Metabolism、2014;
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/03/140320173158.htm
<コメント>
カロリーを制限すると骨髄の脂肪組織は減るどころかむしろ増えて、アディポネクチンが増加するという研究です。
脂肪細胞が小さくなると有益なホルモンが分泌されるんだろうと思ってましたが、こういうこともあるんですね。