機械翻訳2

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2014年10月14日

2014-10-19 11:47:36 | 

分子の『パンくず跡(breadcrumb trail)』は、メラノーマが蔓延するのを助ける
Molecular 'breadcrumb trail' that helps melanoma spread found



英国の癌研究者は、メラノーマ細胞は体で自然に生じている分子の『跡(trail)』に引き寄せられ、追いかけることを発見した。それはこの深刻なタイプの皮膚癌を転移させるように仕向ける。


Cancer Research UKの研究チーム、グラスゴー大学のBeatson研究所によれば、メラノーマ細胞は自分自身に『青信号』を出して移動する。その青信号とはリゾホスファチジン酸(lysophosphatidic acid; LPA)という分子であり、このシグナルは体内の移動と転移を促進する。

研究者は、腫瘍細胞は周囲のLPA分子を分解することで「旅に出かける」ことを癌細胞系統とマウスで示した。いったん近くのLPAが枯渇すると、癌細胞はLPAを捜し求めて腫瘍から血流へと移動する。そうしてメラノーマ細胞は、体の新しい部位へとつながる小道(trail)を作る。

隣にしっかりとくっつく他の癌とは異なり、メラノーマ細胞の構造は初めから転移しやすいことを意味する。そのため、メラノーマはLPAによって与えられた青信号の指示を受けるとすぐに移動し始めた。このことが意味するのは、メラノーマは急速かつ激しく転移するために治療するのが困難な可能性があるということである。

研究者はメラノーマ細胞を撮影して分析することにより、それらが1日1ミリメートルという速さで移動することを発見した。この速度は、数週以内に体のどこにでも到着することができることを意味する。

学術誌参照:
1.メラノーマ細胞はLPAを分解して局所的な濃度勾配を生じ、化学走性の分散を引き起こす。

PLoS生物学、2014;

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/10/141014142746.htm

<コメント>
メラノーマは進行するにつれてリゾホスファチジン酸Lysophosphatidic acid; LPA)という分子を分解して、LPAが枯渇するとすぐに移動を始めてしまうという記事です。論文にはLPAの源としてメラノーマ自身が生成するとあり、メラノーマは自分が作ったLPAを自分でどんどん分解していることになります(In many tumours, including melanoma, expression of autotaxin and thus autocrine production of LPA has been associated with tumour progression [50] )。

研究ではLPAの受容体1-3への結合を競合的に阻害するKi16425という阻害剤等でその影響が確かめられていますが、LPAがカドヘリンのレベルを調節するという報告等もあり、それらの可能性は今回の実験では否定できないと論文にはあります(We do not exclude other mechanisms; it has for example been proposed that LPA regulates cadherin levels [49], which would not be visible in our assays.)

よく転移に関与すると言われるSDF-1は、今回メラノーマの化学走性(chemotaxis)には影響がありませんでした