日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

財政出動後の景気動向

2008-10-31 21:39:29 | Weblog
日銀が、0.5%から0.3%に利下げを行うということと、買いオペで市中に現金が回ってくる可能性が高まってきたこと、麻生氏が真水の財政出動を5兆円に増やしたこと、ガソリン価格や小麦価格の下落と円高による10兆円の可処分所得の向上などで、一応の危機はしのげるのかも知れません。

円高要因だけではなく、世界的な経済危機により外需に望みがないので、どのみち財政出動をもっと大規模に行って、内需に活路を求めていくしかありません。

今年のGDPは3%程度のマイナスを予想されていますから、麻生氏の景気対策の効果は、昨年程度までGDPを戻すか、それより更に1~2%プラスした経済成長程度に戻すことができるでしょう。

このように、小泉さんと反対の政策をしていけば、景気は良くなるのです(笑)

株式市場はそのことを早く察知して上昇するでしょうが、実体経済に効果が出てくるのはまだまだタイムラグがありますから、現状では、支払いに間に合わなかった企業の倒産が相次ぎ、派遣社員の大胆な切り捨てが行われています。

今日は職場の派遣の若い人が人事に呼ばれたと言っていましたが、可哀想に解雇の通告を受けたのでしょう。彼のように、日本人の20代の半数が非正規社員なのですが、人生の大事な時期に若者の50%をフラフラさせてしまうのは、国家としてもの凄く大きな損失でしょう。

会社の偉い人は「優秀な人しか残さない」と言っていましたが、人の可能性を奪っていくことと比例して、自分の可能性も奪われていくというのが、この世の常であることも知らなければなりません。

過当競争の時代に出世した人間は、おごり高ぶった人物が多いですが、人の才能というのは、常に、才能の低いひとと相対化されて評価されるので、弱者が自分を生かしてくれたということにも気が付かなくてはなりません。

天才打者イチローの高額な所得を支えているのは、今までイチローに打たれてきた投手たちのおかげであり、球場に来る凡庸な家庭の親子であり、テレビの放映権として間接的に広告収入を払っている大多数の凡人であるわけです。

しかし現状では、来年3月の決算までに間に合わせようと、死にものぐるいのコストカットをしている企業だけに生き残りの可能性があるのでしょう。

人道主義的には最低といえる時代が続いていますが、僕が生きている間に、正常な世の中が再び訪れるのかどうか。

いつかは、日の目を見たいと思う今日この頃です。

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