日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

炉端政治塾の佐久合宿に行ってきました。

2014-09-14 08:19:13 | Weblog
先ほど、炉端政治塾の合宿から帰宅しました。合宿(というよりは美食と美酒と美湯と美人?づくめの地方視察に近いかな)は、長野県の佐久市で行われたのですが、長野は山やら渓流やら田園やら、自然の美しい場所ですね。

宿泊は「かすがの森」という施設でした。美人の湯と言われている温泉がとても肌の当たりの柔らかいもので、私は山田正彦先生と一足先に温泉に入りました。

夕食には、北沢正和さんが経営する「職人館」という自然食レストランの10割手打ちそばや、地元の無農薬野菜を使用した創作料理の数々に唸らされました。山田正彦先生が農林大臣の時に、第6次産業の政策を打ち出したときの最初のモデルになったお店だそうです。

このように山里離れた場所であっても、一流シェフがいるところなら、周辺農家の野菜も売れるし、東京からも客が押し寄せてくるのでいいことずくめのようにも思われました。

しかし、2007年のデータですが、日本の株式市場には3967社の企業が上場していて、最も多くの企業が集まっていた東京都には1968社が本社所在地を置いています。これは全体の49.6%に当たります。

つまり、地方の純利益が東京に吸い上げられていることを忘れてはいけません。東京の大学に子どもが行けば、学費も地方から東京に流れていきます。ロケーションの配置だけで単純に、地方から都市へお金が流れていきます。

国は、それを再分配で地方に戻さなければならないのですが、そういう事情を忘れて、国に頼らずに、地方に自立しろという理論も乱暴なのです。

昨日訪れた長野県佐久市を見渡したところ、新幹線の止まる佐久平駅周辺には、イオン、モスバーガー、日産レンタカー、ケーズデンキ、ガストなどが立ち並んでいましたが(まあイオン本社は千葉で、ケーズデンキは茨城ですが)、資本の大きい会社が新幹線の駅周辺に集中しているのは、これは関東圏の国道沿いと風景が変わりません。

せっかく新幹線の駅ができたのに、駅前にイオンがでんと構えていては、地方の利益にはならないでしょう。雇用が生まれるという人もいますが、店員の多くは非正規雇用で、ショッピングモールなど、高額なテナント料を徴収する不動産業と変わらないのですから。

高速道路の充実も、交通網の発達によるストロー効果が期待されていたのですが、ストローの出口にガストやモスバーガーが陣取っていたのでは、商機はなくなるでしょう。

佐久市は比較的東京に近く、新幹線の駅や高速道路のインターがあるだけまだいい方なのかも知れませんが、日本全国、荒れ果てていく田舎をどうすればいいのか?

まずは、大企業にきちんと法人税を払わせること。そして再分配して、都市と地方に均衡のある国土風景を作っていくことが大切だと思います。

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