日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

世界一の格差社会に

2009-08-04 05:26:58 | Weblog
先日紹介した、森永卓郎さんの記事から引用

http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20090728/170331/?P=5
格差のない社会から世界一の格差社会になった日本

 もう一つ、衝撃的な統計を紹介しよう。世界銀行が発表した所得分位(階層)別の統計(出典:「World Development Indicators 2008」)である。これは、国民を所得順に10等分してそれぞれの所得の割合をまとめたものだ。

 10等分した際に、一番所得の低い層を「第1十分位」と呼ぶのだが、その人たちが獲得している所得の割合を見ると、主要国の中で日本は最も低い。しかも、1993年にはその割合が4.8%と主要国中で最高だったものが、2005年には最低の1.5%に急減しているのだ。

 言い換えれば、構造改革が本格化するまでは、日本は世界で最も格差の少ない社会だったものが、その後10年あまりで最大の格差社会になってしまったということだ。国によって調査対象の年に前後はあるものの、1.5%という数字は米国の1.9%(2000年調査)や中国の1.6%(2004年調査)よりも小さい。

(引用終わり)

5年くらい前に、ジニ係数が酷かったので心配していたのを思い出しましたが、日本は、とうとう主要国で一番酷い格差社会になってしまいました。

政治家は結果責任を取らなければないのだとすれば、自公政権に次の選挙を任せる理由は何もありません。

現在の日本の失業率は5パーセントを超えていて、戦後最悪の数字になっています。

先日の、千葉9区民主党候補、奥野総一郎さんの演説では、政府の雇用助成金制度の対象者は現在350万人にも膨らんでおり、それを止めた場合の想定失業率は8.9パーセントにもなるそうです。

これはリーマンショック発祥の地である米国と、殆ど変わらない数値ということになります。

サブプライムローンをあまり買っていない日本が、どうしてこのような景気低迷に遭わなければならなかったかを言えば、小泉内閣時代に、外需依存度を2倍近くまでに高めてしまったことと、そもそもの経済対策が間違っていて、ほとんど逆の効果が出てしまったことによると思います。

どこの国でも、金持ちから税金をしっかり取って、貧乏人に再分配するのが国家の仕事なのですが、それとはたいがい逆のことをして来たので、格差社会になるのは当たり前です。

この不況は、ヨーロッパなら失業率が高くても失業保険や職業訓練などがしっかりしているので心配は少ないのですが、小さな政府である日本やアメリカの人間はたいがい野垂れ死にます。

それにしても、この戦後最悪の大不況だというのに、散財している人を目にしてしまうのですが、自分が明日突然解雇されてしまうとか、会社が倒産してしまうかも知れないということが想像できないのでしょうか。

たいがい、その日は突然現れるのですが、倒産や解雇、事業所閉鎖というものは、会社も従業員に辞められては困るので、役員だけの極秘事項として秘密をしっかり保っているわけです。全ての準備が整った時点で知らされるので、もう逃げようがありません。

さて、うちの会社で3ヶ月前に解雇された派遣くんも、まったく仕事が見つからないとのこと。親と同居して、スネかじっているから何とかなるのでしょうが、車のローンや、携帯の支払いもできなくなるのは、スネカジリでも多少は困るでしょうに。

もう一人の派遣くんは、スロットと風俗通いで貯金は殆どないとのこと。仕事の合間に、経済の話を色々レクチャーしてあげているのですが、どうもピンと来ないようです。25歳にもなって、本を読まない人間は、たいがい駄目です。

今年は、夏冬ボーナスゼロの会社も多いのですが、コイズミ時代に貧乏人にまで金融緩和してしまった住宅ローンの返済者は、月々のお給料から貯蓄をしっかりしていて払えているでしょうか。たぶん貧乏人ほど外で飲み食いしていますから、クレジットカードや消費者金融でやりくりしているうちに、破産してしまう人が多くなっていると思います。

あ~あ、今日はナニワ金融道の青木雄二みたいになってしまいました(笑)

このように僕は、ず~っと前から警告しているのですが、もう少しは政治経済に関心を向けなさいって。