日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

拉致問題と、クリントン訪朝

2009-08-06 06:46:59 | Weblog
それにしても、クリントン元大統領の米国人記者救済劇を見てしまうと、上手いなと思いました。

拉致問題も、亀井静香さんが言っていたように、たとえ嘘であろうとも相手は政治犯が拉致活動をしていたと言っているわけで、返してもらいたければどのように相手を動かすかの戦略が必要なわけです。

オバマは米国人記者らが違法行為をしたと認めた上で恩赦を求めたのですが、そうすることによって相手も動きやすくなったわけです。

それ以前から米国の外務官僚は、日本と違って自由に北朝鮮に行き来してきました。大切なのは、敵対国であっても外交の窓口を閉じないことにつきます。

その点、小泉純一郎はかなりのしたたかさを持ってはいました。しかし、その後の安倍内閣においては、拉致議連の盟友である西村真悟さんの影響もあったのでしょうが、外交の窓口を閉じてまで強硬姿勢を取ろうとしまって、何の結果も出せなかったのは、そこらへんがポイントだったのだろうと思います。

かといって、社民党のように拉致問題は無いと信じていたほどの宥和外交も問題なわけで、お花畑の理想社会主義では、拉致議連にすら参加することはできませんでした。

外交とは、互いに相手の国に干渉し合うことなので、汚れ役を引き受けられるタフでしたたかな営業マンが外務官僚に求められるものと思われます。

企業だって、目に見えないところで接待や、リベートを躊躇しない営業マンが会社を支えていることも多いわけですから、純朴でクリーンな営業マンを会社の中枢に入れてしまうと、瞬時に経営困難に陥ってしまうのと同じものだと考えていいと思います。

日本は、政治資金報告書の記載ミスの微罪で、党首のクビが飛んでしまうようなチャイルディッシュな国になってしまいましたが、外務官僚にも、政治家にも、あまり清廉潔白さを求めない方がいいと思いますね。