雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

嘘の物語

2013-06-15 | 日記

 私がこのブログに投稿している物語は、時代背景などの考証は完全無視である。 例えば、北町奉行の遠山左衛門尉影元の時代なのに小石川養生所が出てくるが、影元が北町奉行に就いたその年に、小石川養生所はなくなり町医者に切り替えられているのだ。

 物語を面白くするために、こう言った「嘘」はよく用いられるもので、水戸黄門の諸国漫遊のドラマに、平賀源内が登場したりするのも、時代考証の誤りではなく故意に登場させているのだ。

 今、書いている「能見数馬」14歳の主人公は、魂を二つ持っている。 ひとつは、数馬自身の魂。 もうひとつは、死んだやくざの魂。 普段は数馬に憑いているが、体から離れて忍者として活躍する。 「そんなアホなことがあるかい」 と、突っ込みを入れながら読んで頂けるか、無茶苦茶マンガとして読んで頂けるか分からないが、本人は面白がって楽しんで書いている。 純情な少年と、世間擦(せけんす)れした「お兄いさん」の取り合わせが、いろんな事件を解決してくれるかも知れません。

 ずっと以前に、男の体に女の魂が宿った人の事を書いた記憶があるが、あれは魂というから「嘘っぽい」のであって、魂を「心」に置き換えれば、性同一性障害のお姉系男性にそのまま通用する。 ただしホモセクシャルとは自ずから異質なもの。 こちらは、男の体に男の心が宿っているのだが、その性愛対象が同性に向けられたもの。  

    
 *世間擦れ(世間に揉まれてきて、世間の裏まで知り尽くしていること)