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ガソリン不足はなぜ? / 「核・ヒバク・人間」 非戦を選ぶ演劇人の会 朗読劇

2011-08-30 | 動画 ・ 文化芸能
  しんぶん赤旗8月28日(日)

 朗読劇「核・ヒバク・人間」を公演  「非戦を選ぶ演劇人の会」(27日)
   

 福島原発事故で廃棄せざるを得なくなった酪農家のさけびや、核エネルギー管理社会の理不尽を、俳優の市原悦子さんらが舞台で描いたーー「ピースリーディング」(朗読劇)

 福島・飯舘村の酪農家の怒りと悲しみを、「安全だ安心だって言われたから、結局子どもたちは2ヶ月近くも放射能を浴び続けることになった」と伝えました。


 原発は、弱者を犠牲にして生み出され、維持されるシステムであることなど、核管理社会の構造を詳しく描き出し、「1970年から2009年の間、50万人もの被曝労働者が生み出されている」と批判。

 白血病で苦しみながら亡くなった若い原発労働者の母や、38年間も原発労働を追い続けた写真家などの生々しい証言が観客を驚かせ、「巨大な『政官財』の原発トライアングル」による「安全神話」を告発しました。

 朗読劇には、円城寺あや、高橋長英、根岸季衣、三谷昇、村井国夫、渡辺えりさんら、多くの俳優が出演しました。

 

 

 ガソリン不足なぜ?   しんぶん赤旗2011年3月26日(土)


 製油所・ローリー車 合理化で大幅減

 
東日本大震災の被災地でガソリンなどの石油製品の深刻な不足が起きています。背景に、供給を担う石油元売り会社が生産設備の削減・合理化を進めてきたことがあります。

転機になったのは1996年。特定石油製品輸入暫定措置法(特石法)の廃止です。この法律は、ガソリン、軽油など石油製品の輸入業者に国内で石油精製施設を備えることを義務付けており、事実上、大手石油精製会社しか石油製品を輸入できませんでした。同法の廃止で、精製会社以外の商社なども輸入や国内販売ができるようになりました。

ガソリン、軽油の輸入自由化により、石油業界は合併や経営統合など再編の動きが活発化。それに伴い、石油精製、元売り各社は、製油所など設備の削減も加速させました。

95年当時、全国で44カ所あった製油所は、2011年には27箇所と4割も減少しました。石油製品を一時的に貯蔵する油槽所も93年の600カ所から04年には190カ所と3分の1以下に減少。タンクローリー車もこの4年で3割減っています。


製油所の配置の偏りにも問題があります。東日本にある製油所は9か所。そのうち大震災直後に6カ所が稼動を停止し、供給は大幅に細りました。現在は千葉、神奈川にある3カ所の製油所が生産を再開させています。東北6県の生産拠点となってきたJX日鉱日石エネルギー仙台製油所の稼動停止が決定的な打撃となりました。石油各社が大消費地である首都圏などに製油所を集中させてきた結果です。

大規模災害時のバックアップ体制にも課題を残しています。95年の時点では日本海側にも製油所が5カ所ありましたが、現在は新潟県にある帝石頚城(くびき)製油所1カ所になっています。今回の大震災では太平洋岸の製油所が次々と操業停止に追い込まれ、それを日本海側の製油所でカバーすることはできませんでした

プルサーマル計画とはそもそも危険がいっそう高まる原発。 / 田中幸太朗インタビュー「もしも・・離婚~」  

2011-08-30 | 原発利益共同体 ・ 軍事体制
  プルサーマル計画 ってなんだっけ

   危険がいっそう高まる原発      
 しんぶん赤旗2011年8月29日(月)


Q 原発のプルサーマル計画について住民の意見を聴くシンポジウムで国や電力会社の”やらせ”が次々明らかになっている。
そもそもプルサーマル計画って何なの?


A 一般の商業用原発でプルトニウムを含む燃料、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を燃やすものだ
日本の各電力会社が使っている原発は軽水炉というタイプで、熱中性子炉(サーマルリアクター)の一種だ。
プルとサーマルで、「プルサーマル計画」だ。


Q 原発の燃料はウランじゃなかったの?
A 国は原発の使用済み燃料を再処理して取り出したプルトニウムを利用する「核燃料サイクル」を原子力政策の柱としている。
ところが、プルトニウムを燃料に使う高速増殖炉開発が「もんじゅ」の事故などで見通しが立たないためプルサーマル計画が打ち出された


Q 危険性は無いの?

A プルトニウム自体、ウランよりはるかに高い放射能を持っている。それだけでなく、MOX燃料はウラン燃料に比べ低い温度で溶けやすいため、東京電力福島第1原発のように原子炉を冷却できなくなったときに炉心融解(メルトダウン)の危険性がいっそう高くなるといわれている。
核分裂反応を制御する制御棒の利きが悪いという問題も指摘されている。


Q 国や電力会社は、どうして”やらせ”までして推進するの?

A プルサーマル計画は住民などから反対の声が上がり、中止に追い込まれる例が続出した。
シンポジウムが開かれた当時、国は2010年度までに16~18基で実施することを目指して、躍起となっていた。
プルサーマル運転中だった福島第1原発3号機は事故で炉心が溶け、爆発を起こして大量の放射性物質を放出した。
プルサーマル運転が事故の進展に影響を及ぼした可能性もある。ただちにやめるべきだ。




  休憩室 田中幸太朗さん

 日本で離婚届を提出する夫婦は約25万組。ドラマとドキュメンタリーを組み合わせたNHKテレビの「もしも明日・・~離婚の危機を迎えたら」(9月3日)で、年下のサラリーマンの役を演じます。
「世界の中心で、愛をさけぶ」などでの爽快な演技から一転、仕事に追われていた妻(高野志穂)に離婚を迫り、息子の親権を強硬に主張する冷徹な役です。
「悪い男だなあ」が第一印象でした。

「でも本当は弱い人間で、追い詰められていたと思います。撮影後半でようやく、彼の感情により添えましたね」
1999ねんデビュー。「爆竜戦隊アバレンジャー」アバレキラー、大河「風林火山」では香坂虎綱を演じました。

「考え込むタイプ」を自任する28歳にとって、今回、東山充裕ディレクターの「考えるな、感じろ」という言葉は刺激的でした。
「怒りや悲しみの感情は、二度と同じようには表現できない。心の揺らぎを見せたくて、12年間培ったものは捨てましたね」
そう語った後、切れ長の目を細めて「全部じゃなかったかな」とはにかみました。

稲本 響 映画「イキガミ」 hibiki inamoto ニューヨーク・スタインウェイ

2011-08-29 | ピアノ
Japanese Pianist hibiki inamoto 稲本 響 映画「イキガミ」



 昔すれ違ったことがあって、オーラを感じましたが、10年ぶりくらいに見たら、なんじゃいこの髪型ってぶった切りたくなりました。が、
 高木綾子さんのyoutubeがほとんど無かったので、昔近藤さんが愛用していたニューヨークスタインウェイでも。
 
 近藤さんとは、調律も全然違ったらしいし、3分半くらいの映像でやっとニューヨークだと、肘?のフォルムで確認できますが、音が硬質で明るいですねやっぱ。
 
 
 彼はポップスを編曲したCDなど結構面白かったですが、結構本格的なお料理も趣味らしくて昔よく月刊ショパンでレシピを披露してましたにゃ。コーヒーフレッシュミルクとわさびと醤油のソースを海老みじん切りのパン粉焼きにかけるとかってやつを、真似したことも。美味しかったです。
 

ランパルplays ドップラー アンダンテとロンド Rampal - Andante and rondo, op. 25 - Franz Doppler

2011-08-29 | 器楽・オーケストラ (ピアノソロ以外)
Rampal - Andante and rondo, op. 25 - Franz Doppler



 宮本文昭plays風笛 を聴いたら思い出した、ちょっとした思い出の曲。

 前半、ドラクエの素朴な町村の曲っぽいとこあります。

 
 ついでに、高木綾子さんの動画さがしてみようかにゃ。

アスベスト訴訟 高裁、原告の訴え棄却「生命より経済発展」 / 橋下維新 知事いいなり公務員づくり

2011-08-28 | 橋下維新の会 ・地方政治 / 共産叩かれ記
大阪・泉南アスベスト訴訟

    高裁、原告の訴え棄却


原告ら「生命より経済発展か」

 大阪府泉南地域のアスベスト(石綿)紡織工場の元労働者や近隣住民29人と遺族らが、中皮腫や肺がんなど深刻な健康被害を受けた責任は規制・対策を怠った国にあると、計9億4600万円の損害賠償を求めている泉南アスベスト国賠訴訟の控訴審判決が25日、大阪高裁でありました。

 三浦潤裁判長(田中澄夫裁判長代読)は、国民の健康を守るうえで危険性情報の提供や必要な規制・対策を怠った国の不作為責任を初めて認めた一審判決を、全面的に取り消し、争点となっていた近隣住民らの健康被害についても賠償請求を棄却しました。

 判決は、「厳格な許可制の下でなければ操業を認めないというのであれば、工業技術の発達及び産業社会の発展を著しく阻害する」と述べています

 原告団、弁護団は「国民の生命、健康よりも経済発展を優先させた国の責任を不問に付す暴挙である」「不当判決に抗議する」と声明を発表。

 村松昭夫弁護士は「行政の行いをすべて追認し、法的正義の実現と人権救済のとりでとしての裁判所の役割を自ら放棄した判決だ。ただちに上告し、全面解決を求めて最後までたたかい抜く」と述べました。

 昨年5月19日の大阪地裁判決は、1959年までに石綿肺、72年に肺がん・中皮腫の発症が石綿粉じん吸引によるものと認める医学的知見が確立されたと認定。粉じんを防止・抑制する局所排気装置の設置や、粉じん濃度測定結果の報告を事業所に義務付けなかった国には、事業所と同等の共同不法行為責任があると断罪しました






橋下『大阪維新の会』 2条例案

教育への政治介入狙う

 知事いいなり公務員づくり



 戦後教育の原則を放棄

 今回の『教育基本条例案』には、「我が国及び郷土の伝統文化を深く理解し、愛国心及び郷土を愛する心にあふれる」「規範意識を重んじる人材を育てる」「義務を重んじる人材を」などを『基本理念』に明記しています。

 さらに、△知事は、教育目標を設定し、教育委員が目標を実現する責務を果たさない場合、議会の同意を得て委員を罷免できる △府教育委員会は具体的な指針を府立高校の校長に提示。学力テストの結果を市町村別、学校別に公表すると規定。

さらに △校長、副校長は任期付きとする。校長を公募し、府教委はマネジメント能力の高さを基準として任用する
 △校長は教員採用に関与し、教科書を推薦する―ことが主な内容となっています。

 条例案は「教育行政の一般行政からの独立という戦後教育行政の重要な原則を放棄し、・・・教育への政治介入をより一層広範なものにする」(大阪憲法会議の梅田章二幹事長談話)ものです。
 そのために、上位下達で知事の思うままの意向を反映させる内容を盛り込んでいます。

 「戦後レジーム(体制)の脱却を国でしようとしたが、何も変わってこなかった。大阪から変えていきたい」。22日、『維新』を代表して会見した坂井良和大阪市議団長は、こう語りました。「戦後レジームの脱却」は、改悪教育基本法、改憲手続き法を押し通し、国民の厳しい審判を受けて崩壊した【靖国派】安部政権が多用した言葉です。

 先の府『君が代』強制条例では、提出者14人の府議中6人が【靖国派】とよばれる9条改憲を唱える日本会議地方議員同盟に名を連ねていました。同連盟の設立趣旨は「地方議会から日本の国柄(戦前・戦時に使われた『国体』の言い換え)に基づいた新憲法、新教育基本法の制定へ向け、設立する」としています。『維新』市議団も坂井氏ら中心メンバーは【靖国派】です。

゛ものいわぬ職員に〝

 「目標を実現する職員を評価し、そうでない職員は評価しない。士気が下がるという職員は府庁を去ればよい」。 橋下知事は、自身のツイッター(短文投稿サイト)でこうのべています。

 『職員基本条例案』では、同一の職務命令に3回違反したら免職、職員を5段階評価し、2年連続最低ランクだと免職、『余剰人員』がでたといっては免職と極端なリストラの方針が明記されています。これでは一方的な処分を恐れ、゛ものいわぬ職員〝をつくることになります。

 憲法15条の『すべての公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない』との規定や、地方公務員法を乱暴に踏み破るいい分です
 『職員条例案』はまた、部長、次長を任期付きで広く公募し、知事の政策に賛同する人材からなる【大阪内閣】を実現すると書いています。
 両条例は、いずれも最高規範と位置づけ、「条例に反するいっさいの条例、規則、要領などは無効」とするという中身です。


 その時の政治の在り方で教育を変えてはいけない
   
    元府公立学校管理職員協議会会長・元校長 佐藤順一さん

 橋下知事を見ていると、議会で過半数をとり、侵略戦争へと導いたヒトラーとナチスを見ているようです。日本でも戦前、政治主導で教育をコントロールしてきた過ちを繰り返そうとしているように思います。戦後の反省から、教育委員会制度がつくられた背景を全く無視しています。

 「民意を反映させる制度だ」という『維新の会』の言い分は、全くの詭弁ですね。教育はその時の政治の在り方でころころ流れが変わってはいけない。 【民意】という言葉を借りて、自分の思いを押し通そうとしているのでしょう。大阪でこの条例を許せば全国に広がっていく危険があり、許せません。


 共同のたたかい広がる

  あさのあつこさん、山田洋次さんも訴え


 教職員・府職員、府民への攻撃に対し、両条例案を許すなという共同のたたかいが『君が代』起立強制条例や『教育基本条例案』を批判した学者・著名人51人がよびかけた共同アピールには、元日本教育学会会長の堀尾輝久さんや作家のあさのあつこさん、映画監督の山田洋次さんらが名を連ね、第1次分として653人が賛同しました。

 『君が代』条例反対のたたかいで大阪労連や民主法律協会など法曹・労働7団体でつくっていた共同行動には24日、新たに大阪自治労連が参加。「政治の介入による公教育破壊とものいわぬ府民・職員づくりを狙う両条例案を許すな」を合言葉に、8団体で新たなビラを作製し、全駅頭・ターミナル宣伝を強化することを確認しました。
 9月6日には、教育関係者など広範な各界・各層によびかけ、府民集会を開きます。

社会を変える力 ~労働基準、保育、原発、軍事費・・・おかしいことを、おかしいと言う~

2011-08-28 | 日本共産党 基礎知識・PR MOVIE
社会を変える力 おかしいことを おかしいという

 「ちょっと待ってください」
 職員会議が、終わろうとしていたそのとき、小学校で担当をしている智子さん(仮名)は声を上げました。
 「校長先生、懇談の最終日に授業というのは、ちょっと無理ではないでしょうか。午前中で授業を終え、昼からゆっくり懇談したほうが、父母も喜んでくれるのでは・・」
 一瞬、とどまった校長でしたが、
 「わかりました。そうしましょう」
 会議のあと、「よくいってくれましたね。ありがとう」とたくさんの人から声をかけられ、智子さんはうれしくなりました。校長先生も、少しでも授業時間を・・と思うあまりに昼からの1時間を授業にと決めたものの、実のところ迷っていたそうです。

ささいなことだけど
 ほんとうにささいなことですが、智子さんの一言で『動き』ました。
 だれもが、「こうしたほうが・・」と思いながらも、なかなかそれを『声』に出すのは勇気のいることです。「おかしいことを、おかしいと声を上げる」。当たり前のことですが、いま職場で、求められていることは「声を上げる」ことです。労働組合でも民主的な組織や運動は『動き』ます。

勇気はどこから?

 もちろん「おかしいことをおかしい」と感じる『心』が必要ですが、その問題意識はことがらに向かい合う真剣さから生まれてくるのでしょう。そして声を上げるには『勇気』がいりますね。
 その勇気はどこから生まれてくるのでしょう。それは事柄に関する深い認識です。智子さんは、職員会議で切り出すときに正直迷ったといいます。「言い出すべきか」「このままにしておくのか」、二つの心がぶつかりました。そして自分の中で一歩踏出す『決意』を固めました。

 一人の心の葛藤が出発点にあり、それが原動力となって、自分が動き、職場も動く。社会や歴史が動くときもこうした小さな『決意』と『行動』の積み重ねがきっとあるのでしょうね。
 「おかしい」と感じる力を日頃から培い、「おかしい」と感じたら勇気をもって発言し、行動しませんか。波をたて風を吹かせましょう。
 チャップリンがいいました。
 「びくびくさえしなければ、人生ほど面白いものはない」

発展の原動力とは ものごとの発展の原動力はその内部にあります。内部になにがあるのでしょうか。それは『矛盾』です。弁証法の哲学でいう矛盾は「つじつまの合わないこと」とはちがった意味があります

●矛盾が変化・運動をつくる
 私たちが生きる資本主義社会における資本家と労働者の関係も矛盾といいます。この二つは互いになくてはならない関係にありながら同時に、対立・闘争し合っているという関係です。これが矛盾です。この矛盾が原動力となって資本主義社会は動きます。

●心の中にも
 一人ひとりの心の中に、自分を肯定する思いと否定する思いを合わせ持ち葛藤することがあります。これも矛盾です。この矛盾のもとで自分の中に意欲や向上心が芽生え、それが原動力となって人は変わります。自己満足や自己を全面否定することは矛盾ではありません。葛藤がなければ前へは進めませんね。人は自分の中にある矛盾を原動力に成長します。葛藤しながら自分で自分の背中を押し、行動し、体験を積み重ね、より高い質の人間に成長・発達していくのですね。

●社会の矛盾とは
 さて社会発展の原動力について考えましょう。

 発展の原動力は社会そのものの内部にある矛盾です。奴隷制では奴隷主階級と奴隷階級との階級矛盾があり、これを基礎にした階級闘争が原動力となって歴史は動きます。多くの奴隷が逃亡や道具を壊すなどの抵抗をしました。剣闘士であったローマのスパルタクスは、「相手を殺さないと生き残れない。こんなばかなことがあっていいのか!」と立ち上がりました。
数万の奴隷がスパルタクスのもとにあつまり、ローマ軍から武器を奪い大規模な戦闘を展開しましたが、ローマ軍に包囲され敗北しました。しかしこうした闘争が原動力となって、歴史は封建制へと動きました。

 そして封建制では封建領主と農奴の階級矛盾をもとに階級闘争が原動力となって歴史は動いてきました。重い年貢に怒り幾百万の農奴が命をかけ一揆に立ち上がり、自由な経済活動をもとめる都市商工業者も封建領主に対抗します。これが原動力となり資本主義へと進みました

 日本の封建制も1860年代になると、1年で100件をこえる打ち壊しや世直しの一揆が全国的な規模で起こりました。これが倒幕へのエネルギーとなり、『明治維新』へと向かいます。


資本主義社会の階級闘争

 資本主義社会を突き動かす原動力となる階級矛盾は、資本家階級と労働者階級の矛盾です。資本主義は利潤最優先の社会です。資本家階級の支配と搾取攻撃に抵抗しない限り、労働者は人間らしく生きることはできません

 1760年から1820年の産業革命の時代に、イギリスの労働者は長時間労働に怒りをもって立ち上がりました。マルクスが『資本論』で詳しく展開しているように、何十年という長い歴史のなかで、『工場法』により1日の労働時間の制限を一歩また一歩と勝ち取っていきました。資本家は労働者から搾取し蓄積した富の力を持ち、国家権力を握っています。労働者が一人で立ち向かえる相手ではありません。

 でも労働者には『数の力』があります。たたかうためにはこの『数の力』を一つにしなくてはなりません。その『数の力』を団結し労働組合という組織を誕生させました。労働組合に団結しお互いの競争を制限し、ストライキを力に資本家に迫り、賃金引上げをはじめ労働条件の改善のためたたかいました。

 それに対して資本家階級は政府を動かし、1799年団結禁止法をつくり労働組合を弾圧。それでも不屈にたたかいつづけ1824年団結禁止法を撤廃させました。その後労働組合は世界に広がり、日本でも1897年、鉄鋼組合など労働組合が結成されます。

●ILOを知っていますか?。
 国際社会では1919年、ロシア革命の影響のもとで、国際労働機関ILOが組織されました。これは労働組合の粘り強い運動の成果として生まれたもので、労働者と使用者の代表が政府の代表と同等の地位において意思決定に参加する機関です。

 1944年5月10日のフィラデルフィア宣言では、「一部の貧困は、全体の繁栄にとって危険である」など貧困の問題を重視し、福祉の増進をうたっています。2005年、ILO第93回総会で『若者雇用に関する決議』が採択されました。
冒頭に『若者にディーセントワークを実現することは、貧困根絶と持続可能な発展、成長とすべての人々の福祉にとって不可欠の要素である』とのべ雇用の増大だけでなく雇用の質もひとしく重要であると宣言しています。

●みなさん、どうですか
 みなさん。人間らしく誇りをもって働いていますか。自由に職場でものが言えますか。職場に労働組合があり生き生き活動していますか。また、もっとも労働条件の悪い仲間のことを真剣に考えていますか。
 世界の労働者が労働組合の力で歴史を動かし、人間らしく生きるルールをILOの条約として採択し、多くの国で批准されています。8時間労働制など労働時間に関する条約は18本も採択されていますが、日本政府は1本も批准していません。


現代日本の階級矛盾と原動力
 さて、現在の日本の階級矛盾と階級闘争について考えましょう。

 7月号でも戦後のたたかいがジグザグで展開されたことを述べました。

 戦後日本はアメリカに占領され、ポツダム宣言に基づいて一定の民主化が進み、労働組合も多く結成され女性参政権も確立し、国民主権の平和憲法も誕生しました。
 しかし、まもなくアメリカは世界への侵略の軍事拠点として日本を位置付け、労働組合運動を弾圧し、公務員のスト権を剥奪したり、先進的な活動家を職場から追放(レッドパージ・共産党とその支持者の追放)しました。

 一方で侵略戦争を進め、2000万人のアジア人を殺し310万人の日本人の命を奪った戦争犯罪者を政界に復帰させ、財閥も復活させたのです。また憲法9条に違反する警察予備隊(やがて自衛隊に)を組織しました

 1951年9月、サンフランシスコ講和条約と同じ日に強引に調印させられた日米安全保障条約のもとで米軍の日本での駐留を認めさせたのです。

 1960年に改定された日米安全保障条約では、軍事的な内容に加えて経済的協力が義務付けられたのです。今問題の原発や石油などが押し付けられ、エネルギーの自給率は4%に、大量の農産物を買わされ食料の自給率は40%という、とうてい独立国とはいえない現状です。さらに密約により核兵器が持ち込まれ、危険な核軍事同盟となっています。

< 一握りの財界とアメリカの利益を優先する政治・経済の日本の社会を、国民の暮らしと労働を守る【ルールある社会】に、またアジアと世界の平和に役立つ日本に変えるたたかいが求められています。>


●安保体制はおかしい
 歴史を動かす力、それは私たちの行動です。

 日米安保体制のもとで、おかしいことがいっぱいです。年間5兆円の軍事費(実際は10兆円近い)、グアム島の米軍基地への移転の費用7000億円の国民負担、米兵のための住宅として、一戸8000万円の家を3500戸も国民の税金でつくるなんて!4000億円の費用があれば保育所がいっぱいつくれ、待機児童4万人は一挙に保育所に入れます。

 アメリカから押しつけられた無駄な公共事業に毎年何十兆円もの予算がそがれる一方、社会保障の切り捨てが強行されました。

●おかしいことはおかしい
 「おかしいことをおかしい」という声をいまこそ上げましょう。

 日本の労働時間(2006年)は年2003時間。独1538時間、仏1537時間、英1837時間。なんと日本はドイツやフランスと比べ年間500時間も長いのです。1年で2ヵ月も長く働いているのです。家族や友人と楽しく過ごす時間を、そして学習とたたかいの時間を奪われています。

 最低賃金も時給730円(2010年度全国平均)、独1.544円、仏1.267円、英1.103円。非正規労働者の割合は日本37・8%、独14・7%、仏14・2%、です。つまり非正規の低賃金労働者が何千万人もいるこの国の現状を、みなさん!なんとしても変えましょう。

 保育の現場も、諸外国は保育士一人の担当は子ども5人、多くても8人。日本では4歳以上は30人という基準です。大学の学費も諸外国は無料か安いのに、日本は82万円から130万円です。ほんとうにおかしい社会ですね。

 でも勇気ある『声』が上がり始めています。九州電力の【やらせメール】が、日本共産党のしんぶん『赤旗』への内部告発で明らかになり、原子力安全・保安院による【やらせ説明会】、佐賀県知事の【やらせ】と、つぎつぎに真実が暴露されています。
 歴史を動かす時代の到来を感じますね。

 みなさん!『声』をあげましょう。

【メルトダウン】 タイマーズ忌野清志郎youtube「取り返しのつかないことが起こってしまった」

2011-08-24 | 忌野清志郎 と 反原発ソング
メルトダウン タイマーズ



歌詞

 取り返しのつかないことが起こってしまった もうだめだ 助けられない

 恐ろしいことになってしまった もうだめだ 助けられない 誰も

 神様 仏様 お医者様 お月様

 科学の力を信じていたのに メルトダウン  ダウンダウンダウン・・



ーー会場は福岡電気ホール。8ミリビデオからキャプチャ。ーー youtubeより


 ~~本当のことを言っている政党はどこなのか、見ないといけません~~ コメント欄より


 その通りで。

フットボールアワー 漫才 居酒屋

2011-08-24 | 動画 ・ 文化芸能
フットボールアワー 漫才 居酒屋



 フットと、引退を表明した島田紳介の関係はどんなだったんでしょうにゃ。ってまぁどうでもいいけど、吉本興業は、社会的責任に対してまともだったんですかにゃ?
 なんか潔いみたいな演出に一生懸命してるみたいでしたが、「解決できない問題」があれば、なんで暴力団が解決?っていうか繋がりがあるんかいにゃ? 脅迫とかあれば一応警察動くんじゃないの?一般市民でもないし。なんか裏に大きい隠し事がありそうですが、何でっしゃろにゃ。
 


 PS, 漫才最後に出てくる中曽根康弘元首相は、最初に原発推進した国賊ウラン野郎で、現在は、『新憲法制定議員同盟会長』の改憲論者ですが。。。 

派遣労働者の生 先進国とは言わせない 奴隷国家日本・韓国 韓国・民主労総広報 youtube動画(日本語字幕)

2011-08-21 | 哀 / 労働問題 
派遣労働者の生_韓国 民主労総広報動画(日本語字幕)



~~ 韓国 民主労総のHPにある「返品歓迎 - 派遣労働者の生」という広報用動画
笑うに笑えない現実がコミカルに描かれた、手間をかけた動画です。
オリジナルは http://nodong.org/578653です。

民主労総・韓国労総とも、現実性のある最低賃金獲得や労組法全面改正が2011年の大きな闘争課題に設定されています。その流れで作成されたようです。~~

カテゴリ:
非営利団体と社会活動

タグ:
民主労総非正規派遣労働



ユニオンなど一人でも入れる労働組合もあるようですので。
 一人で戦う勇気より、「↓soudan」する勇気のほうがまだ簡単そうにゃ。

 
  http://www.osaka-rouren.gr.jp/soudan/qanda/qanda7.html


あと、「困ったときの共産党」。
  ・・共産党に相談して「助かったときの赤旗購読」。

     です。


 『米タイム誌~「垂直離着陸機オスプレイ」機能の欠如 / 自立阻む生活保護・一部負担導入』 記事もあります。

  http://blog.goo.ne.jp/nekogatarobo/e/85385f39fe340820c7fa93a151f3af9c 
 

 

悪いのは決して君じゃない! 法尊守の全労連、連合とどう違うの? ひとりでも入れる地域労組・ユニオン

2011-08-21 | 哀 / 労働問題 
 アメーバブログ 『忠勝(サービス残業撲滅せよ!)
          悩んでる方相談のります』さんブログ記事より。
   
            http://ameblo.jp/61534716/


 法尊守・全労連と連合、どう違うの?  ひとりひとりがHERO! 

 1989年、すべての労働者・国民の暮らしと命を守り、希望に輝く未来をひらくたたかうナショナルセンター・全労連が結成されました。
 以来、全労連は、日本の労働組合運動が抱えていた企業別組合の弱点をおぎない、産業別のたたかいを結合して奮闘してきました。
 いまや全労連は、広範な労働者・国民各層からの期待を集めるようになり、日本の労働組合運動の本流としての地位を築きつつあります。
 こうした運動のなかで90年代は、企業に組合がなくてもひとりでも加盟できる個人加盟の労働組合の結成が相次ぎました。
 東京では首都圏青年ユニオンや東京管理職ユニオン、フリーター全般労働組合、大阪では地域労組おおさかかなどです。

 そして現在は全国各地に個人加盟の労働組合があるほど運動は広がりました。


 日本の労働組合が企業別につくられていること、中小零細企業では労働組合そのものがほとんどないこと、労働組合が非正規雇用の労働者を組合員の対象外においてきたこと、不安定雇用と賃金破壊が急速にひろげられていることなどから、「誰でも入れる、ひとりでも入れる」地域労組など個人加盟の労働組合は、今とくに重要な意義をもっています。


「泣きたいときには泣いたらいい」」「悪いのはけっして君じゃない」「なんでも分かりあえる仲間」…。

 個人加盟労組はそれぞれの地域で、労働者の権利を守るためにたたかうだけでなく、人間の尊厳を守るものとして、みんなの期待を集めています。


 私たちには職場をかえる、社会を変える力と責任があります。


 そのための力は私たちはもっています。

 歴史をつくるのは、私たち、ひとりひとりがHERO~♪



 たたかうナショナルセンター・全労連?「連合」というのもよく聞くけど、どう違うの? 

 
  簡単にいえば、大企業の労働組合を中心に、反共・労資協調主義を基本路線として、政府・財界の政策にも協力しようというナショナルセンターが連合で、労働者階級の立場に立ちきり、自主的・民主的に要求実現の運動をつくりあげようとするナショナルセンターが全労連です。

 
  戦後日本の労働組合運動は、嵐のような勢いで前進しました。
 これをリードしたのが「産別会議」というナショナルセンター(労働組合の全国組織)でした。しかし、米日支配層による凶暴な弾圧と分裂攻撃によってきりくずされ、1950年には、アメリカ占領軍の強力な介入のもとに「総評」が結成されました。 以来、総評と、さらに支配層よりの「同盟」を軸に、戦後日本の労働組合運動はすすめられました。

 総評は、社会党一党支持という誤りや労働者階級の立場にたちきれない弱点をかかえつつも、内部にさまざまな勢力を含み、1970年代までは一連の前進と後退をくりかえしました。
 1980年代に入って、対米従属の軍事大国化と大企業奉仕の臨調行革路線がすすめられ、労働者・国民に大きな犠牲がおしつけられるなかで、1989年11月、労働組合の右翼的再編(労働組合のなかから資本とたたかおうという勢力をすべて追い出し、資本に協力する指導部をもつ組織だけでまとめること)の帰結として、大企業の労働組合を中心に、連合(798万人)が結成されました。
 これにたいして、連合結成と同じ日、労働組合の右翼的再編に反対し、全民主勢力の統一をめざす労働組合を軸に、たたかうナショナルセンター・全労連(140万人)が結成されました。
 
 



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<証言>元陸自衛隊幹部 「市民監視は以前からやっていた、私はスパイ報告受けた」 生々しい文書内容

2011-08-19 | 原発利益共同体 ・ 軍事体制

 『特高警察・憲兵隊を思い出す 自衛隊による国民監視活動の問題点はどこに② 志位委員長ラジオで』記事に続き、以下同じく赤旗日曜版2007年6月17日付けより↓
    



 
 <証言> 元陸上自衛隊幹部 私はスパイ報告受けた  
    
     「市民監視は以前からやっていた」 「監視情報は、自衛隊内で定期的に報告」 



 ーー毎月開かれる「駐屯地部隊長等会議」では、調査隊幹部が「隊勢力(自衛隊に反対する勢力)動向」についての報告をします

 その際に配られる文書はA4版1枚ぐらいですが、共産党が暴露した内部文書と酷似した形式のものでした

 「治安情勢」「反自衛隊活動」などの項目があり、P(日本共産党)系宣伝○件、S(社民党)系宣伝○件、などと記され、集会の日時や参加人数が書き込まれている場合もありました。

 文書を元に調査隊幹部が平和集会、消費税反対の宣伝など共産党や市民団体、労組の行動を詳細に報告。さらにマスコミの取材活動も細かくチェックして「反自衛隊活動」に分類していました。

 それ以外にも「情報資料」「反対勢力の動向」などの詳細な文書が4半期に1回の割合で部隊の「保全担当者」などに配布されます。それには、監視した団体を区分けした図表、宣伝や集会で撮影した写真などが添付されているときもありました。

 調査隊幹部に何人も友人がいたので彼らの仕事ぶりはよく知っています。普段から私服で活動し、土日は集会などの監視に終日出かけていることが多かった。
 在職中は、当然の活動だと疑問を抱きませんでした。しかし自衛隊が軍隊として暴走を始めたいま、志位委員長が指摘する「憲兵政治」の恐ろしさを痛感します。--



  情報保全隊文書 生々しい手口

  氷山の一角

 日本共産党が入手した陸上自衛隊情報保全隊の資料は、2種類11部です。
ひとつは、陸自東北方面情報保全隊が収集した情報を習慣単位で一覧表にまとめ、分析を加えたもの。2004年1月7日から2月25日まで、合計5週間分あります。
もう一つは、情報保全隊本部が作成した「イラク自衛隊派遣に対する国内勢力の反対動向」です。03年11月24日から04年2月29日までの6週間分などがあります。

  集会・宣伝を偵察 

 ふたつの文書では、自衛隊基地から遠く離れた市街地での集会や宣伝行動も偵察して監視しています。
資料は主催団体、行動形態、年月日、時間、場所、動員数を区分けして記載されています。宣伝内容もプラカードはもとより、話し言葉まで記入しています。

  Pは共産党、GLは民主党

情報保全隊は、監視対象を思想信条で色分けしています。「P」は日本共産党系と区分した市民運動や労働運動、社民系は「S」、民主党・連合系労組などは「GL」。このほか、「新左翼」などあらゆる運動を独断で分けています。
情報保全隊本部の資料では、月ごとに「総括」をし、各団体の集会、宣伝、抗議、要請、ビラ配布をグラフにして整理しています。

  人物特定

個人の名称、肩書き特定も詳細です。集会主催者側の人物だけでなく、参加した元自衛隊員の名前まで特定して、記入しています。
自衛隊の騒音に抗議した人を「反自衛隊活動」と分類。仙台市ではヘリコプターの騒音で苦情電話をした男性の指名、住所から勤務先の部署まで調べて記載しています。

  盗撮

04年1月16日に防衛庁正門前の抗議行動を、個人の顔が特定できる形で撮影するなど、写真も記録しています。(写真右)

  年金・消費税

青森市では、全日本年金者組合の「年金改悪反対」や消費税廃止各界連絡会の「消費税増税反対」の宣伝、署名活動を調べています。
また、労働組合の春闘もチェックしています。

  記者の行動・記事を敵視

(このブログ前回記事最初の件)、「自称『朝日新聞社記者』を名乗る女某は、2月3日1710(午後5時10分)頃、青森駐屯地正門前で退庁する隊員に対し自衛隊のイラク派遣に関する取材を実施」「取材したと思われる内容の記事を確認」と記載しました(写真左下)
これに対し、朝日新聞は、7日つけの社説でこの問題を取り上げ、「『県内も賛否様々』と題して両論を公平に伝えたこの記事が、なぜ反自衛隊なのか」とひはんしています。
「報道し局長等との交流会」で、支局長らから出た質問も、個人名、社名を上げて逐一報告していました。さらにイラクを取材した記者の動向も監視。「男性(28)は、東京新聞現地特派員として、2・12(木)以降、バグダッドを拠点に取材を行っており、取材記事が東京新聞に掲載された」としています。

  宗教者、地方議会も対象

 地方議会の自衛隊イラク派兵反対決議まで調査していました。
秋田県田沢湖町議会の調査では「P(共産党)町議が強く採択を主張」と、福島県飯野町議会では「賛否議員数10対3」と記載していました。  
 

 (自衛隊・情報保全隊シリーズおわり)

特高警察・憲兵隊を思い出す 『自衛隊による国民監視活動の問題点はどこに』 志位委員長がラジオで② 

2011-08-19 | 原発利益共同体 ・ 軍事体制
 『自衛隊による国民監視活動の問題点はどこに...』記事に続き、

 自衛隊内部文書の核心  志位委員長がFMラジオで語った    赤旗日曜版2007年6月17日付け


 (自衛隊・情報保全隊の内部文書には、消費税反対の運動から、成人式での宣伝まで監視対象として記載されていた・・)


 志位 これを読んでいくつか酷いと思ったのは、「反自衛隊活動」というレッテル張りがたくさん出てくるんです。例えば、朝日新聞のある女性記者が駐屯地前で隊員に、イラク派兵についてどう思うかを聞く、そして青森市内で市民に賛否を聞いて記事を書いたことがある。「賛否分かれる」という記事ですから公平な報道ですが。

角谷 賛否ですからね。

志位 それが「反自衛隊活動」に区分されて。

角谷 「否」があったらだめなんですかね。

志位 そうですね。自衛隊は本来、政治的に中立でなければならない。これは大原則です。自衛隊派兵は政治が決めたことです。それに従って自衛隊が行った。自衛隊が勝手に行ったら大変なことになるんですね。ところが政治的中立という大原則を踏み破り、自衛隊に反対する、あるいは年金など自衛隊とは関係ないことでも政府に批判的なことをすると「敵」扱いで監視する。これは大変な問題です。

角谷 シビリアンコントロールにも抵触しかねないと。

志位 もう根底から覆る。それからこれは違法活動なのです。情報保全隊の任務は、建前上、自衛隊の機密情報、防衛情報が外に漏れないようにすることです。全くそれからも逸脱した活動をやっている。
 写真撮影も違法ですね。メディアが撮る場合は、国民の知る権利に応えた事にもなるが、自衛隊がデモや集会の写真を撮るとなると、肖像権の侵害で憲法違反なんですよ。憲法13条違反の大問題です。


 
 志位 強大な軍事力を持った組織が

 高橋 恐ろしくなりますね


高橋 政府は問題はないという姿勢をとっています。

志位 本当にひどい居直りですね。結局、資料の信憑性について否定しきれなくなった。久間防衛大臣自身が、”これは誰か他の人がつくったものじゃなさそうだ”と言ってしまいました。事実上、自衛隊がつくったもんだと。追い詰められて、「当然だ」と言い始めたわけです。
 しかしこの居直りを許したら、際限なくこういうことが当たり前の社会になってしまいますから
 
 たとえば、コンビニに防犯カメラがついているような場合、一般的には、犯罪を抑止、防止するという目的がはっきりしています。今度の場合は全く異質です。この仕分けをきちっとする必要があるんですよ。今度、監視をやっている主体は強大な軍事力を持った組織なんです。

角谷 それはそうだ。

志位 つまり、国家権力の中枢がやっているわけです。
 それから二つ目に、国民が知らない間にやっている。つまり、自衛隊の情報保全隊だと腕章してやっているわけじゃないんです。


角谷 いつの間にか入り込んでいる。その人の存在も隠れて。

志位 デモにしても集会にしても、一般の参加者のふりをしてやっているんでしょう。国民が知らない間に、国民の行動をこと細かく監視している。そして私が驚いたのは、この文書の中に膨大な個人の名前が書いてあることです。膨大な個人情報がある。私たちが黒塗りにせざるを得なかった個人名は、この二つの文書だけでも200ヵ所を超えるんです。

角谷 それがファイルになって自衛隊の中にあるかもしれない。

高橋 恐ろしくなりますね。



 角谷 「監視社会の先に恐怖政治」
 
 志位  協力して立ち上がろう


志位 このようになってくると、憲法が保障する市民の自由な意見表明を萎縮させますよね。

角谷 毎回国会に出そうで断念になっている共謀罪は、政府に批判的な発言をも取り締まりかねないということですから、前倒しで始まっているということですか。

志位 ある意味では先取り的な姿勢です。戦前は憲兵隊というのがあって、最初の仕事は軍隊内の治安維持だった。ところがだんだん国民の監視になっていった。

角谷 ああ、そうか。

志位 そして東条政権の時期には「憲兵政治」といって弾圧もやった。つまり自分で逮捕もする、取調べもする。そして刑務所にぶち込むということで。

高橋 このリストを使って取締りを行うということもありえるということですか。

志位 自衛隊が海外の戦争に出て行くときに国民も動員するというのが有事体制ですね。そのときに文句をいうようなやつは取り締まってしまえということにもつながる。情報というのは、長い期間ずっと蓄積して初めて意味が出てくる。蓄積して、どこにどういう、「不満分子」「批判分子」がいるかつかんでおけばいざというときにぱっと押さえられる。

角谷 日本は情報機関といえば他にも警察だとか公安調査庁、内閣情報調査室、外務省などにもありますね。データベースがいろんな役所でつくられている可能性ってあるんですかね。

志位 それぞれやっていると思いますが、軍がやるという場合は特別の意味がある。

角谷 確かにそうでしょうね。

志位 警察がやる情報収集の中でも違法なものが問題になることがあります。ただ警察がやる場合は一応、犯罪捜査のためという大義名分がある。しかし軍はいったい何のためにやるのか
 この問題でジャーナリストの大谷昭宏さんが憲兵隊を思い出すとおっしゃったし、衆議院副議長の横路(孝弘)さんが特高警察の再来だとおっしゃった。いま起きていることの危険性ということを言われたんだと思いますね。

角谷 「監視社会の先に恐怖政治がある」という言葉まで予測されてしまうとなれば・・・。

志位 ここで止めないといけない。

角谷 なるほど。民主党議員の名前が出たり社民党の団体なんかも今回の名簿には出てきます。他の野党は何か共闘しようという雰囲気はあるんですか。

志位 私たちはこの問題で監視の対象になった皆さんに協力して立ち上がろうと呼びかけているんですよ。民主主義と人権を守るという大問題ですから、大きな国民の世論と共同と連動で止めさせなければならないんです。ここで止めさせないと先が大変なことになる。久間大臣のように、「何で悪いんだ」「当然じゃないか」という開き直りを許していたら、これは大変なことになります。


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  <証言> 元陸上自衛隊幹部 

     「市民監視は以前からやっていた
、私はスパイ報告受けた」


  につづく・・・