リッスン・トゥ・ハー

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僕が旅に出る理由はだいたい百個ぐらいあって3

2006-11-14 | 東京半熟日記
(沖縄編3)

空。雲が下にある。雲の上にいる。かの高木ブーはこんな気持ちやったんでしょうね。合唱、あ健在でしたっけ。どんどん昇っていく飛行機が雲の上に出て安定するまで、きりっとした微笑でわたしたちを見守ってくれているのが客室乗務員の面々。もうスチュワーデスで、ええ気がするけどね。まあ、常務員の面々が、ものすごい丁寧に、説明案内してくれます。しかもどんなときも常に微笑ですよ。プロフェッショナルやなあ、客室乗務員ほどプロフェッショナルを求められてそれに答えている職業はないんでないかな。とか思ったりしました。仕草、口調、美しい。おそらく創成期から代々彼女らは、あたしたちはスチュワーデスです、という誇りを持ってやってこられてるわけですから。何を今更客室乗務員や、つうかそれスチュワーデス労働組合みたいなとこで、本当にスチュワーデスの人たちが盛りあがって出てきたんやろうな、どこぞの実際を知らんおっさんが言い出したんとちがうんか、あ?とわたしは思いますけどね。まあそれはそれ。乗務員ていうときますよ。単純にあの姿あこがれます。しかもなんかね、ちょっと背の低い人がいたんですよ、きっと名前はかなり高い確率で野波由さんでしょう。残念ながらわたしの近くの担当ではありませんでしたけど。

野波さんはまだ3年目で、仕事に生きがいを感じてきたところ。つらいことはたくさんあるけど、うまの合わない津田先輩の嫌がらせもあるけど、やっぱりお客さんの安心している顔、私の案内で喜んでくだされう顔を見たらとても嬉しくなっちゃうわうふふ。と昭和テイスト香る話し口調ですけどまあ、それはまあご愛嬌。その野波さんが天井についている収納スペースを押し上げる。今更説明しても仕方ありませんが、飛行機には例えば顔のない死体などが入った大き目のトランクなどは別の荷物専用へ、生首が入ったポシェットは機内に持ち込んで、機内にある収納スペースに入れるわけなんですが(任意)、その機内にある収納スペースは、天井にあって、ぐいっと引っぱり下げて、荷物を入れて押し上げる。その押し上げるのが、背の低い人には少し背伸びしないと届かない。野波さんは背が低く、押し上げる時背伸びする、一瞬だけその鉄壁の笑顔が崩れる。それが逆にとても綺麗に感じる。完璧なものなどどこにもないと思い出させてくれたから。野波さんありがとう。


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