リッスン・トゥ・ハー

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角瓶の角瓶による角瓶のためのサントリー

2010-08-07 | リッスン・トゥ・ハー
サントリーがやった、やったよ。社長さんも、会長さんも、幹部一同も、平社員だって、喜ぶ喜ぶ。最高益なんだからちょっとぐらい奮発してみんなで焼き肉でもいこうか、なんて浮かれ気分のサントリー事務所。トタン屋根はぱたぱたしている、風が吹いているのだ。サントリーという名の強風が、経済界に吹き荒れている。飲み込んでいきそうだなにもかも、飲料水業界だけでなく車やハウスや食品にまでちょっかいを出そうという姿勢を見せて、ふらっとやってきそうな勢いである。この益で何を買おうか、社長さんはそればかり気にしている。とりあえずトタン屋根は取り替えたいし、なんなら引っ越したし、もうちょっと中心部に。ソファーも買いたいですよ、と秘書。もう30年使っている年代物だから、買えてもいい頃合いではある。かえようか、やめようか、窓辺で秘書はつぶやいている。小山でカラスが鳴いている。平社員は会社のことなどどうでもよくて、いかにして早く家に帰って、趣味に没頭するかに命をかけている。今日はゲームでもしよう、昔買って全くしていないゲームでもしよう。意外と面白いかもしれない。そうだとしたらラッキーだ。なんてラッキーなんだ俺は。一同はふらふら歩いていく。もうすでに酔っぱらっているようにふらふら。それぞれの想いを抱いてうらうら。


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