リッスン・トゥ・ハー

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帰還してきたスペースシャトル、買いませんか?

2011-03-12 | リッスン・トゥ・ハー
「どうだいねえさんやすくしとくよ」

「いりません」

「かなりお買い得だと思うけどなあ」

「いうても2千円や3千円ではないんでしょ?」

「ねえさん、スペースシャトルだよ、それはちょっと考えにくいんじゃないかい?」

「わかってますよ、スペースシャトルですもの」

「おっちゃんががんばって、15000円てとこだ」

「安!」

「どうかい?」

「それってスペースシャトルの一部?」

「いいや」

「スペースシャトルそのもの?」

「そのもの」

「大きいですよね?」

「大きいね」

「15000円?」

「わかった、14000円にしとく」

「いや夢が壊れるからこれ以上下げないで」

「いいよ、ねえさんきれいだからおっちゃんがんばるし」

「何者なんですか?」

「俺?俺はNASAの技術者」

「そうは見えませんが」

「人は見かけによらないってね」

「しかし安すぎますって」

「じゃあいくらぐらいが適当なんだい?」

「せいぜい2億とか」

「いやいやいや、製作にどれだけかかってると思ってんの?」

「え、どれだけですか?」

「100兆程だね」

「だったらなんで15000円なんですか」

「おっちゃんすごくがんばったから」

「あなたががんばってもその差額はありえませんて」

「俺をなんだと思ってんのさ」

「NASAの技術者でしょ」

「NASAの技術者の一番えらい奴」

「だとしても!」

「で、買うの?買わないの?」

「買わない」

「住めるよ」

「住めたとしても!」


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