議会雑感

国会のルールや決まりごとなど、議会人が備忘録を兼ねて記します。

衆参のちょっとした違い(VODの公開期間)

2017-01-26 | 国会雑学
久々に「衆参のちょっとした違い」シリーズです。

衆参ともにインターネット審議中継を導入していますが、今回は、これに伴うVODの公開期間の違いについて紹介したいと思います。

VOD=ビデオ・オン・デマンド (Video On Demand)とは、視聴者が見たい時に映像を視聴することができるサービスのことを指し、こと衆参のインターネット審議中継においては、オンタイムのみならず、後で本会議や委員会等をいつでも見ることができるようになっています。

本会議や委員会等を後でいつでも見ることができる期間、つまりVODの公開期間に衆参で大きな違いがあるのです。

衆議院(平成23年1月) : VODシステムにおいては、国会審議映像をデータベースに保存し、継続して公開する。本方針は、第174回国会(平成22年1月18日)の審議映像から適用する。

参議院(平成21年7月) : 公開期間を「直近1国会」から1国会と1年間(審議日単位ではなく会期単位で公開することとし、衆議院と同様、会期の終了日から1年を経過する前まで公開する)

衆議院は運用方針を見直して現行の運用としたのが平成23年1月、参議院は平成21年7月となっていることから、「衆議院と同様~」のくだりが合わなくなっているものと考えられます。

というわけで、衆議院は平成22年1月18日以降の本会議、委員会等はいつでも見ることができるのです。例えば、以下の写真は平成22年5月28日、衆議院総務委員会で衆議院Webページからのものですが、今でも普通に視聴することができます。
           
           平成22年5月28日衆議院総務委員会(衆議院インターネット審議中継よりキャプチャ)

他方、参議院では平成28年1月4日以降の本会議、委員会等の映像しか見ることはできません(平成29年1月26日現在)。よって、下記の映像も参議院Webページ上から既に削除されています。

    

[衆参のちょっとした違いシリーズ]

衆参のちょっとした違い(本会議場の議席数とその配置)」 平成27年4月4日
衆参のちょっとした違い(本会議の出欠)」 平成27年4月5日
衆参のちょっとした違い(記名投票とは-その2)」 平成27年4月15日
衆参のちょっとした違い(総理入り委員会質疑の風景)」 平成27年6月17日
衆参のちょっとした違い(本会議-その1)」 平成27年8月16日
衆参のちょっとした違い(本会議-その2)」 平成27年8月17日
衆参のちょっとした違い(本会議-その3)」 平成27年8月18日
衆参のちょっとした違い(先例冊子等の呼称)」 平成28年2月28日
衆参のちょっとした違い(常任委員会の名称)」 平成28年3月14日
衆参のちょっとした違い(常任委員会の所管)」 平成28年3月16日
衆参のちょっとした違い(議院運営委員会-その1)」 平成28年4月10日
衆参のちょっとした違い(議院運営委員会-その2)」 平成28年4月11日
衆参のちょっとした違い(傍聴規則-その1)」 平成28年4月28日
衆参のちょっとした違い(傍聴規則-その2)」 平成28年4月30日
衆参のちょっとした違い-国会事務局の定員」 平成28年6月24日
衆参のちょっとした違い(閉会中審査・継続審査-その1)」 平成28年6月26日
衆参のちょっとした違い(閉会中審査・継続審査-その2)」 平成28年6月28日