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ひとこと

晴れたり降ったり曇ったり。

各地の天気はここのところ落ち着かない。でも、それが春なのだ。春に3日の晴れなし、と昔からいう。「鳶遠き三月空のくもりかな 佐藤紅緑」

神奈川県の読者から、春の宵のこんな体験が書き送られてきた。

夫の車の助手席で信号待ちをしていると、20代半ばくらいの女性が歩道でコートを脱ぎ始めた。暑いわけでもないだろうに、とぼんやり見ていると、その人は腰をかがめて、なにやら大事そうに抱きかかえた。

猫だった。

猫はどうやら車に引っかけられたらしい。ぐったりしている。血も流している。女性は自分のコートで優しく猫をくるんだ。そしてあわてるでもなく、だれかに助けを求めるでもなく歩き出した。

病院に連れていくのに違いない。「淡々としたしぐさに私は胸が熱くなり、涙がこみ上げてきました」

人みな心優しくなる。そんな3月であってくれたらいい。
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今から18年前の3月最初の日。朝日新聞の天声人語。

すべて引用すると長くなりますので、中略していますが、当日、何紙か新聞を読んでいて、目に留まったのが上記だったのです。

当時と今、置かれた環境は全く異なりますが、3月になるとふとした時にその当時のこととあわせて思い出します。

年度末に向けて、国会も慌ただしくなりますが、心優しくありたいと思います。
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