セゾン・ド・ユー

時々更新フォトダイアリー、北の四季とエトセトラ

海へ

2009-08-29 22:56:29 | 「ユー」のそと
一山越えて、一番近いオホーツクの海に出かけた。
風が強く、白波が立つ。
バラバラと砂が顔にあたる。


ユー地区から流れ出た川がこの砂浜の近くに注ぐため、
この浜はサケ釣りのメッカ。

浜には、釣り竿が数え切れないくらい林立する。
釣り人の車が砂浜に入り込み、道ができている。




今日は、海浜植物の植生分布調査。
手前のアキノキリンソウも、砂浜では首が短いキリン草?


ハマボウフウは、種を付けている。


カワラナデシコは、満開。


ハマヒルガオが一輪だけ花をつけていた。


ハマナスとナワシロイチゴは赤い実の代表。





砂浜に目をやると、オオソリハシシギとミユビシギが盛んに何かを
ついばんでいた。

この調査は、来年の春も継続される。
植物も野鳥も、山のものとは勝手が違い、図鑑の世話になることが多い。
冬になったらストーブの火の前で、少し勉強して春に備えよう。

十勝へ

2009-08-23 23:27:54 | 「ユー」のそと
キャンプに出かけることにした。
一泊なので近間を目指すが…、雨の予報。
そこで、降水確率の低い十勝まで足を伸ばすことに。


層雲峡から三国峠越えで十勝の地に。
士幌高原ヌプカの里へテントを張った。
高原と云うだけあって、十勝平野が一望できる。
(タイトル画像)





せっかく十勝まで足を伸ばしたので、翌日、六花亭の絵で有名な坂本直行さんの足跡を訪ねた。
中札内村にあるカシワ林に記念館とおぼしき建物が…。


しかし、何か別の美術館の看板がかかっている。
どうも、どこかに移転したようだ。
サテ、直行さんはどこ?
それにしても、今となっては少なくなった枕木がスロープにふんだんに使われていて見入ってしまう。
元来たカシワの林を引き返した。



直行さんの記念館は、そこから数キロ離れた六花亭の工場のある
「六花の森」に移っていた。


小さな角ログの建物が数棟建っていて、それぞれのテーマ毎に作品が展示されている。
もちろん、歴代六花亭の包装紙やその原画も。
(館内撮影禁止のため画像なし)
建物のアプロ-チには、フッキソウ(富貴草)がびっしりと。


庭園は手入れが始まったばかりのようだが、広さも変化もあって、これからが楽しみ。
近くの川から引き入れたのか、園路に沿うようにせせらぎがある。


入り口帰り口には、売店があってポストカードなども。
タッチが少し違うように見えた新しい包装紙も直行さんの作と確認。

ちなみに、六花(十勝六花)とは、はまなし(ハマナス)、えぞりんどう、
えぞりゅうきんか、かたくり、しらねあおい、おおばなのえんれいそう、
とのこと。








帯広に戻って「紫竹ガーデン」へ。
宿根草を中心に、20年をかけたボーダーは見事。
花の時期には少し遅れたが、1万8千坪、2千5百種類を超える花々が迎えてくれる。


「紫竹のおばあちゃん」こと、ガーデンの創始者、昭葉(あきよ)さんが先に立って案内してくれた。
ロシアンヒマワリに顔を入れたりして、ユーモアたっぷり。
次から次へと現れる庭を見ながら、お花の話を伺った。

十勝は、見るところがたくさんあって、一日二日ではさわりくらい。
再訪を約して帰途に着いた。


近頃の花

2009-08-14 22:58:18 | 庭・ガーデン
天候も少し回復してきたと思ったら、秋の気配の花が咲き始めた。
桃花のエキナケア(echinacea pallida)。


スタンダードなマゼンタ花(echinacea purpurea)も咲いているが、
黄花はまだ蕾。


コスモス各色も…。


たくさんあったモナルダ(ベルガモット、タイマツバナ)も、うどん粉病が
付くので減らしていったら、このピンクが残った。
ワイルドベルガモットに近い種類かと思う。


お隣との間のシェードには、ダイアーズカモミールが勢力を盛り返している。
こういった強い種類も、その場所で密度を増す分にはたいへんよろしい。

ということで、ユー地区秋へまっしぐら。

風知草など

2009-08-11 22:04:55 | 庭・ガーデン
風知草(ウラハグサ、Hakonechloa macra)をいただいた。
牧野富太郎先生が箱根で発見した純日本産、一属一種の野草。
多くの園芸種があるようだが、いただいてきたのは斑入り種、ややライム色の大株。
(Yo市のTa家さん感謝!)


そしてもう一鉢は…、
イトススキ?の類だと思われるが聞き漏らした。

U地区、実はススキが自生していない。
この地区から南下する際、支庁界となるS峠を通るが、何の変哲もない
この峠でいくつかの野草の分布が分かれる。
その一つが、ススキ。

珍しさ?も手伝って、月見用のススキを庭に植えるお宅があるほどで、
他の自生種野草類に比べて新鮮味がある。



先日、某有名ガーデンに行った際、直売所でこの類の苗を二株購入してきた。
一つは、斑入りの矢葉ススキの類、もう一株は葉が灰白色系のイトススキ類。
どちらも、いただいた株には比べるべくもないが、この地に馴染んで繁茂してくれることを期待!



どれも、何となく仮置き、仮植えしているが、いい居場所を見つけてやらねば。

カラマツの下草

2009-08-08 22:07:22 | 野の草や花
カラマツ林には色んな下草が生えるが、東側の縁にこれが咲き始めた。
以前から、正式な名前がわからないでいる。

「ソバナ」「ツリガネニンジン」の類だと思うが、どうだろう?


繁殖力豊富なので雑草扱いしているが、花の時期になるとさすがに遠慮してしまう。
ソバナだとすれば、北海道に自生していないことになっているから、
どこからか種が運ばれて増えたのだろうか?
謎である。





カラマツ下草で一番繁殖しているのがウツボグサ。
下草面積の半分以上は、これ。


花の咲いた後の果穂に利尿作用があるので、ハーブ図鑑にも出ている。
小さな花の形が、弓矢を入れる「靫(うつぼ)」に似ているところから
付いた名前だという。


こんな風に、小径の傍らにもびっしり生えて、グランドカバーの役割を
果たしている。
徒長しないし、刈り込んでも脇芽が出て地面を覆ってくれるので他の雑草が
生えなくていい。



そんな「刈られ強さ」が幸い?してか、最近では芝生の領域にも侵出してきている。
適応性がいいので、こんなに短く刈られても花をつける。

その内、少しずつ、芝もこれに領土を奪われるかも知れない。
要経過観察種に追加。




追記:タイトルの花は、「ハタザオキキョウ」(英名:カンパニュラ・ラプンクロイデス)らしいと判明。
   今後は「ハタザオキキョウ」ということで。


夏サイロ

2009-08-05 21:57:59 | ぐるりのこと
ようやく夏の日差しが戻ってきた。
春に切りそろえた、木蔦も上へ上へと伸びてきた。
サイロもようやく夏の顔。


サイロは、元来牛の飼料を発酵・貯蔵するために造られた施設だが、
最近では、ロール牧草やバンガーサイロといった新機軸が主流と
なったことから、昔風のサイロは急速に姿を消しつつある。

注1:ロール牧草→文字通り、牧草をバームクーヘンのように丸めて
 ビニールで密閉し、飼料とするもの。
注2:バンガーサイロ→コンクリートで固めた地面などに、牧草を
 積み重ねて圧縮し、ビニールなどで密閉した上に廃タイヤなどで
 覆って発酵させ飼料として保存するもの。


何れも、従来はこのようなタワー型のサイロでしか作れなかった飼料
(サイレージ)を、大げさな施設を使わないでも可能とした革新的な
技術なのだが…、赤屋根の牛舎とタワー型サイロといった、某メーカー
のバターパッケージにあるような北海道的原風景は、その内見られ
なくなるかも知れない。



その昔は、牧草やデントコーン(飼料用のトウキビ)を細かく切り込み、
それサイロがいっぱいになるまで人力で踏み固めて、冬の間の飼料を
確保した。
そして、上から刻み牧草が降ってくるサイロの中に入るのは、多くは農家の
子ども達の役割だった。

注3:牧草をサイレージ化するための乳酸発酵は、空気を嫌う「嫌気性発酵」の
 ため、できるだけ空気が入らないように、踏み固める。
 そうしないと、飼料が発酵しないで腐ってしまう。

肉体的には大変な労働だったが、ご近所から手伝いの人も集まって、賑やかで
酪農家の一大イベントだったかも知れない。


畑の花

2009-08-02 22:14:41 | ぐるりのこと
花畑ではない畑の花たち。

大きな実になるにふさわしいカボチャの花。
摘果した花に蜂を閉じこめて遊んだものだ。


こちらでは「花豆」と呼ぶが、一般的には白インゲン豆?
煮豆にしたり、白あんを作ったりして食べる。


同じ豆でも、こちらはサヤエンドウ。
豆を感じないほど薄い、絹さやが最上とされるが、
グリーンピ-スになったものを塩ゆでにするのもいい。


馬鈴薯が、なす科の野菜であることを思い出させてくれる花。
色といい、形といいそっくりだ。
最近は、切り花用の品種もあるという。



パセリの学名Petroselinum crispum の内、Petroselinum(ペトロセリナム)は、
「石の間に生えるセルリ」という意味だそうだ。
因みにcrispum(クリスプム?)は、「縮れた、皺がある」。
なるほどと思ってしまう。

縮れて、シワのある葉っぱは勿論だが、この花もサラダなぞに散らすと
良い香りがする。

小雨降る中、グランパ、グランマの畑を一回りして写真を撮って、ついでに
食材収穫。(本当は、目的が逆)
謝謝!