セゾン・ド・ユー

時々更新フォトダイアリー、北の四季とエトセトラ

小さな秋

2010-08-24 21:23:42 | ぐるりのこと
ここ数日、秋風らしき空気になってきた。

暦では「処暑」を過ぎたので、不思議ではないが、
このまま秋に突入とは行かないと思っている。
夏に戻らないうちに、秋を探した。

竹棒の先に留まるは、多分アキアカネ。
赤くはないが、秋の赤とんぼだ。










カラマツ林の林床に落ちていた、ハルニレの葉。
少し黄色くなって、葉元に虫コブが付いていた。
葉脈は、まだ緑色で夏の名残を留めている。











オオカメノキ、別名ムシカリ。
別名は、良く虫に食べられるところからの名付けというが、
秋の入り口に来ても、ほとんど虫に喰われた痕はない。
そして、こちらの葉っぱは、真緑のまま。

秋の気配は、黒化中の実に現れている。
花が終わって緑の実を付け、赤に染まり、やがて艶めいた
黒紫に変わる。






どれも、これも、まだ小さな秋だが、忍び寄る本番の露払いとして、
季節の到来を知らせてくれたか。


オホーツク海にサンライズ

2010-08-22 11:37:25 | 「ユー」のそと
夏のオホーツク海に陽が昇った。
お盆が明けて涼風吹いて…、と書きたいところだが、
何となく蒸し暑い日になりそうな予感。




「イー町」にある景勝地、ウスタイベ千畳岩。
「千畳」のいわれは、下のとおり。





平らな岩が幾重にも重なって、岩の割れ目に海水が入り込んでいる。





街からの近さと、この景観で昔からの行楽地といった場所だ。
本当に千畳あるのかは、測っていないので解らない。








千畳岩の向こう、海に浮かぶようなイー町。
厳冬期には、この海を流氷が覆い尽くす。
そんな日には、波間で氷がこすれる音が聞こえるという。
「日本の音百選」にもなっていると、説明書きにあった。






街の北側遠くに岬が突き出て、隣町の境となっている。



「カムイエト」とアイヌ語で呼ばれるその岬は、近頃、国の景勝地
となった。
ここからでは、残念ながら、この程度しかズーミングできない。









夏の花は終わりかけ、涼やかな秋の花が咲き始めていた。







金曜の仕事を終えてから、ここにテントを張ったのだが、
夜中の強風で、タープやテーブルは見るも無惨。
それでも眠り続けたのは、疲れか、アルコールか。





気を取り直してテーブルをセットしなおした。
コーヒーでも飲んで撤収しよう。









岩陰では、ハマナスの実が色を濃くしていた。




バタフライ・ガーデン又は花と蝶

2010-08-18 21:41:01 | 庭・ガーデン
夏の庭には、チョウチョがいっぱいだ。
群れるように、花に舞っている。

庭の訪問者を紹介する。






キアゲハのダブル。
世の中、何とかアゲハが流行っているようだが、こちらは
ご本家。
北の国ユー地区には、アゲハはおらず、全てこのキアゲハ
になる。
肩のあたりがスジではなく、黒くなっているのが特徴だ。
アゲハに比べて、ちょっと黄色いのも。






ヒョウモンチョウの仲間は、柄が似ているので裏地?を
確かめないと正式名称が判然としない。




どうやら…、


この後ろバネの緑地に銀のスジは、ミドリヒョウモンの
特徴だ。





エキナケアの蜜は、そんなに美味しいかい?










左は、こう見えてもガイジン?さん。
ここ10年ほどの間にめっきり増えたオオモンシロチョウ。
北の国のもっと北の大陸から渡来したらしい。

右は、多分スジグロチョウ。
近似種に、北の国在来種のエゾスジグロチョウというのが
居り、この画像だけからは区別が付かない。

スジグロチョウも、本土方面から北の国に渡って勢力を
広げたのだという。

優雅に見えるチョウの世界もなかなか厳しいようだ。








黒いチョウの代表は、クロアゲハ、カラスアゲハなど。

後ろバネが美しく光るキミは、ミヤマカラスアゲハ。
実は、この夏大発生している。
山道などを車で走っていると、たくさんのチョウが車と衝突し
あえなく昇天する姿を見る。

もともと、山道脇などの水たまりで集団吸水する習性があるが、
今年の夏は特に多く感じる。






少し離れたハルニレの幹に、キベリタテハが留まっていた。
もともと樹液が好きなタテハチョウの仲間だから、ここが
定位置なのだろう。

名前のとおり、ハネの縁が黄色に縁取られていて美しい
チョウなのだが、「立羽蝶」一族の習性で、なかなか
ハネを開いて見せてくれない。


「花と蝶」という演歌があったな。


ユー地区水浸し

2010-08-16 23:39:58 | ぐるりのこと
お盆の帰省で忙しい中、ユー地区に大雨が降った。
川の水はどんどん増水し、14日未明には避難勧告が発令された。

以下、増水時と水が引いた16日の画像と比較する。








川向かいは消防庁舎。
向こう岸・堤防との間が雨水が増水して埋まった。
下は、一日後の水が減った様子。







市街地の中心の「ユー橋」。
未明の増水時には、橋桁の下まで迫った。








15日は、毎年の夏のイベントがあるのだが、会場となる広場は
水浸し。
驚くことに、一日後にはすっかり水が引いてしまった。
心配された夏のイベントも、僅かに雨に祟られたが、無事終了。

ユー地区の夏も終わったのかな?









この地区が明治時代に開けた街の辺りも水で覆われた。
しかし、僅かに床下浸水が十数戸記録されたものの、大きな被害は
発生しなかった。

半日にわたる、お盆の水害騒動も、夏祭りの15日には収束したの
だった。

災害の少ないユー地区だが、だんだん用心しなければならない気候に
なってきたのかも知れない。





夜と昼の間に…

2010-08-04 22:07:21 | 庭・ガーデン
エキナケア(パープレア)が咲き始めた。

赤紫ともマゼンタともいえない花色も、
少々の雨にもしっかり花茎を立てて咲く姿にも、
秋深まった頃、ドライにうっすら雪が積もるのも
なかなかいい。

ということで、庭の花の中では気に入っている。


ムラサキバレンギクという和名が付いている。
「紫馬簾菊」で、くたびれた頃の花が纏(まとい)の房の
馬簾に似ているところからの名付けらしい。

和名の系統としては、「采配欄(サイハイラン)」などと
同じことになろうか?









意味深なタイトルを付けたが、さしたる意味(ピ-ターとか?)は、
ない。(そっちは、「夜と朝のあいだに」だ!)

暗くなってからの花と、昼間の花を並べてみただけだが、
同じ花なのに、ずいぶんと趣が違って見えるのが面白い。










花の本には、原産は北アメリカ中央部、
先住民(ネイティブアメリカン)は、虫さされや傷の手当て
などに使用していた、とある。
あらゆる感染症に対して抵抗力を持つ、という説明もあった。

同名の錠剤(健康補助食品)が売られているところを見れば、
あながちお題目だけとも言えまい。







ルドベキアのようだが、黄花のエキナケアである。
花以外の葉や茎の特徴がそう言っている。
まあ、両者は近似種らしいので、似ていて不都合はない。

パープレアほど背は伸びないが、花数の多さでは黄花に軍配が
上がる。

ユー地区というか、この庭では夏の代表選手と言っていい。