セゾン・ド・ユー

時々更新フォトダイアリー、北の四季とエトセトラ

皐月八十九夜

2016-05-02 21:16:42 | 野の草や花

去年がそうだったので、今年もてっきり今日が八十八夜だと思って
いて暦を見たら、一日過ぎていた。

立春から数えて八十八日目がそうなのだが、よく考えると今年は
閏年。

二月に一日多いのだった。

故に、今日は何でもないただの5月2日。

 

家人に確かめてもらったら、西洋ナラの根元に一輪アズマイチゲ
の花。

奥に、エゾエンゴサク、チオノドクサ・ルシリアエ(多分)、クリスマス
ローズ・オリエンタリスの花々が咲くのが見えている。

その内、ミドリニリンソウやエンレイソウなども花開く。

野草と園芸種の入り交じる一画だ。

 

 

 

 

 

 

これは、カラマツ林に咲くキタミフクジュソウ。

数は少ないが、ここの庭にも春が来たことを知らせてくれる、
大切な使者。

 

 

 

 

 

 

シラカバの根元に植えた各種スイセンも、丈を伸ばしている。

多分、蕾も上がってきていることだろう。

 

 

 

 

 

 

もう小蕗をいただける、アキタブキの管理地。

適当に管理してやらないと、この辺りは一面の蕗の原になってしまう。

 

 

 

 

 

 

芝地の北西側に出るツクシンボ。

どれもこれも、皐月晴れの空の下、精一杯の春を謳歌している。

 

花とツクシは、特派員の撮影。

大分、ウデを上げたかな。

 


サイハイラン

2015-06-17 16:02:25 | 野の草や花

カラマツ林に、サイハイランが開花した。

これも、ここの常連。

ランの仲間では少し地味だが、今年は20ほどの花柄を咲かせたので見栄えする。

 

 

 

 

 

 

 

花の穂を、侍大将が戦の指示に使った「采配」に見立てた名まえ。

上手な名付けだと思うが、海外では通じまい。

 

 

 

 

 

 

 

地味と書いたが、花の一つ一つを見るとランの花。

日陰にあるとそうでもないが、日が当たると色もキレイだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

左、5月29日。 右、6月7日。

花穂が多いので、この頃から期待があった。

この花は咲き年があるらしく、この状態が毎年という訳ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

花は、咲いた状態や日当たりによって印象がずいぶん変わる。

図鑑には、白花~もっと淡色も出ているが、ここではこの色のみ。

蕾の時はやや濃く、咲くと右のように薄れる。

 

 

 

 

 

 

 

この花は、移植や長期栽培が難しいとされるが、ここの自然状態ではどうか?

少なくともここ10年ほどは、花の多少はあるにせよ見られているので、あるていど安定
していると考えて良さそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

もう一つ、毎年一株だけ咲いてくれるコウライナンテンショウ、マムシグサ。

野で群れになって咲くのは“まがまがしい”が、一株だけなので得をしている?

 

秋になると赤い実を付けるので、ここに一株だけというのはカラスさんの仕事か。

テンナンショウの仲間には有毒の種類もあるので、その実がカラスの好物かは
知らない。

 

 


伐採跡の野草たち

2015-06-08 16:02:59 | 野の草や花

一昨年冬に伐採した、カラマツ林の跡。

林があった頃は、そんなに野草類も繁茂せず、適度な植生を維持していたと思う。

伐採後の林地では、陽の光がこれでもかというくらい降り注ぐので、なりを潜めて
いた野草たちが一気に攻勢に出る。

このままどうなるか、見ていたい気もする。

 

タイトル画像は大きな切り株だが、その上に一つ見えるのはクルミの実。

こんなところにまで蓄えをしていたかと、驚かされる。

この他にもクルミやドングリが持ち込まれていて、その内の何割かは発芽し、新しい
林を構成する木々となるのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

名付けて、キンポウゲ(詳細調査中)の小径。

最も攻勢を掛けて来たのが、この黄色。

 

 

 

 

 

 

 

野草ばかりでなく、どこかからのこぼれ種で定着を目指す、ビオラの類。

ただ、背丈が低く、裸地も少なくなるので、このまま増殖は難しい?

 

 

 

 

 

 

 

モリモリしているのは、レモンバーム、スペアミント、ハッカなどハーブ類の葉っぱ。

日陰の頃もそれなりだったが、こうではなかった。

お日様好きを、再確認。

 

 

 

 

 

 

 

以前にも登場した、サクラマンテマと思われるピンク~白と、セリ科のシャク。

シャクは春先なら山菜ご用もあるが、こうなったら花見のご用で活躍してもらう。

多分、これからこの場所は、背後にも見えているナナカマドやヤチダモの雑木林に姿を
替えていくのだろうな。

再び日陰に戻った時、これらの野草たちがどうなるか興味深い。

 

 

 

 

 

 

 

伐採跡ではないが、伐採によってかなり日差しが増えたスパニッシュ・ブルーベル畑。

道路の拡張で、土の下にするのが忍びずここに移植したが、拡張された道路脇でどんどん
増えているのを見るにつけ、そこまで心配する必要は無かったかと思う。

一緒に移植したスイセンに混じって、ここの他何カ所かで増殖中の強いヤツ。

 

 

 

 

 

 

 

カーランツ(フサスグリ、カリンズ)は、日陰者の時でも律儀に赤や白い実を付け、ジャムの
原料を供給してくれていた。

日陰の影響は少ないように思っていたが、やはり葉っぱの繁茂は以前のそれとは違う気が
する。

木や葉の勢いは、果実の風味を増し、ひいてはジャムの味にも影響する?かは知らないが、
十分に豊作の予感。

 

今日も日差しのない一日、気温は尻上がりに上昇して18度ほどになった。

遠くで、カッコウとヤマバトとハルゼミの鳴き声が混ざって聞こえていた。

 

 


六月初めの林

2015-06-02 16:49:12 | 野の草や花

毎度歩いていると前日との違いは僅かだが、それでも確実に移ろっている林。

2~3日間隔を空けるとそれは明確になり、1週間前と比べると顕著に違う。

その小さな一つ一つの変化が、季節を進める源になっているのだろう。

 

夏日、真夏日にも、この林の中に入るとヒンヤリと気持ちいい。

 

 

 

 

 

 

 

林に咲く、数種の野生ランの一つ、コケイラン。

その名のとおり、小さな小さなランの花だが、花一つ一つが小さいながらにランの形をしている
のが好ましい。

 

 

 

 

もう一つのランはサイハイランだが、ようやくほころび始めたところ。

 

 

 

 

 

 

 

和名クルマバソウ、近似種では英名ウッドラフ。

この野草は、生の時にはないが、ドライにすると甘い芳香がするハーブの仲間。

欧州では、ビールの香り付けにも使われるという。

 

 

 

 

 

 

 

今が満開、ユリ科のマイヅルソウ。

野草の名前にもいろいろあるが、鶴が舞う草「舞鶴草」で、ずぶん恵まれたネーミング。

時には、ひどい名付けもあるから。(下にも出てくるので、想像を)

 

 

 

 

 

 

花の終わりかけは…
 

左、カラフトダイコンソウと、右、オオバタチツボスミレ。

共に種を付け、日陰地の領地拡大を狙っている。

 

 

 

 

 

 

 

日当たりがよい林の外れでは、オオハナウドが咲き始めた。

これも、初夏を代表する野草の一つ。

秋深く、ドライフラワーになるまで楽しめる。

 

 

 

 

 

伐採跡では…
 

左、キンポウゲの類と、右、エゾノクサイチゴ。

この二種は、カラマツを伐採して日当たりが良くなると一気に増えだした野草たち。

時々、コントロールのためのお仕置き?が必要。

 

 

 

 

 

 

 

小さいながら、端正で精緻な花や葉っぱを持つ、ゴゼンタチバナ。

山中では時に一面の群落を見るが、この林ではなかなか増えてくれない。

 

 

 

 

 

 

 

朝方お湿り程度の雨が降ったが、天候は回復していい日和になった。

気温もおおむね18~20度程度。

 

そろそろ、ハルゼミも鳴き始める頃。

今ごろ、セミの子土の中からはい出して、カラマツの幹を登っているかも知れない。

 

 


たんぽぽの乱

2015-05-29 15:54:28 | 野の草や花

タンポポ、古くからある野草のようだが、今目に入るほとんどはセイヨウタンポポ。

特に、北の国はセイヨウタンポポゆかりの地。

明治の頃、農学校のお雇い外国人教師が、北米から持ち込んだとの説が有力。

食用になり、利尿作用もあるというので、薬用としての利用を見込んだものか。

 

今シーズンは、例年より早く5月中旬に咲き始めた。

今は、タイトル画像のとおり、わが世の春?を謳歌している。

 

 

 

 

 

 

 

野原(休耕地)のタンポポは、お日様の光をいっぱいに浴びて大らかに伸び、次第に株を
大きくする。

直根なので簡単に抜くことはできず、根が切れ残ればそこからまた再生する。

牧草地が真っ黄色になっているのは、遠目にはキレイだが酪農家にとってはあまり褒め
られたものではない。

 

 

たとえば、こんな。

放牧された牛が過剰にタンポポを摂ると、牛乳の味が変わると聞いたことがあるが、
カボチャを食べれば手のひらが赤くなるのと一緒?、真偽は不明。
(7年前の6月1日の画像。場所詮索無用)

 

 

 

 

 

 

 

タンポポのスゴイところは、適応能力に優れていること。

一般的環境下では、ストローのような花柄を伸ばして花を付けるが、刈り込みをする芝地の
ような環境下では、こんなに短くとも花を咲かす。

かくして、緑したたる芝生の何割かは、黄色い芝生となる。

 

 

 

 

 

 

 

所変わって、カラマツ林の中。

マイヅルソウやギョウジャニンニクなどの中に咲く姿は、野原(休耕地)や芝地の面影はない。

 

 

 

 

 

 

 

若葉に赤屋根、タンポポの花で、北の国的な絵柄だが、花のいい時期がそのまま続く訳は
ない。

 

 

 

 

 

 

 

よく見かけるネイチャーフォト風にしてみたが、タンポポの花はやがて綿毛となり大量の種を
撒き散らす。

 

話変わって…(余計な話)

この画像、レンズ前1センチまで接写できるデジカメで撮ったが、空にたくさんゴミのような
のが写り込んでいる。

レンズ前に付けた保護フィルターのゴミが原因だが、センサーサイズが小さくて、接写の効く
デジカメでは良くあるので注意必要。(空をバックの逆光写真が一番写り込みやすい)

 

 

 

 

 

 

 

埋め尽くされた黄色い花は、やがて無限の綿毛を製造し種を飛ばし始める。

特に、セイヨウタンポポは、一夏に何度も花を付けることができるので、全国制覇した
理由もわかろうかというもの。

古式ゆかしい、在来のタンポポ(エゾタンポポ、カントウタンポポなど)は、花期は1回。

初めから戦いにはならない。

 

 

 

 

 

 

 

すっと伸びた先に一輪の花を付けた、こんな姿からは想像もできないほどの
力を秘めているのがセイヨウタンポポかな。

正体あばいて、今夜は♪タンポポの夢でも見そうだ。

 

今日もユー地区26度越えで、夏日更新。

 

 


野の花と忘れじのベリー

2015-05-28 17:05:37 | 野の草や花

ヘンなタイトルを付けたが、タイトル画像は後半の“忘れじ”。

林の中にあったので、忘れられていたグースベリー(すぐり、ぐすべり)の花。

もう、小さな果を付けているので目を引いた。

 

小さな頃のオヤツ忘れたら、叱られる。

 

 

 

 

 

 

 

その、グスベリの木のすぐ下で咲いてた、オクエゾサイシン。

前に蕾の画像があったが、開花バージョンということで。

 

 

 

 

 

 

 

チシマフウロ。

風露草、ゲラニウムのジモティー。

いつも蕊の近くに、アリがいる不思議。

 

 

 

 

 

 

 

シャク。

若芽の頃、茎を茹でておひたしにすると、セリ科独特の風味あり。

レースのような花も良い。

 

 

 

 

 

 

 

キジムシロ。かな?

草の中で輝いていたところを発見。(だから露出オーバー?)

似た仲間が多いので、名前は暫定。

 

 

 

 

 

 

 

マンテマの仲間には違いないが、野草離れしたような花色から多分外来種。

ブルーリストにもある、サクラマンテマかな?

 

 

これには、白花バージョンも。

これも多分、外来種。

カラマツの伐採跡に、増殖中。

 

 

 

 

 

 

 

 

今日のオマケは、やっぱりエゾリス・チビトト。

お花ばかりで、味気ない? 

そう、味のある顔しています。

 

本日、ユー地区初の夏日記録。 

 


黒ユリの花

2015-05-25 21:12:38 | 野の草や花

クロユリは、小さな頃から馴染みの花だ。

牛の放牧地だった、古川と呼ばれる旧河川の低地にたくさん咲いていた。

アイヌの人たちが貴重な食料としていたという話も、その頃聞いた。

 

低地の放牧地は埋め立てられ、この花の生育地も限られてきた。

この庭の花は、多分あの放牧地から移したクロユリだと思う。

 

 

 

 

 

 

その名のとおり、黒いユリの花なのだが、切り花などにして部屋の中などに飾ると独特の匂いで
敬遠される。

“やはり野に置け蓮華草”ではないが、これも野で見るのが相応しい花だ。

 

 

 

 

 

 

開きかけの蕾は、その色といい形といい、何かのベリーの実にも見える。

今は多分保護されている種なのだろうが、アイヌが食料としたというゆり根の味は
残念ながら知らない。

 

 

 

 

 

 

 

今日の、ポロヌプリ山。

残雪も僅か。

この時期残っているのは、沢筋と厳冬期雪庇になる場所など。

時に、ヒグマの親子が雪渓の上で遊ぶ姿が見られるという。

 

同時代ではないが、北の国で黒百合といえば…、この歌♪かな。

 

 


五月のカラマツ林の床

2015-05-20 16:27:16 | 野の草や花

林の床とは、下草の生える地面に近い層くらいの意味。

エゾリスを探して、上を見上げながら林を歩くことが多かったので、視点を
下に向けてみた。

手前に見えているのはヨブスマソウで、草の生えていないところは縦断して
いる通路。

いつも歩いているので、歩行圧?で草が生えてこないだけなのだが。

 

 

 

 

 

 

 

林床は場所によってオオハナウドやエゾニュウなどの大型セリ科の植物が覆っているが、
その下が土というわけではない。

 

 

 

 

ここでは、その下はマイヅルソウ。

 

 

 

 

 

 

 

その外れには、サイハイランの小群落。

 

 

 

 

サイハイランの根元からは、花芽が出てきた。

咲き年と、そうでない年があるが、今年は咲き年に当たっているようだ。

 

 

 

 

 

 

 

同じ野草ランの仲間で、コケイラン。

根元はこんな球根状の塊がある。

下の枯れた白い柄は、去年の花柄と思われる。

 

 

 

 

 

 

 

そんなに広い林ではないが、野鳥の落とし物?に入っていた種から育った野草なども
あって、面積の割に豊かな植生が残っている。

 

 

 

 

 

 

 

落葉松の根元に何株かある、オクエゾサイシン。

葉の間から、地味な花の蕾が見えている。

徳川家の御紋に似るが、元となったフタバアオイとは近縁種。

北の国では、早春に舞うエゾヒメギフチョウの食草として知る人ぞ知る野草。

 

 

 

 

根元に付いている、ダンゴムシのような実のようなのは、この野草の蕾。

葉に隠れて、人知れず濃いエンジ色の花を咲かす。

 

 

 

 

 

 

 

 

以前ネタにした、レンプクソウの花が満開だ。

小さくて地味な色のため目立たないが、その造りは五輪花という名のとおり、なかなか
精密だ。

 

 

 

 

 

 

 

これも以前登場した、オオタチツボスミレ。

繁殖力旺盛で、林の外にも種を飛ばしつつ勢力範囲を広げている。

 

 

 

 

 

 

 

この、コミヤマカタバミも同じで、「小深山酢漿草」の名のとおり、山奥の崖地などで
時折目にする野草だが、ここではかなりの林床面積を占有する大地主だ。

 

 

 

 

 

 

 

林の東外れ。

この奥にカタクリやニリンソウ、フクジュソウが自生しているが、これまで何度も登場し、
花期は終わっているので割愛。

カラマツは樹齢60年を超えているが、この林床の野草のためにももう少しがんばって
貰おう。

 

 

 

 

 

 

 

この林の途中に置いた「ほだ木」から、今年一番のタモギキノコが発生した。

林の中で、この黄色いのを見つけると嬉しくなる。

みそ汁の具には絶品、と思っている。

雨が少ないので、少し小振りなのが残念。

 

 


ヒトリシズカの午後

2015-05-09 15:56:33 | 野の草や花

野草と園芸種の混在コーナーにある、ヒトリシズカの特集。

バックに見えているのはクリロー・オリエンタリスで、山の中の新種ではない。

ヒトリではないにしても、当初数株だったのがここ数年増えてきた。

まだ完全に開ききっていないが、その際には別途紹介。

和名は、「吉野御前(静御前のこと)」「眉掃草」。

 

以前、謎の芽出しと銘打って?、何回か画像が出てきているので、まず経過を追う。

 

 

 

 

 

 4月30日                      5月3日 
 

 5月6日                       5月8日
 

ヒトリシズカは、芽出しの色が赤紫っぽいので、最初は何が出てきたのかと思う。

その色は薄れはするが、緑化するのは葉っぱのみで、茎は成長しても赤味が残る。

突然変異で緑の茎のものがあるそうだが、見たことはない。

 

 

 

 

 

 

 

自生地で見ても、ヒトリ(一本)だけというのは殆ど無く、株を作っていることが多い。

 

 

 

 

 

 

 

蕾のように包んでいる葉っぱが開いていないので、花の全容はこれから。

棒に掃除用のブラシを付けたようにも見える。

 

 

 

 

 

 

 

センリョウ科チャラン属、という珍しい属名を持つが、緑+花のギリシャ語から来ている
らしい。

この属名を持つのは、この國では「フタリシズカ」と「キビ(吉備)ノヒトリシズカ」しかない。
(図鑑には)

葉っぱの縁のノコギリ状が特徴で、白い花のように見えるのは雄しべのかたまりらしい。

 

今日はどうも受け売りが多い。 

 

 

 

 

 

 

 

その名前から大和の國的な清楚さをイメージするが、拡大してみた花はグロテスクにも
見える。

大きな花ではないが、この後葉っぱを広げた上に白い花が乗るので、薄暗い山中など
では、ハッとするほどよく目立つ。

 

 

 

 

 

 

 

このヒトリシズカの生えている上の巣箱で、スズメのペアーが
雛育ての真っ最中。

ゆっくり写真を撮りたいが、警戒する鳴き声に遠慮することも
しばしば。

巣箱を掛ける場所を間違えた、と思っても後の祭り。

 

そこまでは、考えなかった。

 


レンプクソウの頃と

2015-05-08 16:41:43 | 野の草や花

林の中の小さな野草、気づいたのはいつの頃だったか。

連福草(レンプクソウ)という名は、フクジュソウの根に連なるように見えたところから
付けられたという。

春の野草はスター揃いだから見逃しそうになるが、この小さな野草も魅力的だ。

 

 

 

 

 

 

カラマツ林の林床に、ただ一カ所小群落がある。

マイヅルソウが右方向から陣取り攻勢をかけて、レンプク達は左へ奥へと逃れながら、
陣を広げつつある。

 

 

 

 

 

 

少し早い花盛り、といってもその花は小さく色合いも地味だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

小さく地味だが、よ~く作りを見ると細工の巧みさに瞠目する。

レンプク君は、ゴリンバナ(五輪花)の異称を持つとおり、四つの小花をぐるりに配置し
その上に載せるように一輪が付いて、計五輪。

上の画像は、ぐるりの四輪が十分咲いていないが、精緻な作りであることは解る。

これで、花色でも鮮やかなら随分注目されると思うのだが…。

 

 

 

 

 

 

 

一本だけすっくと立ったところに、朝日が当たった。

レンプクソウの小さな花が咲く頃になると、北の春も一段落。

 

 

 

 

 

 

 

 

セイヨウタンポポ開花。

これこそが五月を代表する花、と言えるかも知れない。

ただ、この花を自由にしておくと大変なことになるので、適度の管理が必要。

 

 

 

 

 

 

遠目には春らしく、緑の中の色合いも良く、健康的な雰囲気を持つ花であることは
認めなければならない。

残念なのは、もともと北の国にあった在来のタンポポがほとんど駆逐されてしまった
こと。

 

ユー地区でも、めったに見られなくなってしまった。

 

 


霜降り・八十八夜

2015-05-02 15:50:58 | 野の草や花

朝方、一時氷点下となったが、-1度程度で大きな影響はなし。

玄関脇の止水栓を通水させたままだったので、もう少し下がっていればプラスチック製の
散水器(握って水を出すやつ)がやられるところだった。

 

八十八夜は、立春から数えて八十八日目という雑節。

内地方面では、霜が降りなくなるので野菜の種まきを始める目安、らしいが、北の国では
まだ早い。

 

その証拠に、霜が降った?

 

 

 

 

 

 

カラマツ林周辺の、野草の様子。
 

 

 

 

 

  

上一段目左から、フクジュソウのコンペイトウ、いつになく早かった萎れカタクリ。

二段目、コミヤマカタバミ、クロユリの蕾。

三段目、ニリンソウの最初の一輪、オクエゾサイシン。

四段目、マイヅルソウの蕾(左)と小群落。

五段目、クルマバソウと右が何だったかな?

六段目、蕾が上がってきたレンプクソウと花が終わったアズマイチゲ。

 

 

 

 

 

 

アカハラかマミチャジナイか、しきりに地面をつつきながら達者な脚を披露していた。

朝方氷点下で、軽く霜が降りたユー地区だが、15時現在で24度ほど。

 

やはり、夏も近づく♪…だろうか?

 


四月になれば

2015-04-27 21:23:58 | 野の草や花

コロポックルが居そうな気がして、蕗の葉っぱの下をのぞいてみた。

小蕗が食卓に上るようになって幾日か。

全部刈ってしまうとそんな夢もなくなるので、後の楽しみに。

 

昨日より風は弱まったが、中くらいで吹いている。

条件は良くないが、引き続き野の花、野の草。

 

 

 

 

 

 

“またアズマイチゲか”、と思ったらハズレ。

花びらが何者かに食われているが、この庭に数少ないキクザキイチゲ。

もう少し力と養分を溜めて、奥に見えている“アズマさん”くらいには増えてほしい。

 

念?のために、葉っぱの違いを…。
 

左がアズマさんで、右がキクザキくん。

でも小さい葉は、どちらも似ている。

 

 

 

 

 

 

その近くで花をつけたのは、エンレイソウ。

珍しい野草ではないが、この小さな花の色を見つけると、嬉しくなる。

これから、茎がだんだん立ってくる。(はず)

 

 

 

 

 

 

風に曲がってしまった、キタミフクジュソウ。

咲き始めの頃も良いが、このくらいの花姿もスキだ。

 

 

 

 

 

 

で、カタクリのダブル。

夕方になって風が弱くなったので、速攻デジカメを持ち出した。

それで、こんな逆光の画作りになってしまった。

花が開いて、毎日風が吹いているので、ちゃんとした?のが撮れていない。

 

 

 

 

 

 

いつも、雪で倒れたカリンズ(カーランツ、ふさすぐり)の中に、レモン色の花をつける
キバナノアマナ。

掘り起こして、どこかに移してやろうと花の時期にはいつも思うのだが…、居心地が
いいのか、最近随分と細い葉っぱが増えてきた。

このカリンズの枝も、実が生っても地べたに付かないように、持ち上げてやらなければ
ならない。

 

 

 

 

 

 

 

花のお後は、葉っぱ二態。

左レンプクソウ、右マイヅルソウ。

どちらも、この林の常連さんだが、マイヅルソウには大きな変化があった。

一昨年伐採したカラマツの下に、大群落があったのだが、この春、この時期になって、
ひと株たりとも姿を見せない。

やはり、木々の下草としてでなければ、芽出しできないでいるのだろうか?

 

タイトルの、「四月になれば」で思い出すのは、この曲♪。

 

 


風に吹かれて

2015-04-26 21:13:15 | 野の草や花

今日は朝から風が強く、長く外にいると疲れるほど。

日課?の庭の巡回も、ほどほどで切り上げた。

 

でも、これだけは確かめないと、と思っていた庭外れのカタクリ。

やはり、風に吹かれながら咲いていた。

 

 

 

 

 

 

数日前に満開となったアズマイチゲも右に左に、一所に留まっていない。

葉もずいぶん繁って、野草としての安定感?が出てきた。

 

 

 

 

 

 

今朝、開花したもうひとつの春の花。

赤紫のクリスマスローズをバックに、薄青のエゾエンゴサク。

風の合間に、奇跡的に止まって撮れた。

 

 

 

 

 

 

 

春の花の後は、香り高きギョウジャニンニク園の状況。

やや小さく歩留まりは悪そうだが、このくらいが丁度良いというのが玄人衆の
共通した感想。

その玄人衆、畑に下ろしたギョウジャは香りが薄まるというが、本当のところは?

明日は、ここへの入園?依頼が一件。

山で天然物を扱った後だと言うので、その“本当のところ”を聞いてみよう。

 

 

さて、風に吹かれて♪は、この方で。

ついで?に、この方の、風に吹かれて♪も。

 

 


再び

2015-04-19 22:12:57 | 野の草や花

カラマツ林を歩いていたら、威嚇するような警戒するような声。

どうやら、どこかにエゾリス・チビトトがいるようだ。

小さく残った林だが、そんな気配にちょっと嬉しくなる。

 

 

 

 

 

 

その林方面からの、雪が消えたバックガーデン。

枯れ庭のように見えるが、小さな芽はあちこちに出て準備態勢?に入っている。

 

 

 

 

 

 

アズマイチゲその後。

蕾がふくらみ始めたところで雪に覆われたり、けっこう波乱に満ちたこれまで。

少し暖かくなったところで、無事開花となるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

その近くで芽出しを始めた、もう一種類のイチゲらしき。

アズマイチゲよりは、しっかりした雰囲気がある。

 

正体の見当は付いているが、ばらしは開花してから。

 

 

 

 

 

 

そんな、あれこれをデジカメに納めていたら、足下でも小さな芽出し。

これは、多分エンレイソウ。

エンレイソウの仲間は、すぐに特徴的な三枚の葉を広げるので、間違えれば
すぐに解る。

 

 

 

 

 

 

 

で、タイトルの「再び」だが、答えは単純。

午前中で、積雪がゼロになった。

 

戻り雪」の前の状態に戻って、再び(ゼロ)。

 

 


雪中花

2015-04-17 17:08:40 | 野の草や花

野にある花は、強い。

突然の雪には雪の中で耐え、次の展開をじっと待つ。

よく見ると、根開きのように花の回りがいち早く融けかかっているようだ。

 

このアズマイチゲのグループも、細い花柄から熱を発するように円く雪が
消えている。

 

 

 

 

 

今日は、お日様とて雲に隠れて見えないが、その熱は地面を
経由して、このイチゲの花に蓄えられているようだ。

ほんのりピンク色が雪に映える。

 

 

 

 

 

 

チオノドクサ・ルシリア、たった一つの球根を埋めただけなのに、いつの間にか仲間を増やし
居場所を作っている。

残る残らないは庭主の好き嫌いによるが、その繁殖力は自前のものだ。

 

 

 

 

 

 

フキノトウも、すっかり花開いた。

雪や寒さに、右顧左眄(うこさべん)しない姿に、強さとしたたかさを感ずる。

 

 

 

 

 

 

こうやって雪が降ってみると、クリスマスローズ(オリエンタリス)の花芽が、ラウンドに出る
ことが解る。

それとも、この株がたまたま行儀の良い株だったのか?

 

 

 

 

 

 

そういった目で近くの株を見てみると…、規模は小さいものの何となくラウンド?

 

 

 

 

 

 

 

日中温度は10度ほどに上がり、湿った新雪も融けだした。

午後には雨も降り始めて18センチあった雪も5センチに。

雪が降ったときにはいつ融けるのかと気をもむが、季節は思った以上の勢いを
持っているようだ。

 

この雪の中に咲く花や蕾たちも、たおやかさを秘めている証(あかし)を咲くことで
立てているようだ。

さて、“雪中花”♪という曲はハナからないと思ったら、あった!
(こちらのジャンルは、馴染みがなかった)

初めから愛の水中花♪で代用しようと思っていたのだが…。