セゾン・ド・ユー

時々更新フォトダイアリー、北の四季とエトセトラ

見送り橋から

2012-02-25 16:31:32 | ぐるりのこと

ユー地区の小さな市街地には、幾筋かの川が流れているので橋も
たくさん架かっている。

いつもは、一番北側の橋からの景色を載せているが、タイトル画像は
南から二番目の「見送り橋」からの眺め。

この橋は、太鼓橋とまでは行かないが、ややアーチ状に真ん中が
膨らんでいる。

両側の道路が低いので、そのまま橋を架けると大水の時に水を
かぶるからだ。

 

 

 

 

 

真ん中の橋のたもとに、モニュメントが建っている。

通称「温度計モニュメント」と呼んでいる。

現在気温と、その年の最高気温、最低気温がデジタル表示される
優れものだ。

ユー地区、特に冬のシバレが厳しい地区なのでみんなで見て実感
しようという発想か。

雪に隠れた部分には、これまでの全国最低気温の記録プレートが
取り付けられている。

この日、昼過ぎの気温は氷点下5度。
でも、朝方には氷点下32.5度と、この冬二番目のシバレを記録した。
もちろん、この日の全国一番だ。
朝の最低気温から、一気に27度も気温が上がったことになる。

最高気温は、2月7日のプラスの4度。

日が長く、高くなってくるにつれて、ここの部分に表示される気温も
大きくなっていく。

 

 

 

 

 

いつもの、北側の橋からの眺め。
川が開いて、流れが見えるようになるのは、まだちょっと先のことだ。

 

 

 

 

 

カラ達も、頻繁に来てくれるようになった。
デッキにばらまいているヒマワリの種が目当てだ。

それでも、甲高いさえずりを聞くと次の季節が近いことを実感する。

三月に入ると、季節は大きく動き出す。

 

 


ダブル・ベレー

2012-02-18 21:18:42 | 赤屋根サイロ

赤屋根サイロのベレー帽が生長?を続けている。

メインベレーだけでなく、屋根に付く窓の小屋根にもサブベレーが
できた。

この小窓は、サイロ本来の使い方としては、飼料投入窓だが、
デザイン的なこだわりがあるようにも思う。

 

 

 

 

大吹雪の翌々日のため、一本カラマツから落ちた小枝で周囲は埋まっている。

こちらから見ると、ベレー帽の成長ぶりがよく解る。

 

 

 

 

 

懐かしい声が聞こえたと思ったら、スズメがハルニレの木末に一羽。
ずいぶん久しぶりのような気がする。

この日の朝も強くシバレた。
美味だという「寒雀」などと、考えた訳でない。

春には、周りの巣箱に入って、たくさんの小スズメのさえずりが聞こえる
ことを願う。

 

 


猛吹雪の夜に

2012-02-16 23:47:26 | 雪・シバレ

ユー地区自宅から17キロほど離れた職場に通勤している。

もう7年ほどになるが、吹雪にあって出勤できなかったり帰られなかった
ことはない。

ところがこの日は、午後にかけてだんだん吹雪が激しくなり、学校も
集団下校となった。

昼すぎに、吹雪と事故のため通行止めとなったユー地区とを繋ぐ道路は、
夕方になっても開通の目処は立たない。

仕方がないので、海岸と山中の遠い迂回路を辿ってユー地区へと戻る
職員同士でツアーを組んだ。

いつもなら、20分ほどで帰り着く通勤道路を離れ、ハザードランプを
付けながら、1時間数十分かけてユー地区自宅に帰り着いた。

一寸先も見えない、というのはこのことだったろう。

 

薪ストーブはちろちろ燃えて、外はごうごう吹雪。
何だか、唱歌の世界に迷い込んだような夜となった。

 ♪ いろり火は とろとろ 外は吹雪 ♪ 

 

 


寒日差し

2012-02-11 15:59:39 | 雪・シバレ

久しぶりに眩しい日差しが戻った。
だんだんと、お日様が高くなってきているのを感じる。

といっても、今朝は7時前に-26.8度。
今シーズンの最低気温には遙かに及ばないが、それでもこの日の全国一。

今日は、一山向こうの海を見ていないが、流氷でも岸に戻ったか。

 

 

 

 

 

日差しがあっても、午前中の早い時間にはつららにも霜が付く。

 

 

 

 

ここ1週間ほどで溜まった、軒下の雪を始末する。

雪の量はけっこうあるが、足下を固めているので、青色スノーダンプで
そんなに時間はかからない。

 

 

 

 

強い日差しに、ダウンジャケットを脱いでの作業になった。

もちろん氷点下には違わないが、水銀柱はどんどん上がってきているようだ。

 

 

 

 

 

先週、半分落ちて、半分落とした小屋の屋根が薄っすらしている。

何となく、ホッとする。

 

 

 

 

一本カラマツの木末では、カラ類のさえずりが軽やかに響いている。

 

 

 

 

 

お日様も高度を増して、つららも輝く。

寒暖計をのぞくと、-8度ほど。
最低気温の朝から、一気に20度近くも暖かく?なったようだ。

トタン屋根はもっと温度が高くなっているらしく、軒先からは、
ぽたぽたと雪解け水が落ち始めた。

 

 


泥縄式

2012-02-05 21:48:27 | 雪・シバレ

小屋の屋根の雪がずいぶんと積もった。

昨年暮れに落とした(落ちた)以来だから、一月と少しで
これだけ積もったことになる。

そこで、今回も泥縄式雪落としを試みることにする。

 

 

 

 

 

まず、左右落ちやすいように、切り妻の雪を切る。

 

 

 

 

 

後は、小屋の中でダルマストーブを焚くだけのお手軽屋根下ろしがそれ。

薪だけでは火力が出ないので、虎の子の「黒ダイヤ」、石炭を焚く。
「暖房の王様」とある。

灯油ストーブが出回る前は、この「王様」が主力燃料だった。

 

 

 

 

 

半日ほどして、落ちることは落ちたのだが、片屋根(半分)のみ。
向こう側の屋根雪は、ずいぶん石炭を焚いたがダメだった。

泥縄式、破れたり。

 

 

 

 

 

仕方がないので、翌日、力業で落とすことに。

さすがに、葺き替えたばかりのトタン屋根の滑りはいいが、
建て増した薪小屋分にストーブの熱が伝わらないので、
落ちなかったものと思われる。

 

 

 

 

二日がかりで小屋の屋根はキレイになったが、軒先が支えてしまったので、
次回からの雪下ろしに、泥縄式は使えない。

今シーズンは、なんとかこの程度の雪で勘弁願いたいものだ。

この高所労働、眺めも良好でメタボ対策にはたいへん有効なのだが…。

 

 


節分、厳寒。

2012-02-04 11:33:57 | 雪・シバレ

二月に入って月初めの数日、ユー地区から離れていた。

その間、一山向こうの海岸に流氷が接岸したらしく、内陸部のユー地区は
一気に冷凍庫状態となる。

いつもの冬の風物詩だ。

 

 

 

 

日の出前の町並みに、煙突の煙が真っ直ぐに上(のぼ)る。

 

 

 

 

 

 

この朝の寒暖計は、この冬一番のシバレを記録した。

公式発表は、朝7時過ぎに氷点下32.6度で、今シーズンの全国最低気温
だった。
どうやら、前日も30度越えで最低となったようだ。

画像左の寒暖計は、左の目盛りは華氏で右側が摂氏となる。
一般的に販売されている寒暖計はほとんどが氷点下30度までしか目盛りが
ないので、ここでは使えない。

それで、北欧や北米からの輸入品を探したり、教材用の最高最低寒暖計
(右側の寒暖計)を地区内の雑貨屋さんから買ってきたりする。
さすがに、ユー地区の雑貨屋にはこんな寒暖計が売っているのだ。

雑貨屋さん寒暖計?は、氷点下30度に少し気温が上がったところ。

 

 

 

 

 

東の空の雲が焼けてきた。

 

 

 

強いシバレのため、空気中にある水分が凍って上る直前の朝日を反射する。

サンピラーという現象だが、ユー地区ではこの時期時折見られる。

 

 

 

 

 

そんな厳寒節分の朝なのだが、60年以上も前からここに立つ一本カラマツに
とっては、何事もない、いつもの朝を迎えただけ。

翌日はいよいよ立春、この地での厳冬期の峠越えとなる。