セゾン・ド・ユー

時々更新フォトダイアリー、北の四季とエトセトラ

春、迷走

2011-04-28 21:09:43 | ぐるりのこと

大型連休を前にして、ユー地区、まだ白い世界を迷走中。

一つ前の「フクジュソウ」のスレッドがなければ、「逆戻り」(4月17日)から

ずっとこんな状況と思われるかな。

 

今日(4月28日)は、早朝から降り出して5センチ程まで積もったようだ。

画像はないが、雪景色の中をぐったりした鯉のぼりが泳いでいた。

 

 

黄色みを増してきたスイセンの蕾も、雪の帽子をかぶる。

 

 

花開いたクリスマスのバラも。

 

葉を広げたフキはまだいいとしても、

 

蕾がふくらみ始めたチューリップは、ほとんどが雪の中。

 

全国的に、明日から連休。

「北の国」を南下しようと計画して、タイヤは夏仕様。

ユー地区さえ脱出できれば大丈夫。と思っていたら、

帰ってくる頃にまた雪だるまマーク。

どうなる事やら…。

 

 

 

 

〔4月24日〕

ずっと雪の風景でなかったことの証?に、数日前の画像を貼り付ける。

 

夕刻の斜光線を浴びて、芝が緑に輝きはじめたのが解るだろうか!

 


ユー地区のフクジュソウ

2011-04-24 21:57:04 | 野の草や花

フクジュソウを求めて、近くの山の斜面、小川を越えた山裾、遠隔地の廃校跡と、

ここ「ユー地区」内を半日近く歩き回った。

個人的な好みだが、フクジュソウの花は枯れ葉を割って地面から直接咲くような

状況がいちばん画になる。

この日は、どこも茎を伸ばしており花も風雨に晒された様子があった。

一週間前の雪と、それから続いている低温の日々にすっかり初動?が遅くなって

しまった。

 

 

 

お日様も出ていないこんな日に、フクジュソウを訪ねたのにはワケがある。

見慣れていた道内のフクジュソウに種類があることを、最近知ったからだ。

ひとつは一般的なフクジュソウ(Adonis ramosa)であり、もう一つが

キタミフクジュソウ(Adonis amurensis)である。

 

この地にあるのはどちらの種類か、それを調べるのがこの日の目的だ。

 

 

 

フクジュソウと比較した、キタミフクジュソウの外見上の特徴は、

①葉の裏に軟毛が多く生えている ②花弁よりもがく片が長い

③一つの茎に一つの花を咲かせる(一茎多花ではない)などなど。

そのあたりを念頭に置き、幾つかの生育地を巡った。

 

 

 

【第一地点】

いつもの斜面には、咲き始めたエゾエンゴサクと堅い蕾のニリンソウ。

そこから笹藪を少し登ると黄色く花が開いていた。

 

葉の裏の軟毛 → (画像でははっきりしないが)あり

 

 

 

【第二地点】 

川を渡った斜面を目指す。

 

河畔に並ぶギョウジャニンニクと、南向きの斜面の行者様。

生育場所で育ち方もずいぶん違う。

 

株立ちしているが → 一つの茎に花は一つ

 

 

 

【第三地点】

花弁とがく片の関係は?

 

花びらよりもがく片 → 長い 

葉の裏の軟毛は、こちら(右画像)が明らかだ。

 

 

三地点を巡っての観察結果は、何れもキタミフクジュソウの特徴をよく留めて

いるように見えた。

ユー地区全体がそうなのか、もっと調査を広げなければ判断できないが、

これまで何となく「フクジュソウ」と呼んでいたものが、突然主張を始めたように

思えてきた。

 

 

ネット知識だが、本州以南ではこの二種の他、東北・中部・九州に分布し、

1989年に新種とされたミチノクフクジュソウ(Adonis multifola)、四国の一部に

分布し2001年に新種とされたシコクフクジュソウ(Adonis shikokunensis)

があるという。

日本全体では、四種のフクジュソウが分布域を分けていることになる。 

 

 

今年の初動日は、フクジュソウが他人でなくなった半日となった。

  

 


逆戻り

2011-04-17 09:42:50 | ぐるりのこと

屋根から雪が落ちる音で目覚めた。

昨日は、午後から雨が降り続き、夕方になって冷えてきたので

或いは、と思っていた。

 

林の下だけ黒々としているが、一面が湿った雪に覆われている。

 

蕾が上がり始めた、シラカバの根元のスイセンにも降り、

 

大挙して顔を出した、窓下のチューリップにも積もる。

 

 

蕾が開き始めたクリスマスの薔薇は、美しい花弁を隠してお辞儀するように咲くが、

重い雪を纏って、いっそう頭を垂れている。

 

早い雪解けに、何事もなく薫風の頃を迎えるとは思ってなかった。

いなかったが、こうして白く戻った地面と見ていると、ひと息に進まない

北の春の有り様を改めて思い起こす。

 

 

雀のお宿も雪をかぶって寒々しい。

番(つがい)たちは、もうたっぷりと、枯れ草や暖かい羽毛を

その中に敷き詰めたのだろうか。

 

 


早春のクリスマス

2011-04-16 15:56:14 | 庭・ガーデン

雪解けとともに芽を出し、花芽を伸ばすグループのリーダー?的存在が

クリスマスローズだ。

原産地の原産種?がクリスマスの頃に咲くところから名付けられたという。

クリスマスの薔薇とはいい名前をもらったものだ。

 

庭に数種の「クリスマスの薔薇」が育つが、株を分けてもらったり、苗を購ったときに

名前を控えていなかったものが多く、正式名称がよくわからない。

今シーズンは、葉や花の写真をたくさん撮って同定しようかなと思うが、去年の春にも

そう思って、そのままにしている。

 

これも、せっかく咲いているのに、名前を呼んであげられない。

これも。

 

 

何カ所かに分けて植えているが、この場所が一番相性が良いらしく、株も大きく

育っている。

「庭植えにするなら、風通しが良く、蒸れにくい落葉樹の下」と園芸本にあるような

場所に鉄平石を数段積み水はけを良くしたもので、上に見える落葉樹は、

チシマザクラを移植したものだ。

近年になって、ようやく花数も増えてきた。

この庭のサクラの標準木だ。

 

落葉樹の下と言っても、このチシマザクラの周囲はカラマツを主体として、

ハルニレ、イヌエンジュ、エゾマツ、イチイなどが混交している。

本数・樹齢とも圧倒的なのはカラマツで、秋には一面黄金色に染まる。

 

 

 クリスマスの薔薇たちは、ここでよく花を咲かせ種を付け、それをまき散らす。

去年の種から自然に実生した小さな苗が一面に生えてきた。

 

こちらは一昨年、そうして生えたのを放っておいたものだ。

これだけの苗がここで育たれても困るので、別に苗床を作って移そうかと

思っている。

去年の実生はまだ小さいので、1年おいての移植が確実だ。

丈夫な植物なので、大抵のことは大丈夫だ。

 

 

そうやって、種から育てた苗がずいぶんと大きくなった。

だが、これも咲いてみないと、どんな種類かわからない。

 

 

リクエストがあったので、育てた苗を雪が降る前に鉢に上げた。

根をいじったためか、あわてて花芽を上げた株もある。

 

今年の春からは、日本海側の海沿いの町で花を咲かすことになる。

名無しで養子?に出すのは忍びないのだが…。

 

 


ぐるりの芽出し ~野草編~

2011-04-10 14:28:00 | 野の草や花

お天気が続き、家の周りの野草たちも芽出しを始めた。

雪が消えた順番こに、色んな春を謳っている。

タイトル画像は、ハナウドやシシウドの類。

(もう少し大きくなったら判明する)

 

 

 

数株しかないカタクリ(左)と、フクジュソウの芽出し。

フクジュソウは、芽の先が既に黄色く、咲く気?満々の様子。

 

 

こちらは多分、エゾエンゴサク。

薄紫の芽が花色を彷彿とさせる。

 

 

 

こちらは食べる系で、シャク(左)とギョウジャニンニク(右)。

どちらも摘むにはまだ早い。

 

 

エゾネギは、多分アサツキの近似種と思われる。

春らしい香りの野草だが、小さくて手間が掛かるのが難点か。

 

 

 

ぐるりの野草を見回っていたら、立ち枯れになったシナノキがあったのを

思い出した。

雪のある内に倒そうと思って今日になってしまった。

ぎりぎりセーフといったところか。

 

半分が生木で、半分が枯れている。

一夏干せば、ちょうどいい秋口の薪になるだろう。

 

 


春ふくらむ

2011-04-09 20:48:23 | 庭・ガーデン

立木の根元などから雪が消えると、一気に芽出し攻勢が始まった。

今年も、春の一番乗りはスノードロップ。

この花は、雪の中で開いていると思えるほど早生咲きだ。

 

 

こちらでも、

あちらでも、

一冬を土の中で過ごした球根類の春攻勢だ。

 

 

 

こちら、球根ではないがクリスマスローズも花芽を従えて伸び始めた。

 

北の春は、この色、この香りから始まるといっても過言ではない。

 

 

とは言っても、雪はまだ残っている。

今年のブルーベリーの実りはどうだろうか?

 

雪が多いこの地では、ジューンベリー(左)は折れては伸びての繰り返し。

雪囲いをしっかりすれば良いのだろうが…。

その点、カーラント(右・フサスグリ)は、雪にべったり曲げられても、しっかりと

盛り返して、何にもなかったように実をつける。

積雪地方、手間無しベリー類の代表格かも。

 

 

 

屋根の雪が落ちない軒下では、チューリップ類の一斉芽出し中。

 

家の周りのあちこちで、春がほっこり膨らんだ。 

 


春のしっぽ

2011-04-02 14:56:49 | ぐるりのこと

北の国、ユー地区にも、春とおぼしきしっぽが見え隠れする

季節が来た。

デッキ下の敷石周りからも、土が現れ始めた。

 

雪の解け際には、ツルニチニチソウの葉が顔を出している。

 

 

根開きしたシラカバの際に見つけた、ムスカリの葉。

雪が降る前に用意される、気の早い葉っぱだ。

 

 

 

カラマツ林の林床も出始めた。

右上には、雪に押しつぶされたかりんず(フサスグリ、カーラント)が

じわじわと押し返しの攻勢に出ている。

 

 

ここの一番は、これ。

根を掘るまでもなく、セイヨウワサビ(ホースラディッシュ)の刺激的な辛さと香りが

蘇ってくる。

春告げ魚と呼ばれるニシンの焼き物などに添えると絶品だ。

 

 

 

 

とは言っても、周囲はまだこんな様子。

春は、まだしっぽに過ぎない。

 

 

少し後には、また雪が舞い始めた。