旗日(文化の日)の朝は、良く晴れ上がって眩しいほどの陽が差している。
黄色くなったカラマツの梢がもやっているのは、朝霧ではなく、近くの作業所で
木くずを燃やしているためだ。
そのためか、何となく煙たい。
暖かく気持ちの良い休日の朝なのだが、午前中はヤボ用で出かけなければ
ならない。
野良仕事は、山ほどあるのだが…。
それで、昼過ぎに戻って、緊急度合いの高い野良仕事から手を付けることにする。
数日前に届いていた、秋植え球根類の仕込みだ。
箱から出したのは、チューリップ(普通種・白)、同(バレリーナ・橙)、ムスカリアルメニアカム、
スノードロップエルウィシー、寒咲きクロッカスなど300球ほどの球根。
これを、ルピナスを植えている中に仕込もうと考えた。
ルピナスが伸び始めるのは5月も下旬の頃になってからだから、その前に春咲き球根を
植えても大きな問題はないだろう。
チューリップ白花(上)、チューリップバレリーナ橙・ユリ咲き(左)、ムスカリ(右)。
値段の割りに、なかなか良い球根だ。
ルピナスの株の開いているところを掘り起こして牛糞堆肥と混ぜ、粒状の緩効性肥料を
ばらまいて球根を植え込む。
寒冷地なので、標準より少し深植えにする。
説明書に、球根の向きを揃えると良いとあったので、律儀に揃えて植えてみた。
(普段は、こんなことしない)
これで、チューリップとムスカリは完了。
クロッカスとスノードロップも混植するつもりだったが、気が変わった。
スノードロップは、近くのハルニレやシラカバの根元に仕込んでみた。
何となく画になるように思えたのだが…、イメージ通りになるかどうかは、来春を
待たねばならない。
寒咲きクロッカス(ミックス)は、もう小さな芽を出している。
その芽を痛めないように、14~15球ずつかためて植える。
わざわざ「寒咲き」と謳っているが、さて、どのくらい寒咲きなのだろうか?
秋の日は短い。
つるべ落とし、とはよく言ったものだ。
周囲の木々もすっかり葉を落として明るくなった。
球根を植えた場所も、大きくなったシラカバや飛んできた種から育ったハルニレなどの
所為でやや日陰になってきたので、雪が解けきる前に何本か倒してしまおう。
なにしろ、シラカバは山取り、ハルニレは自然播種だが、球根は元手がかかっている。
石畳の継ぎ目にも、めっきりカラマツの葉が目立つようになった。
このカラマツの落ち葉、煎ってお茶にすると香ばしい味がするそうだが、まだ試して
いない。
何となく、身体に良さそうな気がするが…。
デッキ階段下が沈下して、蹴揚が高くなったので敷石の嵩を上げた。
実は、左の敷石だけ早くに高くしたのだが、どうも年寄りが右側を使っているようなので、
左右の高さを揃えた。
ユニバーサルデザインと言うのか、なかなか具合が良い。
陽が傾く前、セイヨウシラカバに陽が当たった。
在来のシラカバに比べて、黄葉してから落葉するまでが長い。
ややもすると、雪が降ってからゆっくり落ちてくるのんき者の葉っぱもある。
木の葉にも、性分の違いがあるようだ。
そうして、日が沈む一瞬、カラマツ林の梢を夕日が照らす。
黄色いカラマツが、真っ赤に染まった。
朝日から夕日まで、秋の一日は本当に短い。
どうやら、明朝も冷え込むようだ。