食事時間を過ぎて、園全体が静寂の中だった。
清明の墓参りをすませて、遅い昼食をとっている時だった。
突然大きな泣き声が届く。たんぽぽの部屋だ。このままだと誰かがおきるのではとカーテンの隙間からのぞく。泣き声の主はサヤカだった。
あれれ?午前中あんなにニコニコと砂遊びができて、砂をお皿に盛って「どうぞ」と差し出してくれたあの笑顔どこかに・・・。大きな声で思い切り泣く。
ソファーで玲子さんはサヤカを抱きしめながら落ち着かせようと
あまりにも大きな泣き声なので、とうとう庭のブランコへと移動。ブランコの揺れと風の爽やかさと日溜まりのなか、
空をもつんざくような大きな声で泣く。サヤカ思い切り泣くのだ。
わたしは、サヤカにお願いした。
「ねーみんなおねんねしているからサー、もう少し小さな声で泣いてくれませんか?」と。「ねーさやかお願いーよー」と。懇願してみた。
玲子さんは笑いながらサヤカを抱きしめる。
するとトーンダウンしたのだねー。聞き入れてくれたのだ。「ありがとうねーさやか、たすかるー」
「レイコ先生を独り占めしていいなーサヤ、いい気持でしょう?」
「おちついたらねんねんこしてねー、」と言うわたしをジーと見つめるサヤカ。
本当に泣き声がグーと小さくなったのである。
先日というか入園した翌日も
頼んでみたところ泣き声を細めてくれたもので、今回もお願いしてみたのだが、聞き入れてくれたのだ。
聞く耳を持たないほどのパニック状態ではない。おねぇちゃんの送り迎えにうまれたばかりの頃から慣れ親しんでいるみどり保育園で、遊び、帰りたくないとお母さんを困らせていたサヤカである。
入園した途端、爆発的な泣き声の大きさに
「お願い泣き声小さくしてもらえませんか」と理不尽なわたしのお願いだった。
ものはためしとお願いしただけだったのに、本当に聞き入れてくれたときには周りの職員も驚いたものだ。
「頼んでは見るものだねー」と。
思い切り泣いて、園中がカミナリに襲われたようになる。でもでも心はそう乱れていないとみた。
「あーサヤカあなたってひとはー」抱きしめたくなるほどのいじらしさではないか。
ブランコでゆれている間に玲子さんの腕の中で眠ったようだ。
行きつ戻りつ時々雨だった。が、晴れ晴れがつづく日も近いかなー。
清明の墓参りをすませて、遅い昼食をとっている時だった。
突然大きな泣き声が届く。たんぽぽの部屋だ。このままだと誰かがおきるのではとカーテンの隙間からのぞく。泣き声の主はサヤカだった。
あれれ?午前中あんなにニコニコと砂遊びができて、砂をお皿に盛って「どうぞ」と差し出してくれたあの笑顔どこかに・・・。大きな声で思い切り泣く。
ソファーで玲子さんはサヤカを抱きしめながら落ち着かせようと
あまりにも大きな泣き声なので、とうとう庭のブランコへと移動。ブランコの揺れと風の爽やかさと日溜まりのなか、
空をもつんざくような大きな声で泣く。サヤカ思い切り泣くのだ。
わたしは、サヤカにお願いした。
「ねーみんなおねんねしているからサー、もう少し小さな声で泣いてくれませんか?」と。「ねーさやかお願いーよー」と。懇願してみた。
玲子さんは笑いながらサヤカを抱きしめる。
するとトーンダウンしたのだねー。聞き入れてくれたのだ。「ありがとうねーさやか、たすかるー」
「レイコ先生を独り占めしていいなーサヤ、いい気持でしょう?」
「おちついたらねんねんこしてねー、」と言うわたしをジーと見つめるサヤカ。
本当に泣き声がグーと小さくなったのである。
先日というか入園した翌日も
頼んでみたところ泣き声を細めてくれたもので、今回もお願いしてみたのだが、聞き入れてくれたのだ。
聞く耳を持たないほどのパニック状態ではない。おねぇちゃんの送り迎えにうまれたばかりの頃から慣れ親しんでいるみどり保育園で、遊び、帰りたくないとお母さんを困らせていたサヤカである。
入園した途端、爆発的な泣き声の大きさに
「お願い泣き声小さくしてもらえませんか」と理不尽なわたしのお願いだった。
ものはためしとお願いしただけだったのに、本当に聞き入れてくれたときには周りの職員も驚いたものだ。
「頼んでは見るものだねー」と。
思い切り泣いて、園中がカミナリに襲われたようになる。でもでも心はそう乱れていないとみた。
「あーサヤカあなたってひとはー」抱きしめたくなるほどのいじらしさではないか。
ブランコでゆれている間に玲子さんの腕の中で眠ったようだ。
行きつ戻りつ時々雨だった。が、晴れ晴れがつづく日も近いかなー。