運動会が終わって、気分転換に書店へ。書店に行くのは3ヶ月ぶり。
能登の情報誌の最新号を見つける。最新号といっても8月に発行されていた。
2024秋に営業している飲食店や宿泊施設の情報が特集されていた。
ゆっくりじっくりと進んでいくはずの復興。
9月の雨で、そんなお店の歩みも止められているんだな。
今日は政治家の能登の視察が続いたようだ。奥能登のおじいちゃんおばあちゃんの切実な声が届きますように。
七尾幼稚園の主任をしている教師の家の解体が今日から始まった。
午前中は仕事を休んで、立ち会っていいよと声をかけたが、逆に仕事していた方がいいというのでいつも通りに出勤。
普通に仕事しているのだが、他の教師が今日からでしたねと声をかけると、一瞬涙目になる。地震以来ずっと解体すると覚悟していたようだが、いざ始まるとやはり悲しい。
そんな気持ちを自分の2007年の気持ちと重ねる。ぼろぼろの牧師館だったけど、シロアリに食われてたけどなんとも言えない悲しさがあった。
昨日は家族で写真を撮って家とお別れしてきたという。
午後、幼稚園に来る業者さん。確か輪島の方だと思い、お話を聞く。家の前の道路が泥だらけになり、ご近所の人と泥かきしたという。それよりも、お子さんが行方不明の中学生と同じ中学ということで、その悲しみが大きい。
夕方、教区の社会委員会の方、来。明日は輪島に向かわれるという。教会の被害だけでなく、能登という地域で起きている出来事を見てほしい。
県が公費解体だけではなく自費解体も進めたいといっていましたが…
そもそも能登で解体工事ができる会社がそんなにあるわけではない。その会社も人手不足。たくさんの仕事は受けられない。解体をできるところは道路工事や護岸工事も引き受けているからいっぱいいっぱい。
石川県内の業者さん、金沢でも加賀でも地震の被害はあるから、地元の工事が優先だろう。富山もそう。
宿泊施設を作って人を集める。奥能登はそれが必要。ところが七尾では復興工事のためにと頑張って部屋を開けた和倉の旅館があいている。
ところで、日本全国、土木や建築の現場は人手不足、高齢化。そして各所での災害。その復旧も大変なはず。日本の労働力は減っている。
そして公費解体を仕切るはずの市町村。そこも人手に余裕はない。
解体前の片付け。高齢者は1人でできないから、県外にいる子どもを呼ぶ。でも来れるのは休日。
奥能登になると、2次避難で本人もいなかったから……
冬になる前に少しでも進んでほしいのだけど。
明日は幼稚園の夕涼み会。幼稚園の先生とその準備をしていると、教会のH長老が幼稚園の階段を上がってこられた。
地震以来、あまり外出されないせいか、歩みは弱い。
元々、何かあると礼拝堂でお祈りする方なので、それでいらしたのかと思った。
礼拝堂の扉を開けると、「よかった。あった。」と一言。
聞くと、礼拝堂が壊れてしまった夢を見たのだと言う。「ありますよ、大丈夫ですよ」と言うと、いつものように自分の場所に行って祈られた。
長く会計長老を務めてこられたH長老。1990年の大規模修理に始まって、何度も大きい事業の会計を務められた。2007の地震の後の改築も。決して楽な仕事ではなかったけれど、主の山に備えありと言う奇跡を何度も共に見てきた。今ようやくその務めをバトンタッチしたところなのだが…そんな時に礼拝堂が壊れる夢か……
祈りを終えて帰られる時、信徒の友の最新号を渡す。そこには森山長老の記事がある。
楽しみに読みます、と持って帰られた。
基本的に、釜土牧師はお盆の間はなるべく外出しない。
「お盆の時には訪ねてくる人がいる」というのがその理由。
実際、お盆の時期には来訪者がある。最も大事にしているのは、亡くなった教会員の家族来訪である。
能登のクリスチャンは家族の中で一人だけ教会に来ている人がほとんどだ。
パートナーは礼拝に行く事は容認してくれるが、一緒に出席してくれるのは難しい。子どもたちは何度か礼拝に来るが、信仰の継承はなかなかうまくいかない。
そんな人生を終えられて、ご本人の強い希望で教会で葬儀をする。その時に初めて礼拝堂に入る子どもさんたち。
そしてお盆。周りの人がお寺に墓参りに行く時に、母親が大事にしていた教会にいってみようかと思う。そして訪ねてきてくれる。
母親が大事にしてきたものを大事にしようと思ってくれる。
そんな人たちを迎える。それが牧師の大事な役割だと思っている。
だから、お盆は出かけない。
のと鉄道がポケモン列車を走らせる、と言う発表があった。ポケモンのラッピング列車だ。
のとじま水族館が20日に開館。まだ一部だけど。そこにもポケモンのイベントこーナーがある。
のと里山空港の開港記念日にピカチュウが来る。
全てポケモンウイズユー財団が関係している。
七尾幼稚園にピカチュウが来た時にお世話になった。その後、本当に能登全域の園や小学校を回っている。
東日本大震災以来、いろんな被災地で活動していて、最初に応援ブック、そして訪問、それから……と子どもたちを勇気づけ楽しませる活動を続ける。実に見事な展開。ノウハウが蓄積されているし、臨機応変に対応もできる。
子どもたちと共にいる。
ポケモン列車が走るなら、見に行きたい、乗ってみたいと教師たちが言う。夏の行事に入れる工夫をしたい。