俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

軽減税率(2)

2013-01-15 13:12:29 | Weblog
 軽減税率の実施を求める公明党に対して自民党は事務の煩雑化を理由にして反対しているが、本当にインボイス(仕入れ明細書)方式にしなければ軽減税率は導入できないのだろうか。インボイス方式に変えなくても小売段階での軽減は可能だと思うしそれどころか今すぐにでも実施できるだろう。
 仮に小売段階での食料品の消費税率が3%に減税されたとしよう。消費者は2%分安く買えるようになる。
 小売事業者の側では消費税の納税において食品と非食品に分けて消費者からの徴収額を算出して、それから経費に掛かった消費税を差し引きすれば済む。あっけないほど簡単だ。
 インボイスが必要なのは流通の各段階で軽減税率にしようとするからだ。小売段階だけで軽減するなら何も問題は起こらない。
 例えば商品価格200円で仕入れた商品を300円で売ったとしよう。この場合、税込み210円で仕入れて309円で売ることになる。仕入れに掛かった消費税10円に対して9円しか転嫁されていないから1円が還付されることになる。それだけのことだ。インボイス方式にして雁字搦めにしなければ軽減税率が導入できないなんて嘘っぱちだ。
 自民党と財務省は税収が減るから軽減税率に反対しているだけであり事務が煩雑化するというのは口実に過ぎない。こんな嘘になぜマスコミも国民も騙されているのか理解できない。
 実現が困難な理由を並べるばかりでは改善されない。小売段階だけでの軽減税率もその一例だが、どうすれば実現できるかが考えられるべきだろう。

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