こんにちは「中川ひろじ」です。

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岡本厚と中馬清福対談

2012-04-07 23:29:59 | 憲法・平和・沖縄

岩波書店雑誌世界の編集長を3月末までつとめ、4月からは岩波書店の編集責任者として活躍する岡本厚さんと信濃毎日新聞主筆の中馬清福さんの対談です。

「東アジアンと日本.日本人」岡本厚と中馬清福の対談がこれから、松本勤労者福祉センターで始まります。

岡本厚と中馬清福対談。それぞれから問題提起のあと、歴史認識と日本人のアジア観、沖縄日米安保とアジア、日本と朝鮮半島との未来は、東アジアの平和と共生を求めて、というテーマで対談が行われます。

最初に岡本厚さん。岩波書店「世界」編集長からの問題提起。3月末で編集長は退任し、岩波書店の取締役に就任したそうです。「このテーマは140年間を問いなおすことになる。不問に付すわけには、いかない問題。今年は変化の年になる。韓国の国会議員選挙、大統領選もある。ハンナラ党が続くかどうか。」







岡本「北朝鮮では、総書記が亡くなった。ニューヨークで、6者協議トラック2が開催された。各国から主要な人物が集まった。北は混乱が起きずコントロールされている。準備がされていた。アメリカとの対話を求めていることがわかる。北の代表は、核問題から始まっていると思われているが違う。ぎゃく」

岡本「アメリカは、オバマ政権は核を持ったままでは、交渉できないと主張した。北の核をモタズニ済むようにするという視点が報じられていない。これまでサマザマナ合意がされているが、アメリカも日本も韓国も北も履行していない。平和の意志が逆行している。各々が実行しようとキッシンジャー。」

岡本「キッシンジャーは、常に北に騙されているのでないかと、思っていたが、違う。東アジアで事を起こしてはならない。北が望むことを実行しようと呼びかけた。人工衛星打ち上げ問題は、どちらが正しいとは言えない。核開発も、ミサイル実験も反対だ。朝鮮戦争で500万人が死んだ。」

岡本「朝鮮戦争は、休戦状態のまま。クロス承認が韓国は結んだが、北は結べなかった。これは、これは!非常に大きい脅威。日本も韓国もアメリカの核の傘に入っているじゃないか。だから、北は核を持たざるを得ないと北は主張している。日本の近代は侵略の歴史であった。その中で翻弄された朝鮮半島。」

岡本「2200万人の人口で、核を持つことはむりなはなしだが、北にとっては民族の自立が全て。日本もふる装備の主権国家ではないが。福沢諭吉は、朝鮮や中国をどうみていかたか。というと、遅れていると見ていた。現代に至るまで、差別や偏見があった。常に先を歩き遅れたものを指導するとしてきた」

岡本「日本は冷戦の終焉と韓国台湾の民主化の意味が分からなかった。北朝鮮問題を解くには、日本の中で冷戦意識から抜け出せていない。東アジアの大きな動きをつくるには北朝鮮抜きには進まない。日本は積極的な役割を果たすべきだ。沖縄問題も密接に繋がっている、」

中馬「昭和10年に鹿児島で生まれた。貧富の格差の存在。貧しくないと思わせるには、鹿児島よりは、奄美大島よりはいい、沖縄よりいい、台湾よりはいい、と植え付けられた。」

中馬「自分は意識シテイナイノニ沖縄を差別しているという経験をした。長野県で松代へ行った。朝鮮から連れて来られた人は何処に住んでいたのか、と思って歩いていたら、なぜ日本人はアジアを差別するのか?差別観は貧しさがもとにあり、時の為政者は祖別を利用して統治をしてきた。」

中馬「幕末にヨーロッパに向かう途中で上海、香港に寄っている。ヨーロッパと比べて汚ないと表現した。なぜ貧しいかと思いを寄せなかった。日本人の差別観は根が深い。」

中馬「現在のアジアは、どうか。アメリカの力に陰りが見えてきた。新しいアジアへの関与を強化してきた。中国の軍事力強化されていることに危機感をもった。アジアの武器の輸入が増えている。売り主はアメリカ、ソ連。軍需産業は危機をつくりだして武器を売ってきた。日本の防衛政策も変わってきた。」

中馬「日米安保こら日米同盟といい始めている。日米安保条約は、日本の軍国主義を封印するためにあると説明してきた。中ロの対立の中で日米安保を認めたり、台湾問題で反発したり変わってきた。日米安保も、極東からアジア、世界と広がっていき、日米安保とは言えずに日米同盟と言い方を変えてきた。」

中馬「世界の日米安保に変わって、そのしわ寄せが沖縄にいき、中国との関係が変化してきている。」

中馬-岡本対談。中馬「核の傘は私は幻想だと思うが、北朝鮮の心配は無理はないと言ったのは同感だ。」、岡本「核の傘、核の抑止力。相手がこうげきしてきたら、耐え難い報復をするという意味。日本は非核三原則を持っている。一方で米軍基地を受け入れている。核の水平拡散をNPT で止めた」

岡本「日本も核を持つことに執着していた、アメリカは核の傘で守ってやるから、NPTに入ったが、平和利用で原発推進し、核開発技術を放棄しなかった。北朝鮮だけを見ていては分からない。」、中馬「IAEAの査察でも日本はプルトニウムを持ってもいいことになっている。」

中馬「原発を存続させる意味として核技術を持っていいという論調が出てきている。これでは、北朝鮮の核を放棄させることはできない。5ヵ国だけに認めていることが問題。核兵器を全ての国に与えれば逆説的だが安全が保障される。貧乏だから核を持つという論があるが、どうかんがえるか」

岡本「核の方が軍事費を安く抑えられるという論はある。戦争して勝てる軍事力を北朝鮮は持っていない。北朝鮮はアメリカに恐怖を感じている。だから、核を持つというジレンマに。どちらか一方が安全ではだめ、共通の安全保障がキーワードだ」、中馬「両方が幸せになる方法はないのか?」

中馬「勝ったか、負けたかの発想から転換しなければならない。中国も、アメリカの軍事力に脅威を感じている。小さな国が核を持とうとしているのか。イラクやリビアが惨めな負け方をしたのは何故か?核を持たなかったからだと北朝鮮は思った。この悲劇についてどう考えるか?」

岡本「経済がグローバル化するなかで、アメリカと言えども一国で何とかなる時代ではなくなっている。軍事も同様だ。変わってきているのに、幻想を持ち続けている。北朝鮮の悲劇は、ナショナリズムが建設できていないという意識がある。中国も同じ感覚を持っている。」

岡本「核を持つことが一人前という幻想がある。」、中馬「大国は核を盛っているのに北朝鮮だけの核を言うのか」、岡本「38度線では、しょっちゅう挑発が繰り返される。米軍の軍事演習も繰り返され、緊張が作り出されてきた。2005年の六者協議は、朝鮮半島の検証可能な非核化を目標としている。」

岡本「六者協議は、段階的に進めるしかない」、中馬「NPTは、核の拡散は核を持つ5ヵ国から技術が拡散した。つくるなという代わりに、5ヵ国は核を減らすと言ってきたが破綻した。新な核軍縮廃絶に向けた条約が必要。先制的に核は使わないということを何回でも注文を付けなければならない。」

中馬「六者協議の通りいかないのは何故か?北朝鮮の横がみやぶりとは言えない。国際関係が身動きが取れなくなっている。その状況をオープンにする必要から、六者協議は限界があると。日本と韓国は、北朝鮮は腹を割って話をしないと困るのは韓国と日本だ。」岡本「六者協議は、ブッシュ政権の時。」

岡本「ブッシュは、悪の枢軸として北朝鮮敵視政策を続けてきた。アメリカが対話をする仕組みが六者協議だった。今は米朝は対話をしているので、六者協議は必要がない。しかし、東アジアの安全保障が議論がされる場がこれしかない。残しておく必要がある。北朝鮮はプライドが高い。尊重する必要がある」

岡本「共通の安全保障のために、相互に敬意を持つことが必要。北朝鮮も変わる。日本も1945年に変わった。中国からあれほど恐れられていた日本が変わった。変わる条件を日本がつくる必要がある。」中馬「ミャンマーも変わろうとしている。変わらないと考えないほうがいい。人間と人間の交流が必要」

会場からの質問「朝鮮半島は統一されるのか」、岡本「統一されることが必要だ。必ず統一していく。中国は侵略を受けて、しかし長い時間の中で漢民族に同化していく。朝鮮とベトナムは同化されていない。時間をかけて、経済力を高める必要がある。韓国はできると信じている。」

中馬「拉致問題は、許されない。政治の問題から離れても悲しい話。政治は国の戦略としているが、人間と人間との問題として解決することを盛事が邪魔をしている。時間がかかる。最後に、中国は何故ここまで軍事力や国境問題に固執するのか?」

岡本「急速に経済大国になった。経済力の拡大に合わせて軍事力はカクダイされているが拡大、意識が身体に合っていない。何が起きているのか統一的に把握されていない。外に向かってというよりも、軍事力も内に抱える問題が余りにも大きい。経済が拡大して格差が解消されない。」

中馬「重慶の問題は大きな問題。新しい指導者が出てくるまで、困難が続くかも知れない、最後に一言」、岡本「相手が何を考えているのか常に考える。共通の安全保障。ウイン-ウインの関係が必要。」

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