ひとり語り 劇車銀河鐵道 いちかわあつき

 ひとり語りの口演や、絵本の読み語りなどの活動をしています。
 何処へでも出前口演致します。

クリスマスも終わって・・・・・。

2011-12-26 11:09:10 | Weblog
 今年は各地でホワイト・クリスマスになったようですが、この辺りは今朝方の方が積雪がありました。
 クリスマスも終わって本格的な寒さに覆われ、今年も残すところあと6日となりました。

 さて、ニュース・新聞記事などをにぎわしているのは世界的に有名な人の死亡記事ですが、私にとっては身近な親しい人の死が心に沁みます。

 夏には義母義父を相次いで亡くし、寄る年波と時代の移り変わりを痛感したのですが、先日は生涯を人のために尽くした立派な知人を見送りました。
 有名無名に限らず人ひとりがこの世に生き、人生を終焉することは偉大なことです。そしてどのような死も平等に悼まれなけらばならない。そう思います。
 いや、これは村上春樹著「1Q84」の中にあった文章の受け売りになりますか? でも私自身も日ごろからそう考えていたことなので、いっそうの感銘を受けた部分です。
 と書くと、先の身近な人の死の方が、という文章と矛盾しているようですが、その矛盾は矛盾としてとどめて、あえてそう書きました。それは人間の感情量の問題であって、悼む思いに格差をつけるものではありません。

 3月11日の東日本大震災、大津波等によって多くの生命が奪われてしまいましたが、その方々おひとりおひとりに人生があり、そのおひとりおひとりを平等に悼まなければいけない。決して死者数という数の中に埋もれさせてはいけないのだと思います。

 昨日最終回を終えたドラマ「坂の上の雲」。病床の正岡子規と秋山真之が交わす言葉、戦場の兵隊さんの死も病に倒れて逝く一介の俳人の死も同じ死、同じ大事なひとつの命というようなセリフがありました。
 そのことにも通ずる哀悼の意の平等性を深く考えるこの年の暮れです。
 世界の人のあらゆる死を平等に悼む精神を、私は言葉面だけでなく培っていかなければと思います。

 それにしても、世界に争いは絶えません。憎しみ・遺恨の連鎖が綿々と継続されているのです。
 少なくとも身近な環境において争いごとのない2012年にしたいと思いますが、許しあうこと理解し合うことは難しいようです。しかし本当の民主主義を確立したいのであれば、許し合い理解し合うということを基本に置くしか手立てはないのではないでしょうか? 
 ここのところ争いごとを好む人が多くなっているような世界の空気が身近にも感じられてなりません。今は冷静さ、寛容さが人一倍求められる時だと思います。