島文楽のご紹介(愛知県一宮市)

2021-12-06 16:10:41 | 篆刻



先週4日に「島文楽」を鑑賞する機会がありました。
演じられた外題は三番叟(さんばそう)です。

人形を操る3人の方の呼吸ピッタリ、躍動的な動きで
観客を魅了しました。


まずは由来から(保存会資料を転記)
島文楽は、人形浄瑠璃芝居とか単に人形芝居、あるいは「島デコ」
の愛称で人々に親しまれてきました。
元をただすと織田信長が安土城新築祝い(1576年)の時に
渡辺弥四郎が操ったものと言い伝えられ、その子孫が
岐阜県山県郡(ヤマガタグン)厳美村(現・岐阜市芥見)に
住んで、代々郷土の人形師としてその芸と人形を伝えてきたと
言われています。

慶應年(1867年)弥四郎から十四世の子孫・渡辺常助の代になり
この人形を葉栗郡大毛村(現・一宮市大毛)の野々村仙右エ門、
梶浦雄三郎などに金七両で売り渡しました。
常助は人形を売ったお金で銅製灯篭一基を厳美村加野(岐阜県芥見)
の銅泉寺に寄進しています。
これは今でも同寺に現存しています。

大毛村では若者の間に親しまれた人形芝居に夢中になって農事を
顧みないので、親たちが腹を立て2~3年後には島村(大毛に隣接)
の若者、彦坂嘉左エ門、森嘉助、岡本藤右エ門などに譲って
しまいました。
それ以後、島村の若者に引き継がれています。

特色は島文楽は神社とは関係なく、個人有志によって始められ
伝えられているところです。

1952年以降演じられてきた外題は
壺阪霊験記
阿波の鳴門
絵本太功記
伽羅先代萩
神霊矢口お渡し
朝顔日記
三勝半七
三番叟
などです。




島文楽は初めて見せていただきました。
地元の有志10人ほどが公民館で練習を重ね、ときどき芸を披露
されています。
写真の説明の方は島文楽保存会会長・小島竹弘さんです。
次の世代に引き継ぐため団人を募っています。
ご興味、ご関心あれば
一宮市葉栗出張所にお問い合わせください。
一宮市大毛南出120
電話 0586-28-9001

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