庭の松 言はぬが花の 涙かな 夢詩香
*うちにも、申し訳程度の小さな庭があって、一応門かぶりの松が生えています。
植木屋さんから買ったんじゃなくて、この家を建てたときに、親戚が持っている山に生えていたのを、移植したらしいです。なんだか、ちょうどいい形をしていたらしくて。
そういう経歴を持つ木だからか、何度か枯れかけたらしいんですけど、その都度持ち直して、今も青々とした姿を見せてくれています。
庭に生えている木というのは、なんだかいつも家族のことを見ている気がしますね。窓からなじみの庭木を見るたびに、じっと見つめられているような気がする。
色んな事があるけど、木はきっとみんな知っているに違いない。
気持ちも何も、見抜かれているような気がする。
物事には、自分が正しくても、はっきりと言わないほうがいいことがあるということを教えてくれたのは、わたしの親です。
世の中には、絶対に、人の言うことがまっすぐに入らない人がいるということを、学んだ。そういう人の前では、黙っていた方がいい。そのほうがいい場合があるんだ。それで状況を何とかするために、影で自分が努力したほうがいい。
それがつらくて泣きたくなるようなこともありますけどね。
写真は、当然松ではなくて、近所の空き地に生えているシオンの花です。毎年その場所に咲いてくれます。松の写真は一応撮ったんだけど、どれもきれいに写らなくて。
なんとなく雰囲気が似てるかなって感じで、代用しました。なんでって聞かれると困るんだけど。