ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

銀の香炉

2016-11-20 04:20:54 | 短歌







月室に 銀の香炉を ひとつ置き うぐひの声を 焚きてもみむか






*今日は短歌を紹介してみましょう。これはわたしの作ではないのですが。

月室というのは、作者の造語です。月宮という言葉はあるのですが、それだと、今かのじょがいる岩戸は、こじんまりとしすぎているので。

うぐいは小さな淡水魚です。もちろん魚が声を発するはずもない。静けさというのを表現するのには、こういう技術もあるということです。

眠っている人の邪魔をしないように、静かにしてあげたい。だがその静けさの中にも、何らかの愛の香を焚き込んであげたい。そういう作者の思いでしょう。

透明な百合でも、周りに植えてあげたい。静けさだけでは痛すぎる。

かのじょというひとは、それはとても美しいひとですよ。

高貴ということばが、きついと感じるほどだ。

自己存在というものは、進化すればするほど高貴になってくるものですが、こういう進化もあり得るのかという形をしています。

やさしい。やわらかい。かわいらしい。

見る者の愛を、激しくかきたてる。

わたしの友達はみな、二度とかのじょをあなたがたには見せないと言っていますが、わたしは、見ないほうがいいと言います。

見ないほうが、あなたがたには幸せだ。こんなものを見てしまえば、もう人間ではいられなくなる。

他のブログでは、短歌などはいくつかを束にして発表していますが、ここでは一つ一つを、じっくり味わっていきましょう。








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